日なたを好む植物でも、直射日光の当たる場所は苦手な植物があります。
葉や花びらの変色が起きたり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。
そのため、直射日光の当たる場所には、強い日差しにも耐えられる直射日光に強い植物を植えるとよいです。
この記事では、直射日光に強い植物を木・多年草・一年草に分けて、18種類紹介します。
直射日光に強い植物|木編
直射日光に強い植物のうち、木に分類されるものは以下の2つ。
大きくなりすぎない低木を選べば、玄関や小さな庭でも育てられます。
ランタナ
植物名 | ランタナ |
形態 | 低木 |
草丈 | 0.3m~2m |
開花時期 | 5月~10月 |
花色 | ピンク、オレンジ、白、赤、黄、複色 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇 |
日当たり | 日向 |
ランタナは、手毬状の花をたくさん咲かせる熱帯地域原産の低木です。
常緑で開花期間も長く、ベランダや玄関など限られたスペースでも育てられます。
半日陰でも育ちますが、日当たりのよい場所の方がたくさん花を咲かせます。
夏の暑さに強いため、屋外でも問題なく夏越し可能です。
ただし、ランタナは繁殖力の強さが国内外で問題視され、「世界の侵略的外来種ワースト100」や「重点対策外来種」に指定されている植物です。
- 国際自然保護連合(IUCN)「世界の侵略的外来種ワースト100」
- 環境省・農林水産省「生態系被害防止外来種リスト」
ランタナは丈夫で見た目も可愛い、直射日光に強い植物ですが、栽培するときは増えすぎないように管理してください。
サルスベリ
植物名 | サルスベリ |
形態 | 低木または中高木 |
樹高 | 〜10m |
開花時期 | 7月〜10月 |
花色 | ピンク・白・紫 |
日当たり | 日向 |
サルスベリ(百日紅)は、7月から秋までの間、紅色の花を咲かせる木です。
低木・中高木に分類されますが、ベランダでも育てやすい矮性品種や、庭のグランドカバーに向いた匍匐性の品種もあります。
サルスベリは耐暑性・耐寒性のどちらも優れていて、植物の夏越しや冬越しが難しい地域でも育てやすい、直射日光に強い植物です。
ベランダや玄関、鉢植えでも育てやすいコンパクトなサルスベリもありますよ。
サルスベリの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
直射日光に強い植物|多年草編
直射日光に強い植物のうち、多年草のものは以下の3つ。
直射日光に強い多年草は、他の植物が日差しで枯れてしまう場所でも1度植えれば毎年花を咲かせます。
ルドベキア
植物名 | ルドベキア |
形態 | 多年草 |
草丈 | 40cm〜150cm程度 |
開花時期 | 7月〜10月 |
花色 | 黄・茶・複色 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
ルドベキアは7月~10月まで花を咲かせる多年草で、鮮やかな黄色の花が庭を明るくしてくれます。
地植えだけではなく、プランターや鉢植えでも育てられるので、ベランダガーデニングにもおすすめです。
ルドベキアは強い日差しに当たっても枯れず、夏越しも簡単な直射日光に強い植物なので初心者でも簡単に育てられます。
ただし、ルドベキアの中でもルドベキア・ラシニアタ(オオハンゴンソウ)は特定外来生物に指定されているため、購入するときは注意してください。
エキナセア
植物名 | エキナセア |
形態 | 多年草 |
草丈 | 30cm〜100cm程度 |
開花時期 | 7月〜10月 |
花色 | 赤・ピンク・オレンジ・白・黄・緑 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
エキナセアは北アメリカ原産の多年草で、花の中央がこんもりと盛り上がるのが特徴です。
花色が豊富で、中央部分が八重咲きのユニークな品種もあります。
直射日光に当たる場所に、色とりどりの花が咲く花壇を作りたいときはエキナセアがおすすめです。
エキナセアはとても丈夫で、直射日光に強いだけでなく、耐暑性や耐寒性にも優れている植物です。
水はけと風通しのよい屋外に植えれば、病気も少なくあまり手がかかりません。
カンナ
植物名え | カンナ |
形態 | 多年草(球根) |
草丈 | 40cm~160cm |
開花時期 | 6月~10月 |
花色 | 赤、オレンジ、ピンク、黄、白、複色 |
植える場所 | 地植え、鉢植え |
日当たり | 日向 |
熱帯アメリカ原産のカンナは、花色鮮やかな多年草です。
カンナ斑入りの葉や銅葉、赤い葉など葉の種類も豊富で、花が咲いていないときも美しい葉を鑑賞できます。
直射日光や夏の暑さ・乾燥に強く、夏越しが難しい場所や地域でも楽に栽培できる植物です。
玄関・ベランダでも育てやすく、開花期間も長いので、カンナの鉢植えをひとつ置くだけで雰囲気を明るくしてくれます。
耐寒性がやや弱いので、地植えのカンナは冬に掘り上げ、屋内で冬越しさせるとよいです。
直射日光に強い植物|一年草編
直射日光に強い植物の中で、一年草の植物は以下の13種類です。
直射日光に強い一年草は色鮮やかな植物が多く、強い日差しに負けずにいきいきと花を咲かせる姿が見られます。
センニチコウ
植物名 | センニチコウ |
形態 | 一年草 |
草丈 | 60cm〜80cm程度 |
開花時期 | 6月〜10月 |
花色 | 赤・ピンク・白・紫 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
センニチコウは小さなポンポンのような姿が可愛い一年草です。
センニチコウは草丈の高い切り花向きの品種から、草丈の低い品種まであるので、植える場所や他の植物とのバランスに合わせて植えるとよいです。
夏場に、庭や鉢植えの水やりが大変と感じる人は、センニチコウを植えてみてください。
センニチコウは乾燥に強く、直射日光で土がすぐに乾いてしまう場所にも向いています。
センニチコウの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ペンタス
植物名 | ペンタス |
形態 | 低木(日本では一年草) |
草丈 | 0.3〜1.5m |
開花時期 | 5月〜10月 |
花色 | 白、赤、ピンク、紫 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
星型の花が可愛いペンタスは、熱帯アフリカ原産の植物です。
ペンタスは常緑の低木に分類されていますが、冬の寒さに弱いので、日本では一年草として扱われます。
その一方で、暑さと直射日光に強い植物なので、春に買ってきたペンタスの苗を植えれば秋まで楽しめます。
小さな鉢植えでも育てやすい矮性品種が多く流通しますが、地植えで大きく育てることも可能です。
ペンタスの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
アメリカンブルー(エボルブルス)
植物名 | アメリカンブルー(エボルブルス) |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20〜40cm程度 |
開花時期 | 4月下旬〜10月 |
花色 | 青・白(植物名:アメリカンホワイト) |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
アメリカンブルーはエボルブルスの名前でも流通している一年草です。
半つる性で枝が匍匐するので、ハンギングやグランドカバーにできる植物です。
アメリカンブルーは乾燥にとても強く、直射日光に当たる場所に植えても枯れません。
アメリカンブルーはもともと多年草で、鉢植えを屋内に取り込めば冬越しできる可能性もあります。
アメリカンブルー(エボルブルス)の育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
マリーゴールド
植物名 | マリーゴールド |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20〜100cm程度 |
開花時期 | 4月〜11月 |
花色 | 黄色・オレンジ・白・赤・複色 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
マリーゴールドは、センチュウ対策に効果的なコンパニオンプランツとしても活躍する、直射日光に強い植物です。
マリーゴールドは少ないお手入れで晩秋まで花が咲くので、園芸初心者にも育てやすいです。
寄せ植えやハンギングにもできて、屋外の好きな場所・好きな植え方で楽しめるのも魅力。
発芽率もよいので、庭にマリーゴールドをたくさん咲かせたいなら、種をまいて育てるのもおすすめです。
アサガオ
植物名 | アサガオ |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20cm~6m |
開花時期 | 7月~11月 |
花色 | 赤、青、ピンク、紫、白、複色 |
植える場所 | 地植え、鉢植え |
日当たり | 日向 |
アサガオは品種が豊富で、花色もさまざまなので複数の種類を植えても楽しい一年草です。
中には、ハンギングや鉢植えに向いたつるなしのアサガオがあり、玄関やベランダなど省スペースで育てたい人におすすめです。
つるのあるアサガオを育てるときは、鉢植えでのあんどん仕立てが簡単です。
しかし、地植えやプランターで育ててネットに絡ませれば、日差しを遮るグリーンカーテンにできます。
アサガオの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ガザニア
植物名 | ガザニア |
形態 | 多年草(一年草) |
草丈 | 15cm~40cm |
開花時期 | 4月~10月 |
花色 | 黄、オレンジ、ピンク、白、赤、黒、紫など |
植える場所 | 花壇、鉢植え、プランター |
日当たり | 日向 |
ガザニアは南アフリカ原産の多年草で、直射日光に強い植物です。
ガザニアは冬の寒さに弱く、一年草として扱われますが、品種や地域によっては冬越しが可能です。
地植えにすれば水やりをしなくてもよいほど暑さと乾燥に強いです。
ガザニアの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
インパチェンス
植物名 | インパチェンス |
形態 | 一年草(多年草) |
草丈 | 15cm~50cm |
開花時期 | 5月~11月 |
花色 | 赤、ピンク、白、オレンジ、複色 |
植える場所 | 花壇、鉢植え、プランター、ハンギング |
日当たり | 半日陰~日向 |
インパチェンスは地植えだけではなく、鉢植えでの寄せ植えやハンギングでも活躍します。
花色や葉の種類の豊かさに加えて、一重・八重・半八重咲きやバラ咲きなど、形もさまざまです。
インパチェンスは真夏の暑さや日差しで弱ってしまうことがありますが、直射日光に強い品種は日差しが強い真夏の屋外でも耐えられます。
インパチェンスの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ペチュニア
植物名 | ペチュニア |
形態 | 一年草(多年草) |
草丈 | 10cm〜30cm程度 |
開花時期 | 4月〜11月 |
花色 | 赤・ピンク・白・黄・黒・紫・ニュアンスカラー・複色など |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
ペチュニアは、簡単なお手入れでどんどん花を咲かせる、直射日光に強い植物です。
ひとつの苗でもボリュームが出るので、鉢植えやハンギングにすれば、こぼれるようにたくさんの花を咲かせます。
ペチュニアは花弁が雨に弱いので、地植えよりも鉢植え向きの植物です。
しかし、近年は暑さと日差しにより強く、雨でも傷みにくいペチュニアが販売されています。
ケイトウ
植物名 | ケイトウ(鶏頭) |
形態 | 一年草 |
草丈 | 0.1〜2m |
開花時期 | 7月〜11月 |
花色 | 赤、ピンク、黄色、オレンジ、緑 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
ケイトウは、直射日光に強い植物の中でも、カラフルな色とユニークな形の花が特徴的な一年草です。
ケイトウは雨にも強いので、地植え・鉢植えのどちらでも管理がしやすいです。
花持ちが良く、夏の花が終わっても、切り戻しをすれば秋にもう一度花を咲かせます。
ケイトウは冬には枯れてしまいますが、花後も植えたままにしておくとこぼれ種で翌年も芽を出します。
ケイトウの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
サルビア
植物名 | サルビア |
形態 | 一年草(多年草) |
草丈 | 20cm~160cm |
開花時期 | 6月~11月 |
花色 | 赤、ピンク、紫、青、白、複色 |
植える場所 | 花壇、プランター |
日当たり | 日向 |
一般的に知られている赤い花のサルビアや青・紫の花を咲かせるサルビアは、一年草として扱われる非耐寒性の多年草です。
サルビアは直射日光に強い植物で、初夏から秋まで開花するので、頻繁に植え替えをしなくてすみます。
花穂がまっすぐ伸びるサルビアは、玄関脇や狭いベランダでもすっきりと収まってくれます。
庭に群生させたい場合は、苗よりも種から育てるとよいです。
サルビアの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
ヒマワリ
植物名 | ひまわり |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20cm〜3m程度(品種による) |
開花時期 | 7〜8月ごろ |
花色 | 黄色・オレンジ・茶色 |
植える場所 | プランター・花壇 |
日当たり | 日向 |
ヒマワリは、誰もが知っている、夏を代表する直射日光に強い植物です。
強い日差しが当たる場所でも元気に花を咲かせるので、真夏の屋外でも簡単に育ちます。
小さな鉢植えやベランダでも育てやすい20cm~30cmほどの草丈の矮性品種から、地植え向きの人の背丈より高くなる品種まで多くの品種が流通しています。
トレニア
植物名 | トレニア |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20〜30cm程度 |
開花時期 | 4月〜11月 |
花色 | 青・紫・白・ピンク・黄色 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向・半日陰 |
トレニアはスミレのような形の小さな花をたくさん咲かせる一年草です。
トレニアは直射日光に強い植物ですが、水切れには弱いので、地植えの場合は強すぎる日差しや西日の当たらない場所が適しています。
高温多湿に弱く、蒸れると灰色カビ病にかかりやすくなるため、ハンギングで育てるとよいです。
品種改良により夏の暑さや日差しへの耐性があるトレニアも販売されているので、夏の庭にトレニアを植えるときは、ぜひ夏に強い品種をチェックしてください。
トレニアの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ニチニチソウ
植物名 | ニチニチソウ |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20〜60cm程度 |
開花時期 | 5〜10月ごろ |
花色 | ピンク、濃いピンク、白、オレンジ、紫など |
植える場所 | プランター・花壇 |
日当たり | 日向 |
ニチニチソウは「日々草」と書くとおり、直射日光に強い植物で、ビンカの名前で販売されている場合もあります。
ニチニチソウは乾燥に強く、水やりの回数が少なくてすみます。
ニチニチソウを地植えにする場合は多湿や泥はねに注意して育ててください。
這い性のニチニチソウはハンギングや鉢植えでの寄せ植えに向いています。
ニチニチソウの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
直射日光に強い植物には開花期間が長く、秋まで鑑賞できる植物もたくさんあります。
直射日光に強い植物でも、多湿に弱い植物や乾燥に弱い植物など、それぞれ性質が異なります。
それぞれの育て方をチェックしておくと、トラブルが発生しにくいです。
日当たりが強すぎる庭やベランダ・玄関には、ぜひ直射日光に強い植物を植えてガーデニングを楽しんでくださいね。