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アサガオの育て方と管理のコツを初心者にもわかりやすく解説

アサガオの育て方と管理のコツを初心者にもわかりやすく解説

アサガオはツルを元気に伸ばしていく育てやすい植物です。

真夏の強い日光を遮るグリーンカーテンとして仕立てることができます。

アサガオの歴史は古く、奈良時代に中国からお薬としてやってきました。

いまでは品種改良が進み、とてもたくさんの種類のアサガオを楽しむことができます。

この記事では、アサガオの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。

運営者
みゆき

みゆ庭編集部

ガーデニングコーディネーター

元植物を枯らすタイプ…。
コツをつかんだら、うまく育てられるように!
ずぼらガーデニングくらいがちょうどいい♪

目次

アサガオの詳細情報

朝顔の育て方
植物名アサガオ(朝顔)
学名 ipomoea nil
英名Morning glory
科名ヒルガオ科
属名サツマイモ属
園芸分類草花
形態一年草
樹高20cm~3m
原産地不明(ヒマラヤかネパールから中国にかけての地域、熱帯アジア、熱帯アメリカなどの説がある。)
開花期7月~11月頃
花色青、赤、ピンク、紫、白、水色など
耐寒性弱い
耐暑性強い

アサガオの種類は豊富で、1600以上の品種があります。

花の色だけでなく花や葉の形、模様も花の咲く時期も様々です。

アサガオの育て方|購入から植え付けまで

↓タップで読みたいところに飛べます。

入手方法と販売時期

アサガオの苗は5月頃から、ホームセンターや園芸店、ネット通販で購入できます。

アサガオの種はいつでも購入できるので、植え付ける時に購入します。

アサガオの葉っぱの色が悪かったり、ちぢんでしまっている苗は避けます。

茎が細く葉と葉の間があいている苗もやめておきます。

苗の見た目がしっかりしているアサガオを選びましょう。

店頭でアサガオの種を購入することもできます。

最近は「発芽処理済」のアサガオの種が販売されています。

アサガオを手軽に種から育てたい場合は「発芽処理済」の種を使うのがおすすめです。

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用土

アサガオの好む土質はアルカリ性で、水もちと水はけのよい土を作ります。

庭に植える場合

植え付けの2週間くらい前に腐葉土と堆肥をすき込みます。

その1週間後に苦土石灰を混ぜて、1週間寝かせます。

鉢に植える場合

鉢やプランターに植える場合は、市販の草花用培養土を使います。

市販の土の水もちと水はけが心配なときは、腐葉土や川砂を混ぜるのがおすすめです。

植え付ける10日ほど前に緩効性肥料を土に混ぜて土を休ませます。

自分で土を配合する場合は、赤玉土:堆肥:腐葉土=6:2:2で作ります。

種まき

種まきは5月〜6月の気温20度くらいの頃に直まきします。

気温12度以下だと芽が出ません。

アサガオの発芽適温は、15℃~20℃くらいです。

種まきから4日~1週間くらいで発芽し、2週間くらいですべての芽が出ます。

種まきをする前に下準備をします。

2つ方法があるので、どちらか1つ行ってください。

  • アサガオの種をひと晩水につけて柔らかくする
  • 種をやすりやナイフを使って傷をつける
    • 種に傷をつける場合は、種のへこんでいる部分を傷つけないよう注意してください。

種を植える手順

  1. 土に指で3つほど穴を開けます。
  2. アサガオの種を植えます。
  3. 種に被せる土は「植えた種と同じくらいの厚さ」を目安にします。
    • アサガオの種は光に当たると芽が出ないことがあります。
  4. 土にたっぷり水をあげます。
  5. その後も土を乾燥させないように水やりをします。
  6. 芽がたくさん出てきたら元気な芽を残して間引きします。

庭に植える場合

気温が高くなり土が十分暖まったら種をまきます。

種をまく間隔は約30cmです。

鉢に植える場合

暖かな環境が確保できれば種まきをします。

本葉が3枚以上出てきたら6号の鉢に植え替えます。

アサガオを植え替えるときは、根鉢は崩さないよう気をつけます。

植え付け

苗を植え付けは5月〜6月頃に行います。

苗を植え付けるときは、ポットから出した根鉢を崩さないようにしてください。

アサガオの苗を植えたら支柱を立てます。

グリーンカーテンにする場合はネットを張りましょう。

アサガオのツルは上から見て左にまわる性質があります。

ツルが左に伸びやすいよう意識して支柱やネットに添わせてあげましょう。

苗を植えた後はたっぷりのお水をあげます。

日当たり・置き場所

アサガオは日当たりと風通しのよい場所を好みます。

光が当たりすぎると花芽がつきません。

アサガオは短日植物といって、一日の日照時間が短くなると花を咲かせる性質があります。

夜の光の無い時間が約10時間に達すると花が咲きます。

そのため約10時間たてば、夜が明けていなくても花が咲いていることがあります。

アサガオの花を咲かせるには、夜の街頭の光が当たらない場所を選びます。

暑さに強いですが西日は避けます。

特に子供が小学校から持ち帰るアサガオは暑くなりやすいです。

すぐに枯れやすいので日当たりと乾燥には特に注意が必要です。

アサガオの育て方|日々のお世話

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水やり

水やりは土が乾いたら底から流れるくらいたっぷりと行います。

アサガオは多湿を嫌いますが、乾燥も苦手です。

花が咲き始めたら乾燥させないようたっぷり水やりをします。

庭に植える場合

庭のアサガオは水やりの心配はあまりありません。

土が極端に乾燥していたらたっぷり水やりをします。

鉢に植える場合

水やりのタイミングは早朝がおすすめです。

暑い夏などでお昼には土が乾燥している場合は、夕方にも水やりをします。

肥料

アサガオの苗の植え付けには「緩効性肥料」を使います。

植え付けの1ヶ月ほど経った頃に「速効性肥料」を与えます。

液体肥料であれば1000倍に薄めたものを2週間に1回くらい与えます。

固形肥料は1ヶ月に1回程度与えます。

アサガオのつぼみができたら肥料をあげるのはやめます。

花を咲かせる場合は、リン酸の成分の多い肥料を与えます。

葉をたくさん茂らせたい場合は、窒素の多い肥料を与えます。

剪定・切り戻し

アサガオの花は1日で終わってしまいます。

花が終わったら花がらを摘み取ります。

花がらを摘むことで種ができなくなり、アサガオの花を長く楽しむことができます。

花がらを摘まずにそのままにすると、種ばかりできて花が咲かなくなります。

アサガオの花をたくさん咲かせるには摘心という作業が必要です。

摘心をする目安は、アサガオの本葉が5〜7枚になった頃です。

5枚目の葉っぱから上のツルを摘み取ります。

アサガオは1番高い位置にある太いツルに栄養が集中します。

たくさんの花を咲かせるには、ほかの芽を成長させる必要があります。

太いツルの先を摘み取ることでほかの芽が出て、たくさん花が咲きます。

夏越し

夏の強い日差しは強すぎアサガオは枯れてしまいます。

特に西日は避けるようにします。

水やりは朝夕方にたっぷりと行います。

気温の高い昼間に水をあげると、土の中で水が熱くなりアサガオが痛むので注意します。

冬越し

アサガオは一年草のため冬越しはしません。

宿根アサガオは多年草のため冬越しできます。

耐寒温度は0℃くらいまでが目安です。

暖かい地域では特に何もしなくても冬越しします。

とても寒くなる地域であれば、宿根アサガオを短く切ってワラやビニールを被せて寒さから守ります。

病害虫

アサガオは、以下の病害虫の被害にあうことがあります。

  • つる割れ病
  • 斑紋病
  • うどん粉病
  • モザイク病
  • ベト病
  • ホコリダニ
  • ハダニ
  • アブラムシ
  • ヨトウムシ
  • オンシツコナジラミ
  • エビガラスズメの幼虫
  • アザミウマ

つる割れ病

つる割れ病はカビが原因の病気です。

一度使った古い土を使うと発生しやすいです。

つる割れ病になったアサガオの葉はちぢれたようになりますが、夜はもとの葉っぱに戻ります。

土の中にある根っこから感染して、下の葉から黄色くなって広がります。

感染してしまったら

アサガオの周りの土とアサガオの苗を処分します。

残念ですがアサガオの根が残らないよう根っこもしっかり抜き取ります。

斑紋病

斑紋病は5月〜9月頃に発生します。

カビが原因の病気で、葉に茶色っぽい斑点がみられます。

土の水はけが悪く植物の風通しが悪いと発生します。

斑紋病は雨水や水やりのしずくで感染を広げます。

感染してしまったら

斑点の出た葉や茎はすぐに取り除いて処分します。

うどんこ病

葉や茎、ツルに白い粉のようなものができるカビが原因の病気です。

白い粉のような症状が進むと、光合成が出来なくなって枯れてしまいます。

感染してしまったら

うどん粉病に効果のある薬剤の使用します。

モザイク病

アブラムシが運んでくるウイルスが原因の病気です。

モザイク病はその名の通り、感染すると葉にモザイクのような模様ができます。

感染してしまったら

モザイク病はウイルスが原因の病気のため効果のある薬剤はありません。

感染した植物は株ごと処分します。

処分するときは健康な植物から離れ、感染を広げないよう注意します。

また感染した植物に触れた手袋や剪定ばさみも、消毒しておきます。

あわせてアブラムシへの対策も行います。

アブラムシは牛乳を水で薄めたものを霧吹きで吹きかけると窒息します。

べと病

カビ菌が原因の病気です。

発生しやすい時期は秋〜春です。

ベトベトした湿気の多い環境に発生します。

ベト病になると葉っぱがベトベトな状態になって枯れてしまいます。

べと病のカビ菌は、空気と水から感染します。

風通しが悪く植物が茂っている環境で雨が降り、しずくや泥が跳ねることで感染が広がっていきます。

また肥料を与えすぎたり、逆に肥料が不足しすぎるときにも発生します。

ベト病は株の下から始まることが多いです。

雨が多くなってきたらよく観察し、ベト病に感染していたら切り取ります。

葉や茎が多くなっていたら風通しをよくするためにカットしてください。

感染してしまったら

ベト病は1つの薬剤を使い続けるとその薬剤に強くなります。

いくつかの薬剤を順番に使って、薬剤への耐性がつかないように気をつけます。

ホコリダニ

ホコリダニは人間の目では確認できないくらい小さいです。

葉っぱや新しい芽など比較的柔らかい場所に寄生します。

ホコリダニがつくと新芽が育たなくなり、最悪枯れてしまいます。

ホコリダニは雨の少ないときに発生しやすいです。

発生してしまったら

葉の裏のホコリダニを勢いのある強いシャワーをかけます。

ホコリダニの駆除に効果のあるの薬剤もあります。

ハダニ

6月〜9月ころに発生します。

地域によっては梅雨が終わる頃からみられます。

ハダニは1〜2ミリくらいの小さな虫で赤色の体をしています。

ハダニが住みついた葉っぱは裏が黄緑色に変色します。

ハダニは葉の裏から養分を吸い取ります。

放っておくと葉っぱはやがて茶色くなり、枯れていきます。

ハダニは雨が少なくなると発生します。

発生してしまったら

葉の裏に勢いのある強いシャワーを吹きかけます。

またはハダニの駆除に効果のある薬剤を使います。

アブラムシ

5月ごろから発生します。

1〜2ミリくらいの小さな虫で黄緑色の体をしています。

新しい芽や葉の裏に住みついて養分を吸いとります。

雨が少なくなる頃やアサガオが双葉の頃に発生しやすいです。

アサガオが大きくなるとアブラムシが減ってきます。

発生してしまったら

アブラムシの数が少なければ棒でたたいたりつまんだりして駆除します。

牛乳を水で薄めて霧吹きで吹きかけると、アブラムシが窒息します。

てんとう虫を放して食べてもらう方法もあります。

大発生したアブラムシにはアブラムシの駆除に効果のある薬剤を使います。

ヨトウムシ

茎や葉っぱ、ツルを食べてしまいます。

夜に土の中から出てきて、日中は土の中に潜んでいます。

夜のうちに葉のほとんどを食べてしまいます。

ヨトウムシがついた場合、葉に食べ跡がたくさんあるのに姿が見えないことが多いです。

発生してしまったら

見つけ次第割り箸や火鉢を使って取り除きます。

ヨトウムシの駆除に効果のある薬剤を使います。

オンシツコナジラミ

4月〜10月ごろに発生しやすいです。

高温と乾燥に強いため夏から発生が増えていきます。

コナジラミの卵や幼虫はとても小さく細長い楕円形をしています。

幼虫は葉の裏でサナギになります。

卵から成虫になるまで約28日です。

コナジラミの成虫がつくと、株を揺すった時に一斉に飛び立ちます。

コナジラミは幼虫も成虫も、葉の裏から養分を吸い取ります。

さらにコナジラミのおしっこがすす病を発生させる原因になります。

またコナジラミのおしっこが甘いためにアリも集まりやすいです。

コナジラミはウイルスを運んでくることも多いので、発見したらすぐに駆除しましょう。

発生してしまったら

コナジラミが少数であれば、牛乳を水で薄めて霧吹きで吹きかけます。

コナジラミを窒息させて駆除します。

コナジラミは黄色の物に集まります。

黄色のテープや粘着板を使って駆除できます。

コナジラミの幼虫と成虫に効果のある薬剤もあります。

卵とサナギには効果が無い事があるので注意します。

エビガラスズメの幼虫

エビガラスズメは9月ころから発生します。

エビガラスズメは10cmくらいの大きさのイモムシです。

動きはゆっくりで毒はありません。

発生してしまったら

つまみとって駆除します。

そのままにしておくとあっという間にほとんどの葉を食べてしまいます。

アザミウマ

体長1~2ミリの小さな虫です。

花や葉っぱの裏で養分を吸い取ります。

アザミウマの住みついた葉っぱの表側には黄色のポツポツした斑点ができ、裏は白っぽくなります。

発生してしまったら

アザミウマの駆除に効果の薬剤を使います。

アザミウマも薬剤に慣れてしまうので注意が必要です。

アザミウマがいなくなれば葉っぱの変色は時間が経てば治りますが、ポツポツした感じは残ります。

アサガオの増やし方

アサガオを増やす方法は3つあります。

  • 種の採取
  • 挿し木
  • 接ぎ木

種の採取

アサガオの種

いちばん簡単でオススメです。

アサガオの花が咲いたあとに種ができます。

挿し木

ノアサガオは種ができにくい性質があるので、挿し木で行います。

アサガオは6月くらいに挿し木をします。

  1. 元気な茎を切り取ります。
  2. 葉は半分に切り取ります。
  3. 挿し木に使う枝を30分ほど水につけて水上げします。
  4. 水上げしたらアサガオを土に挿します。
  5. 土は肥料を入れません。
  6. 土の乾燥に気をつけて、アサガオがピンとした元気な状態を保ちます。
  7. 根が出てきたら鉢などに植え替えます。

接ぎ木

アサガオの接ぎ木にはサツマイモを使います。

サツマイモにアサガオが咲く見た目が面白く、「芋アサガオ」とも呼ばれています。

サツマイモのツルにアサガオのツルをくっつけるだけなのですが、少し難しいです。

  1. アサガオの種まきとサツマイモの植え付けを行います。
  2. アサガオとサツマイモが15㎝~20㎝ほど大きくなったら、接ぎ木を始めます。
  3. サツマイモのツルの先をVになるよう1㎝程度カットします。
  4. アサガオのツルの端はサツマイモのVにはまるよう1㎝ほどカットします。
  5. カットした断面同士が合わさるようくっつけます。
  6. テープやクリップで固定します。
  7. 接ぎ木をしてすぐのアサガオはまだ水分を吸収できないので、ビニールなどをかぶせて保湿します。
  8. 30度以下の明るさのある日陰などに置きます。
  9. アサガオがしおれてしまうときは霧吹きして多湿の環境を作ります。
    • くっつけている部分が水にかからないように気を付けます。
  10. 10日程度でアサガオのツルが伸びてきます。
  11. ツルが伸びてきたら日当たりの良い場所に移します。

アサガオの育て方でよくある質問

朝顔が葉っぱばかりで花が咲きません。原因はなんですか?

朝顔の花が咲かない原因は、以下の4つが考えられます。

  • 夜間の暗さが足りない
  • 肥料が多すぎる
  • 水やりが足りない
  • 摘心していない

朝顔が葉っぱばかりで花が咲かない原因は、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ

アサガオの育て方を紹介しました。

アサガオは小学生が夏に持ち帰る夏の風物詩のような植物です。

育て方のコツが分かればどんどん花が咲いて夏が楽しみになりますよ。

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