お庭の雑草対策にもなるグランドカバーを作るときは、種を使えば、お庭の広範囲を簡単にカバーできます。
グランドカバーを作りたいスペースが広く、多くの苗をひとつひとつ植えるのは大変という場合には、種がおすすめ!
種が販売されているグランドカバー向きの植物はたくさんあります。
種から育てるのは苗よりも時間がかかりますが、苗を買うよりもコストパフォーマンスがよいです。
この記事では、種をまくだけでグランドカバーを作れる植物を9種類紹介します。
種をまくだけのグランドカバー|広場・通路向け
人が立ち入る広場や通路には、踏みつけに耐性のある植物の種をまくとよいです。
広場や通路向けの、種をまくだけでグランドカバーになる植物は以下の3つ。
ディコンドラ
植物名 | ディコンドラ |
形態 | 多年草 |
草丈 | 3cm~10cm |
開花時期 | 4月~8月 |
花色 | 白、薄黄 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、ハンギング |
日当たり | 日向~半日陰 |
ディコンドラ(ダイカンドラ)は、柔らかな質感をした小さく丸い葉の多年草。
密度があるため雑草抑制にも効果があり、グランドカバーとしても人気のある植物です。
品種によっては、半日陰~日陰でも育ちます。
発芽率もよいため、流通している種を使えば簡単にふんわりとしたグランドカバーを作れます。
ディコンドラの種まきの時期は、4月~6月か9月~10月の間ですが、春にまく方がよく育ちます。
霜や北海道など寒さが厳しい地域では冬に葉が枯れてしまいますが、根が生きていれば寒冷地でも冬越しが可能です。
ディコンドラの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
西洋芝
植物名 | 西洋芝(せいようしば) |
形態 | 多年草 |
草丈 | 20cm~50cm(放任時) |
植える場所 | 地植え |
日当たり | 日向 |
西洋芝は海外原産の芝で、寒冷地での栽培に向いている芝です。
北海道のように寒さが厳しい土地は、せっかくグランドカバーを作っても寒さで葉が枯れてしまうことも多いです。
しかし、寒さに強い西洋芝なら種をまくだけで、年中緑が美しいグランドカバーを作れます。
西洋芝は踏みつけに強いので、子どもが遊ぶ庭のグランドカバーにも適しています。
クローバー
植物名 | クローバー |
形態 | 多年草 |
草丈 | 15cm~30cm |
開花時期 | 3月~8月 |
花色 | 白、赤、紫 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇 |
日当たり | 半日陰~日向 |
クローバーは公園や道端でもよく見られる多年草。
葉が緑で花色が白のクローバーがよく知られていますが、花の色は赤や紫、葉は銅葉や赤葉、縁や模様が入った葉もあります。
クローバーは常緑で、踏みつけにも強く、密度もあるため広場や通路のグランドカバーにぴったりです。
耐寒性に優れているので、寒冷地でも冬越しできます。
クローバーは日陰でも育ちますから、種を買えばお庭のさまざまな場所で気軽に育てられます。
種をまくだけのグランドカバー|花壇向け
花壇に向いた、種をまくだけのグランドカバーは以下の6つ。
広い花壇を埋めるには、種をまくだけで簡単に育つ植物がおすすめです。
アリッサム
植物名 | アリッサム |
形態 | 多年草 |
草丈 | 3cm~10cm |
開花時期 | 3月~5月 |
花色 | 白、ピンク、紫、黄、茶 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇、ハンギング |
日当たり | 日向 |
黄色の花を咲かせるアリッサムや、「アリッサム」として流通している花色豊富なスイートアリッサムは、種をまくだけで花のグランドカバーが作れます。
特に、スイートアリッサムは草丈が低くて枝が横に這うように広がるため、広い範囲を埋めやすく、雑草対策にもなります。
アリッサムは暑さよりも寒さにやや耐性があるので、寒冷地でも育てやすいです。
複数の花色が楽しめる種も混合(ミックス)種を使えば、種をまくだけでカラフルな花の咲くグランドカバーが作れます。
アリッサムの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
コキア
植物名 | コキア |
形態 | 一年草 |
草丈 | 50cm~100cm |
開花時期 | 9月 |
花色 | 薄黄緑 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇 |
日当たり | 日向 |
コキアはふんわりと丸みのある姿が可愛い一年草で、並べて植えればもこもことユニークな光景が見られます。
コキアには食用の品種と、鑑賞用の品種があり、鑑賞用のコキアは秋の紅葉が楽しめます。
コキアの丸みのある樹形は、剪定をしなくても自然に整うので、たくさん育ててもあまり手間がかかりません。
コキアは一年草ですが、こぼれ種からもよく育つため、毎年種を買う必要はないです。
コキアの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ネモフィラ
植物名 | ネモフィラ |
形態 | 一年草 |
草丈 | 10cm~20cm |
開花時期 | 4月~5月 |
花色 | 青、複色 |
植える場所 | 地植え、鉢植え、花壇、ハンギング |
日当たり | 日向 |
ネモフィラは爽やかな青い花を咲かせる這い性の一年草です。
日向の方が花つきがよいですが、やや日陰になる場所でも栽培が可能です。
自宅のお庭に種をまくだけで、近年人気のあるネモフィラ畑のような花のグランドカバーができます。
草丈が低くて横に広がるものの、踏みつけには弱いので、人が立ち入らない花壇に種をまくとよいです。
花壇の隙間などに種をまけば、ネモフィラで雑草対策ができます。
ネモフィラは秋に種をまきますが、北海道や寒冷地では春に種をまきます。
放任していれば翌年もこぼれ種で花を咲かせてくれますよ。
ネモフィラの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
マリーゴールド
植物名 | マリーゴールド |
形態 | 一年草 |
草丈 | 20〜100cm程度 |
開花時期 | 4月〜11月 |
花色 | 黄色・オレンジ・白・赤・複色 |
植える場所 | 花壇・プランター |
日当たり | 日向 |
マリーゴールドはハーブとしても有名な一年草で、種からでも簡単に育ちます。
定番のフレンチマリーゴールドや、メキシカンマリーゴールドは、横に広がるように育つので雑草対策に使いやすい品種です。
マリーゴールドは暖地では3月、北海道や寒冷地でも4月から種まきができる春まき一年草です。
花色や形が種によって違うので、好みの花のものやミックス種をまきましょう。
マリーゴールドは日陰よりも日当たりのよい場所を好みます。
ワイルドフラワーの種・ミックスフラワーの種
ワイルドフラワーの種やミックスフラワーの種は、さまざまな宿根草や一年草の種を複数種類合わせて一つの商品として販売されているものです。
商品によって、草丈や花色でまとめられているものもあり、それぞれ入っている花の種類が違います。
開花期間の異なる花の種が混ざっているので、ワイルドフラワーの種やミックスフラワーの種をまくだけで長期間季節の花の移り変わりが楽しめます。
中にはアリッサムやクローバーなど、今回紹介した植物が入っている商品もありますよ。
ワイルドフラワー・ミックスフラワーの種は寄せ植えの相性を考えずに、種をまくだけでおしゃれなグランドカバーが作れて、雑草対策にもなる便利な種です。
カモミール
植物名 | カモミール |
形態 | 一年草 |
草丈 | 30cm~60cm |
開花時期 | 3月~6月 |
花色 | 白 |
植える場所 | 地植え、鉢植え |
日当たり | 日向 |
カモミールはハーブの中でも比較的グランドカバーにしやすく、りんごのような香りと花を楽しめる緑のカーペットができます。
カモミールには多くの種類がありますが、ジャーマンカモミールとローマンカモミールは、簡単に種を入手できます。
一年草のジャーマンカモミールは、立性で草丈が高くなるので花壇向き。
多年草のローマンカモミールは、ほふく性で草丈が低いためグランドカバーにしやすいです。
カモミールは寒さに強く、ローマンカモミールは常緑で、寒冷地でも冬越しが可能です。
ジャーマンカモミールは一年草ですが、こぼれ種で翌年も花を咲かせます。
カモミールの育て方と管理のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回紹介した植物の種を使えば、種をまくだけで雑草対策になるグランドカバーが作れます。
かたよらないように植えたいときはトレーやポットからはじめてもよいですし、とにかく手軽にグランドカバーを作りたいなら直まきしてもよいです。
気に入った植物の種でグランドカバー作りにチャレンジしてくださいね。