春の終わり頃、かわいらしい小さな鈴のような花を咲かせるスズラン。
そんなスズランは、寒さに強く、害虫も付きにくいため、ガーデニング初心者さんでも育てやすい植物です。
この記事では、スズランの育て方と管理のコツをご紹介します。
スズランの詳細情報
植物名 | スズラン(鈴蘭) |
学名 | Convallaria majalis |
英名 | Lily of the valley |
科名 | キジカクシ科 |
属名 | スズラン属 |
園芸分類 | 球根 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 15~20cm |
原産地 | ヨーロッパ・アジア |
開花期 | 4月~6月頃 |
花色 | 白・ピンク |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
スズランは、キジカクシ科スズラン属の多年草です。
春に小さな鈴のような花を、連ならせながら咲くスズランは、とても可愛らしく魅力的。
そして花色は、白のイメージが強いですが、ピンク色などもありますよ。
また、スズランからは甘く、透明感のある香りがします。
その香りは疲れを癒し、集中力を高めるといわれていますね。
そんなかわいらしい見た目と香りで楽しませてくれるスズランですが、実は毒を持っています。
口にしてしまうと、中毒症状を引き起こしてしまうので植える場所には注意しましょう。
植え付け場所さえ注意すれば、寒さに強く、害虫被害も少ない植物なのでとても育てやすいですよ。
すずらんを植えてはいけないと言われる理由と対処法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
スズランの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
スズランは、ホームセンターや園芸店、ネットショップなどでポット苗が販売されています。
苗の販売時期は、植え付け時期となる3月頃からの春の時期と9月頃からの秋の時期です。
スズランの苗を選ぶ際は、葉の色が美しく、生き生きしているものを選びましょう。
用土
スズランは、水はけと水もちのいい土を好みます。
地植えの場合は、植え付け前に掘り返した土に腐葉土や堆肥をすき込みましょう。
鉢植えの場合は、市販の草花用の培養土を使用します。
また、赤玉土(小粒):腐葉土:軽石=6:3:1の割合で混ぜた土もおすすめです。
\おすすめの培養土/
植え付け・植え替え
スズランの植え付け時期は、春と秋の2回のタイミングがあります。
春植えだと3月~5月上旬頃、秋植えだと10月~12月上旬です。
地植えの場合は、苗の根鉢より1~2回りほどの大きさの穴を掘り、そこに植え付けを行います。
複数のスズランを植え付ける場合は、20㎝程の間隔をあけて植え付けしましょう。
鉢植えの場合は、苗の根鉢より一回り大きな鉢を用意し、そこに地植えと同様穴を掘り植え付けます。
また、スズランは数年に1度は植え替えを行いましょう。
地植えの場合は4~5年に1度、鉢植えの場合は、2~3年に1度植え替えます。
これは、植えっぱなしにし続けると大株になり、スズランの生育が悪くなるのを防ぐためです。
数年に一度は掘り起こし、植え付けの方法と同様にして、植え替えを行ってくださいね。
日当たり・置き場所
スズランは、風通しの良い半日陰で育てると良く育ちます。
完全な日陰だと、花の付きが悪くなってしまうので注意。
また直射日光が苦手なので、真夏など強い日差しが当たる場合、日よけをするか明るい半日陰に移動させましょう。
スズランの育て方|日々のお世話
水やり
スズランは、土が乾いていたら水やりする程度にします。
地植えの場合は、雨が長期間降らず、土が乾燥していたら水やりしましょう。
鉢植えの場合も、土が乾いていたら、たっぷりとを水与えます。
肥料
スズランは、植え付け時と花が終わった後に肥料を与えます。
植え付け時は、元肥として緩効性化成肥料を土に混ぜましょう。
鉢植えで市販の培養土を使う場合、すでに肥料が入っているなら植え付け時の肥料は必要ありません。
花が終わった後5〜6月ごろに、追肥として緩効性化成肥料か液体肥料を与えます。
花後に肥料を与えることにより、地下茎の栄養がいって、翌年もきれいな花を咲かせてくれますよ。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
剪定・切り戻し
スズランは、花が終わったら花がら摘みを行いましょう。
花が咲き終わったら花茎の付け根をカットするか摘み取ります
そうすることで、子孫を残そうと実を付ける力を、他の花をきれいに咲かすための力として使うことができます。
結果として、スズランの花をより長く楽しむことができるのです。
夏越し
日の光は好むが、直射日光は苦手のスズラン。
日差しが厳しくなる時期は、木漏れ日が差す程度の半日陰などに移動させるか、日よけをします。
冬越し
寒さに強いスズランは、特別な冬越し対策は必要ありません。
冬に地上部は枯れますが、春になると地面から葉を出し、花を咲かせます。
病害虫
スズランは、害虫被害などの心配がないため、対策は必要ありません。
これはスズランが毒を持っているためで、そのため虫が寄りづらくなっています。
スズランの増やし方
スズランは、株分けをして増やすことができます。
春と秋どちらかに、植え替えのタイミングと一緒に行うのがおすすめ。
土から地下茎を掘り起こし、4~5個ずつ花芽がつくようにナイフやハサミ、手で切り分けます。
その切り分けたスズランを、新しい鉢や土に植え付ければOKです。
スズランの育て方でよくある質問
スズランの花が咲かない理由はなんですか?
スズランの花が咲かない理由は、以下の原因が考えられます。
- 日照不足
- 肥料の与えすぎ
- 地下茎が混みあっている
- 花後の処理が適切でない
スズランの花が咲かない理由と対処法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回は、スズランの育て方について紹介しました。
気候の変動にも強く、一度植え付けてしまえば、植え替えなどの手間も少ないので管理が楽なスズラン。
鉢植えに植えて、お部屋に置けば香りと花姿を身近に感じられることが出来ますし、複数植えればいくつもの小さな鈴のような花が咲き誇り、とても見ごたえのあるものになるでしょう。
ぜひスズランを育てて、かわいらしい見た目と香りに癒されてみてくださいね。