パッとわかる!コスモスの育て方
- 風通しの良い株作りを心がける
- 摘芯をして花数を増やす
- 肥料や水やりは少なくてOK!
コスモスは秋桜という和名があり、日本人にもよく親しまれています。
コスモスといえば秋に咲くイメージが強いですが、早咲き品種も含めれば春の早いうちから暑い夏を越えて、秋まで長く楽しめる花です。
コスモスの育て方に初心者にとって難しい手入れは必要がなく、少しぐらいなら水やりだって忘れても大丈夫!
花の色や咲き方のバリエーションも豊富なので、複数の種類のコスモスを植えればガーデニングスペースがとても華やかになります。
この記事ではコスモスの育て方と管理方法をお伝えします。
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コスモスの詳細情報
植物名 | コスモス |
学名 | Cosmos bipinnatus |
英名 | Cosmos |
科名 | キク科 |
属名 | コスモス属 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
樹高 | 40cm~150cm |
原産地 | メキシコ |
開花期 | 6月~11月 |
花色 | 白・ピンク・黄・赤など |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
コスモスは和名では秋桜と呼ばれる一年草で、日本では秋の花を代表する花です。
花色も豊富で、開花時期も長く、株も整えやすいのでガーデニングスペースのイメージに合わせやすいのも魅力。
この時期に咲かせたい、背を高くしたい、小さく仕立てたいといった育てる人の希望に合わせて育てられる花です。
最近では八重咲きのコスモスもあるので、苗選びも楽しませてくれますよ。
暑さや乾燥に強いので、夏の間のお手入れや夏越しも簡単です。
コスモスの苗を5~6月頃に植えて夏をまたいで秋まで楽しむことができます。
コスモスは一年草ですが、咲き終わった後の種を拾っておけば来年度にまたコスモスの花を育てられます。
コスモスの仲間に多年草の「チョコレートコスモス」があります。
コスモスの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
コスモスの苗には夏咲きのものと秋咲きのものがあります。
早くて3月から10月頃の間流通していますから、花を楽しみたい時期に合わせて入手時期を決めましょう。
コスモスを7月から8月の間に咲かせたいなら3月から5月の間の夏咲き品種。
9月から11月までの間に咲かせたいなら6月から8月までに入手できる秋咲き品種を選びます。
また、コスモスはどれほどの大きさに育てたいという希望も叶えてくれます。
コスモスは短日植物といって、早咲きの品種以外は基本的に日が短くなってから花を咲かせるので、植え付けから開花時期までの期間はコスモスの草丈を高く育てていくことができます。
コスモスを大きくじっくり育てたいなら4月から5月の小さい苗、コスモスの花をすぐに楽しみたい場合や、あまり背丈を高くしたいない場合は6月以降の蕾の充実した苗の購入がおすすめです。
用土
コスモスは水はけさえ良ければ土の種類や配合に気を遣わなくても良い植物ですが、連作障害があるので以前にキク科の植物を育てていない場所に植えます。
連作障害の不安をなくすためにもコスモスを育てる時は新しい土を使います。
肥料も少なくて良いので、元肥の入っていない草花用の培養土だけでも問題なく育ちますが、コスモスのために新しく土作りをするなら赤玉土と腐葉土にパーライトを6:3:1で混ぜた水はけの良いものを使います。
\おすすめの培養土/
植え付け・植え替え
コスモスの苗の植え付けは4月から9月までの間です。
背丈を高くしたくない場合は6月以降に植えましょう。
コスモスはまっすぐに根を伸ばすので、根詰まりしないようコスモスを鉢植えする場合は深さのある鉢を選びます。
地植えやプランターにコスモスの苗を複数植える場合の株間は20cmほどゆとりを持って植えましょう。
根が傷つくとコスモスがうまく成長しなかったり、最悪の場合根付かず枯れてしまうので、根を触るのは最低限に留め、植え付けるときは根鉢を崩さず深植えにならないよう植えます。
コスモスは一年草で花が終わると枯れるので、基本的に植え替えの必要はありません。
鉢植えのコスモスがまだ開花する前から根詰まりしているようであれば、傷んでいる根だけをそっと取り除き、ポットの中で巻き付いているようであればまっすぐ伸びるよう整え、一回り大きな鉢に植え替えます。
日当たり・置き場所
コスモスは鉢植え、地植え共に日当たりと風通しの良い場所で育てます。
鉢植えの場合、寒くなってきたら寒風を避けられる場所に移動すると花を長持ちさせることができます。
コスモスの育て方|日々のお世話
水やり
コスモスは乾燥を好むので、水やりは土がしっかり乾いてから行います。
地植えの場合は雨に任せて放置していても大丈夫ですが、真夏ですぐ土がカラカラになってしまうようなら雨を待たずに土の表面が乾いたタイミングでたっぷり水を与えましょう。
肥料
コスモスは肥料を与えすぎると葉や草丈ばかりが大きくなってしまうので、肥料は控えめに育てます。
元肥入りの新しい培養土や、養分の残っている土で育てる場合は追肥がなくても大丈夫ですが、鉢植えや元気のないコスモスには緩効性化成肥料や液肥を与えます。
肥料が多すぎるとアブラムシがつくので、追肥をする時はコスモスの様子を見ながら控えめを意識して与えるようにします。
剪定・切り戻し
コスモスは放ったらかしにしていると茎と葉が混み合い風通しが悪くなるので、剪定や切り戻しをして病気や害虫から株を守ります。
コスモスの茎が折れないように優しく茎や葉の間をかき分けてチェックして、折れたり傷んでいる茎や葉、ひょろひょろと頼りない茎の部分は取り除き、間延びした茎は清潔なハサミで一節分切り戻します。
7月までであれば、丈夫そうな茎の先を摘芯すると脇芽が出るので花数を増やせます。
夏越し
コスモスは乾燥に強く夏の間でも花を咲かせてくれますが、水が不足しすぎると元気がなくなるので土が乾ききってしまわないように気をつけます。
真夏での水やりは朝や夕方の涼しくなった時間に行います。
冬越し
コスモスは一年草で基本的に冬越しのできない植物です。
病害虫
コスモスがかかりやすい病気といえばうどんこ病が有名です。
梅雨で湿度が高い環境が続いたり、葉が茂りすぎて株の密度が高いと発生します。
日頃からこまめに病気のチェックとお手入れをしていればコスモスを病害虫から守ることができます。
うどんこ病にかかりやすい環境ではアブラムシやハダニも増えやすいので、コスモスを育てる時はいつも風通しを良くしておくことを心がけましょう。
コスモスの病害虫は早めに発見できれば薬剤で十分対処できます。
コスモスの増やし方
コスモスは、挿し芽・種まきで増やすことができます。
挿し芽のやり方
コスモスは株を整える時に切り戻した先の茎を挿し芽に使って増やすことができます。
切ったコスモスの茎を5cm程の長さにして土に植える部分の葉を取り除き、1時間程水につけます。
その後は新しいバーミキュライトに植えて霧吹きをしながら乾燥させないようにしていれば2週間程で芽を出します。
新しい葉が出てくれば発根していますので、しばらくは半日陰で育てましょう。
種まきのやり方
コスモスの株は冬が来ると枯れて終わってしまいますが、最後の花を摘み取らずに置いておくと種ができます。
そのコスモスの種を翌年咲かせたい時期の3ヶ月程前、寒冷地であればそれよりも少し早めに植えればまたコスモスの花を楽しめますよ!
コスモスは環境さえ合えば、こぼれ種でも増えていきます。
まとめ
コスモスは肥料も水やりも少なくて済むので初心者や水やりを忘れがちな人でも育てやすい花です。
唯一コスモスに必要と言える剪定や切り戻しのお手入れも、多少切りすぎても枯れたりはしないので剪定の練習にもってこい。
コスモスは色や形にたくさんのバリエーションがあるので何度育てても飽きない植物です。
一色で揃えるのも綺麗ですし、複数色咲かせるのも華やかではっとさせられます。
咲かせる時期も、大きさも、自由度の高いコスモスをぜひ育ててみて下さい。