生垣は、庭の境界や目隠し、防犯など、さまざまな用途に使用されます。
しかし、生垣の手入れは、剪定や施肥など、定期的なメンテナンスが必要となるため、手間がかかるのがネックです。
しかし、品種さえ選べば生垣の管理はラクになります。
この記事では、手間のかからない生垣を選ぶコツやおすすめの品種についてご紹介します。
手間のかからない生垣の選び方
生垣の種類によって、成長のスピードや剪定の手間などが変わってきます。
手間のかからない生垣は、品種選びがとても大切です。
以下の3つのポイントを押さえた上で、好みのものを選ぶと良いでしょう。
- 成長のスピードが遅い樹木を選ぶ
- 剪定しやすい樹木を選ぶ
- 病害虫に強い樹木を選ぶ
成長スピードが遅い樹木を選ぶ
手間のかからない生垣の選び方のポイント1つ目は、成長スピードが遅い樹木を選ぶということです。
生垣は、成長が遅いほど、剪定の手間が少なく済みます。
成長が早い生垣は、定期的に剪定しないと、見た目が乱れやすくなります。
剪定しやすい樹木を選ぶ
手間のかからない生垣の選び方のポイント2つ目は、剪定しやすい樹木を選ぶということです。
生垣は、剪定しやすい形状のものを選びましょう。直立性があり、枝が密集している生垣は、剪定しやすいです。
病害虫に強い樹木を選ぶ
手間のかからない生垣の選び方のポイント3つ目は、病害虫に強い樹木を選ぶということです。
病害虫に強い生垣は、病害虫対策の手間が少なく済みます。
また、病害虫に強い樹木は、耐寒性や耐暑性にも優れている傾向があります。
手間のかからない生垣を一覧でまとめ
以下に、手間のかからない生垣の例をご紹介します。
画像をタップすると、楽天市場に飛びます。
樹木 | 画像 | 洋風 | 和風 | 形態 樹高 | 花 | 葉 | ほか |
---|---|---|---|---|---|---|---|
マサキ | ◯ | ◯ | 常緑高木 6m | 赤い実 10〜11月 | 緑 | 潮風に強い 日影OK 花は目立たない | |
プリペット | ◯ | ◯ | 常緑低木 2〜3m | 白 6月 | 緑 | 日影OK | |
シルバープリペット | ◯ | 常緑低木 2〜3m | 白 6月 | シルバー 斑入り | 日影OK | ||
トキワマンサク | ◯ | ◯ | 常緑中高木 3〜6m | 白・ピンク 4〜5月 | カラーリーフ (赤) | ||
ドウダンツツジ | ◯ | ◯ | 落葉低木 1〜2m | 白 4〜5月 | 緑 紅葉 | 切り枝はインテリアで人気 | |
キンモクセイ | ◯ | ◯ | 常緑高木 5〜6m | オレンジ 9〜10月 | 緑 | 花の香りが強い | |
サツキ | ◯ | 常緑低木 50cm〜1.5m | 白・ピンク・赤など 5月下旬〜6月上旬 | 緑 | |||
ツツジ | ◯ | 常緑低木 50cm〜2m | 白・ピンク・赤など 4月中旬〜5月中旬 | 緑 | |||
ドドナエア | ◯ | 常緑低木 1〜3m | ピンク 4〜5月 | カラーリーフ (紫・赤) | オージープランツ | ||
アベリア | ◯ | 半常緑低木 1〜1.5m | 白・ピンク 5月中旬〜10月 | 緑 カラーリーフ | |||
ヒメシャリンバイ | ◯ | 常緑低木 1〜4m | 白 5〜6月 | 緑 | |||
レッドロビン | ◯ | ◯ | 常緑中高木 3〜10m | 白 5〜6月 | 緑 赤(新芽) | ||
イチイ | ◯ | 常緑低木〜高木 2〜18m | − | 緑 | 日影OK |
マサキ(洋風・和風)
マサキは、以下の点で、手間のかからない生垣としておすすめです。
- 成長が遅い
- 枝が密に生える
- 剪定がしやすい
- 病害虫に強い
マサキの成長速度は、年10cm程度と遅いため、定期的な剪定の手間が少なく済みます。
枝が密に生えているため、剪定がしやすいのも特徴です。
マサキは、病害虫に強く、病害虫対策の手間が少なく済みます。
マサキは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。
マサキは、とても丈夫な樹木です。適切な管理をすれば、長く楽しむことができます。
プリペット(洋風・和風)
プリペットは、モクセイ科イボタノキ属に分類される常緑~半常緑の低木です。
プリペットの特徴は、以下のとおりです。
- 葉が小さく、密生しているため、生垣や目隠しに適しています。
- 萌芽力が強く、刈り込みに耐えることができます。
- 耐寒性、耐暑性、耐乾性、耐潮風性に優れています。
- 病害虫に強いです。
具体的には、以下のようになります。
- 葉は長さ2~3cm、幅0.5~1cmの楕円形で、縁に鋸歯があります。葉色は緑色、白色、クリーム色などがあります。
- 花は白色で、径5mmほどの小さな花を5~10個集めた集合花を咲かせます。5月~6月に開花します。
- 実には黒色の種子があります。
プリペットは、生垣や目隠し、庭木、鉢植えなど、さまざまな用途に利用されています。特に、生垣として人気があり、欧米では生垣として使用される樹種の中で最も多く栽培されています。
プリペットは、初心者でも育てやすい植物です。日当たりの良い場所を好み、水はけの良い土壌を好みます。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにします。肥料は、春と秋に緩効性肥料を与えます。
プリペットは、刈り込みに耐えることができるので、生垣に利用する場合は、定期的に剪定をしておきましょう。
シルバープリペット(洋風)
シルバープリペットは葉に斑が入っていて、おしゃれな生垣を作ることができます。
シルバープリペットを植えて後悔したという人も中にはいますが、性質や対策を理解して植えれば生垣に植えても問題ありません。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
トキワマンサク(洋風・和風)
トキワマンサクは、常緑低木で、春に白やピンクの花を咲かせます。
トキワマンサクの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
ドウダンツツジ(洋風・和風)
ドウダンツツジ
ドウダンツツジの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
キンモクセイ(洋風・和風)
キンモクセイは、常緑低木で、秋に甘い香りの花を咲かせます。
生垣にすると、秋の訪れを告げる香りを楽しめます。
キンモクセイの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
サツキ(和風)
ツツジ(和風)
植物名 | ツツジ |
形態 | 低木 |
樹高 | 50〜200cm程度 |
開花時期 | 4月中旬〜5月中旬 |
花色 | ピンク・白・紫・複色など |
日当たり | 日向 |
ツツジは、落葉低木で、春に鮮やかな色の花を咲かせます。ツツジの生垣は、庭に華やかさを添えます。
ツツジとサツキの違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
ドドナエア(洋風)
ドドナエアの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
アベリア(洋風)
ヒメシャリンバイ(洋風)
レッドロビン(洋風・和風)
イチイ(和風)
生垣の手入れの手間をかけないコツ
手間のかからない生垣を選んだとしても、定期的な剪定や施肥は必要です。
さらに手間を省くためには、以下の点も考慮しましょう。
- 生垣の植え付け場所を工夫する
- 生垣の育て方を工夫する
- 生垣の手入れを業者に依頼する
生垣の植え付け場所を工夫する
生垣を風通しの良い場所に植えると、病害虫が発生しにくくなります。また、生垣を日当たりの良い場所に植えると、成長が早くなり、剪定の回数を減らすことができます。
生垣の育て方を工夫する
生垣の土壌に腐葉土や堆肥を混ぜ込むと、生垣の成長を促し、病害虫の発生を抑えることができます。また、生垣の根元にマルチングを行うと、雑草の繁殖を抑え、水やりの手間を減らすことができます。
生垣の手入れを業者に依頼する
自分で生垣の手入れをする時間がない場合や、手入れが難しい場合は、業者に依頼するのも一つの方法です。
生垣を植えると補助金が降りる!生垣緑化助成金とは
生垣緑化助成金とは、道路に面した宅地や建築物に生垣を設置する際に、その費用の一部を自治体から助成する制度です。
生垣緑化助成金の助成額は、自治体によって異なります。
一般的には、生垣の設置費用の2分の1から3分の1程度が助成されることが多いです。
生垣緑化助成金は、これらの目的で作られた補助金です。
- 都市環境の向上
- ヒートアイランド現象の緩和
- 防犯対策
案外、生垣緑化助成金を知らなかったという人も多いです。ご自宅のお庭の生垣を植えるときに使えるかどうか、確認してみてくださいね。
生垣緑化助成金の対象者は、以下のとおりです。
- 道路に面した宅地の所有者
- 道路に面した建築物の所有者または管理者
生垣緑化助成金の対象や申請方法は、自治体によって異なります。
一般的には、申請書に必要書類を添えて、自治体に提出すればOKです。
生垣緑化助成金を利用する場合、以下の点に注意が必要です。
- 申請期限までに申請書を提出すること
- 申請書に必要書類を添えること
- 助成金の支給を受けられるまでに、生垣の設置を完了させること
生垣緑化助成金を利用すれば、生垣を設置するときにかかる費用を抑えることができます。
お住まいの自治体で生垣緑化助成金が実施されていないか、ぜひ調べてみてくださいね。
まとめ
手間のかからない生垣を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 生垣の種類
- 生垣のサイズ
- 生垣の植え付け場所
生垣の種類によって、成長のスピードや剪定の手間などが変わってきます。
生垣のサイズが大きすぎると、手入れが難しくなります。
そして、生垣を植える場所によっても、日当たりや風通しなどが変わるため、生垣の種類やサイズを選ぶ際には、十分に考えてくださいね。
手間のかからない生垣を選んで、庭の手入れを楽にしましょう。