さまざまな植物が冬の寒さで休んでいる間も、お庭や花壇の景観のよさを保つためには、冬に枯れない植物でグランドカバーを作るのがおすすめです。
冬に枯れないグランドカバーがあれば、花壇に植えている植物が冬の寒さで休んでいる間もお庭が寂しくなりません。
冬枯れないグランドカバーを作るためには、植える場所の日当たりに合わせて、グランドカバーに向いた耐寒性のある植物を選びましょう。
今回は、冬枯れないグランドカバーを、日向向きの植物・半日陰~日向向きの植物に分けて、9つ紹介します。
冬に枯れないグランドカバー・日向編
冬に枯れないグランドカバーのうち、日向に植えるとよい植物は以下の4つ。
クリーピンクタイム(タイムロンギカウリス)
植物名 | クリーピングタイム |
形態 | 多年草 |
草丈 | 10cm〜15cm程度 |
花色 | ピンク |
植える場所 | 花壇・通路 |
日当たり | 日向 |
クリーピングタイムは、地面を這うように育つ常緑性のハーブの仲間です。
クリーピングタイムは踏圧に強い植物で、人が通る場所のグランドカバーにもできます。
踏むとタイムの香りを感じられるので、ハーブや香りのある植物が好きな人にもおすすめです。
クリーピングタイムは耐寒性があり、常緑のため、冬もお庭に緑を添えてくれます。
蒸れないように、風通しのよい日向で育てるとよいです。
タイムの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
セダム
植物名 | セダム |
形態 | 一年草・二年草・多年草(種類で異なる) |
草丈 | 2cm~60cm |
開花時期 | 2月~11月(種類で異なる) |
花色 | 白・赤・ピンク・黄・オレンジ |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇、通路 |
日当たり | 日向 |
セダムは万年草(マンネングサ)の名前でも知られている多肉植物で、ライムグリーンや黄色・赤・紫、斑入りなど種類が多く、集めるのも楽しい植物です。
地植えにすればどんどん広がり、雪や霜を避ければ、屋外でも冬を越せる耐寒性があるので冬に枯れないグランドカバーにぴったり。
ただし、セダムは品種によって性質や耐寒温度が異なるので、セダムをグランドカバーに使うときには品種のチェックを忘れずにしましょう。
肉厚な葉を持つセダムは踏圧に弱いので、人通りのある場所には薄い葉のセダムを探してくださいね。
エリゲロン
植物名 | エリゲロン |
形態 | 多年草 |
草丈 | 5cm~100cm |
開花時期 | 5月~11月 |
花色 | 白・ピンク・オレンジ・黄・紫・青など |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇 |
日当たり | 日向 |
源平小菊という名前でも知られているエリゲロンは、ヒメジョオンやハルジオンによく似ている多年草です。
エリゲロンは200種類以上もある草花で、草丈や花色も種類によって異なります。
草丈が1mほどまで育つ高性種もありますが、匍匐性や矮性のエリゲロンはグランドカバーに向いています。
高温多湿には弱いですが、耐暑性・耐寒性のどちらも優れた植物です。
エリゲロンの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ハツユキカズラ
植物名 | ハツユキカズラ |
形態 | つる植物 |
草丈 | 10cm~30cm |
開花時期 | 5月~6月 |
花色 | 白 |
植える場所 | 地植え、鉢植え |
日当たり | 日向 |
ハツユキカズラは、緑の葉と白い葉が美しい常緑性のつる植物です。
新芽が出る頃にはピンクの葉も見られ、秋には紅葉も楽しめます。
ハツユキカズラは耐寒性も強く、霜や雪にも負けないため、冬に枯れないグランドカバーに適した丈夫な植物です。
ハツユキカズラは半日陰の場所でも育ちますが、美しい葉の色を楽しむためには、日向に植えて育ててください。
ハツユキカズラの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
冬に枯れないグランドカバー・半日陰〜日向編
冬に枯れないグランドカバーで、半日陰から日向の場所に向いている植物は、以下の5つ。
アジュガ
植物名 | アジュガ |
形態 | 多年草 |
草丈 | 10cm~30cm |
開花時期 | 4月~6月 |
花色 | ピンク、青紫、白 |
植える場所 | 地植え、鉢植え |
日当たり | 日陰~日向 |
アジュガは4月~6月の間に紫色の花が咲く、常緑性の多年草。
アジュガは和風・洋風どちらのお庭にも使いやすく、花壇の他の植物とも馴染みやすい使い勝手のよい植物です。
日陰から日向まで好きな場所で育てられるアジュガですが、明るい日陰や半日陰に植えると葉の発色がよくなります。
踏圧にも強いので、人が通る道に植えても問題ありません。
-10℃でも耐えられる耐寒性があるので、寒い地域のグランドカバーにも向いています。
アジュガの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
玉竜・リュウノヒゲ
植物名 | リュウノヒゲ |
形態 | 多年草 |
草丈 | 10cm~40cm |
開花時期 | 7月~8月 |
花色 | 白 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇 |
日当たり | 日陰~日向 |
玉竜(タマリュウ)やリュウノヒゲは、芝生のように緑のじゅうたんを作れる、冬に枯れないグランドカバーに適した植物です。
耐寒性も強く、雪や霜、多少の踏圧にも耐えられます。
玉竜・リュウノヒゲは常緑性の多年草で、1度植えてしまえばお手入れの負担もなく、一年中緑のあるスペースを維持できます。
ディコンドラ
植物名 | ディコンドラ |
形態 | 多年草 |
草丈 | 3cm~10cm |
開花時期 | 4月~8月 |
花色 | 白、薄黄 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、ハンギング |
日当たり | 日向~半日陰 |
ディコンドラ(ダイコンドラ)は柔らかな質感と葉の色が美しい常緑の多年草です。
氷点下の寒さでは地上部が枯れてしまいますが、春に再び芽を出します。
日陰や半日陰での生育が可能で、雪や霜に当たらない場所のグランドカバーに向いています。
ディコンドラは通路沿いに植えても大丈夫な踏圧への耐性があります。
品種によって適した土壌や育て方が違うので、ディコンドラを植える時は品種を確認しておくとよいです。
ディコンドラの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
リシマキア
植物名 | リシマキア |
形態 | 多年草 |
草丈 | 5cm~100cm |
開花時期 | 4月~8月 |
花色 | 黄、白、紫、赤、複色 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、通路、花壇 |
日当たり | 半日陰~日向 |
リシマキアは黄金葉や銅葉など、種類が多くて人気のある植物です。
リシマキアには立性と匍匐性の品種があるので、冬枯れないグランドカバーには匍匐性のリシマキアを選んでください。
寒風や霜で葉が痛むことがありますが、耐寒性がとても優れているので冬越しが簡単です。
軽く踏んだぐらいでは枯れないので、半日陰から日向まで、好みの場所で育てられます。
リシマキアの育て方と管理のコツは、こちらの記事で解説しています。
ヘデラ
植物名 | ヘデラ |
形態 | つる植物 |
草丈 | 長さ10m以上 |
開花時期 | 10月 |
花色 | 品種により、まれに白い花が咲くことがある |
植える場所 | 地植え、鉢植え、ハンギング |
日当たり | 日陰~日向 |
ヘデラはアイビーとも呼ばれるつる性植物で、葉の模様が美しく、日当たりの悪い場所でも雰囲気を明るくしてくれます。
常緑性で、日陰や半日陰でも育ち、厳しい寒さでも簡単に枯れません。
繁殖力が強く、丈夫で簡単に増えるので、茂りすぎないようにメンテナンスが必要です。
しかし、北向き花壇や、あまり植物が育たない場所でも植えられる、冬に枯れないグランドカバーです。
まとめ
冬に枯れないグランドカバーを作る時は、今回紹介したような耐寒性のある植物を基準に選ぶとよいです。
中には、耐寒性は強くても雪や霜に当たると葉が傷んだり、地上部が枯れる植物もあるので、注意しましょう。
葉の色や模様の美しさを引き出すには、植物に合った場所を選んで植えるとよいですよ。
耐寒性の強い気に入った植物を植えて、冬に枯れないグランドカバーを作ってみてくださいね。