秋冬定番の一年草であるビオラ。
花色や形のバリエーションが増え、思わず集めたくなる可愛さがあります。
耐寒性がとても強く、冬の寒さに負けないので、寒い季節のガーデニングには欠かせない植物と言っても過言ではありません。
この記事では、ビオラの育て方や管理のコツをガーデニング初心者の方にもわかりやすく解説します
動画でも解説しています。
ビオラの詳細情報
植物名 | ビオラ |
学名 | Viola x wittrockiana |
英名 | Viola |
科名 | スミレ科 |
属名 | スミレ属 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
草丈 | 10~30cm |
原産地 | 北ヨーロッパ原産 |
開花期 | 10月~5月 |
花色 | 紫、白、ピンク、オレンジ、黄色、アプリコット色、黒、茶、赤、複色など |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
寒さや乾燥に強く、お花の少なくなる秋から春にかけて長く鮮やかに彩ってくれるビオラ。
育てやすくて開花時期も長く、コストパフォーマンスもよいため、初めて植物を育てる方や、ガーデニング初心者の方でも育てやすいのが魅力です。
また、ビオラは多くの品種が出回っておりビオラだけでも様々な花の形や大きさ、色を楽しむことができます。
最近はブランドビオラの人気が高まっていて、入荷するとすぐに売り切れる品種もあるほど。
パンジーとおなじ見た目をしているのに名前が違い、別品種のようにも見えるビオラですが、一般的に花びらが大きく枚数が少ないものが「パンジー」、花びらが小さく枚数が多いものが「ビオラ」という名称で呼ばれています。
ビオラとパンジーの違いの見分け方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
ビオラの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ビオラは種・苗ともにホームセンターや園芸店、ネットショップで購入することができます。
種の購入適期は、8月後半から9月ごろです。
ビオラの種まき時期は8月後半から9月中旬に行ってください。
苗は、10月初旬ごろからホームセンターや園芸店の店頭に並び始めます。
ブランドビオラは11月から12月にかけて出回ることとが多いです。
苗を選ぶ場合は、茎が徒長していないしっかりしたものを選ぶと失敗が少なくなります。
用土
ビオラを地植えする場合は、植え付け前に腐葉土や堆肥をすき込みます。
元肥も入れてください。
鉢植えで育てる場合は、市販の園芸用培養土を使うのがおすすめです。
ビオラ用の培養土も売っていますが、通常の園芸用培養土で問題なく育ちます。
市販の培養土を使う場合は、すでに肥料が入っていることが多いので、元肥は必要ありません。
自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土、パーライトを6:3:1の割合で作るのがおすすめです。
\おすすめの培養土/
植え付け・植え替え
ビオラの苗は、多少根を切っても問題なく育ちます。
植え付ける際に根詰まりをしている場合は、根をほぐしてから植え付けます。
また、ビオラの苗に黄色い葉っぱや花がらがある場合は取り除いておきましょう。
花がらを残しておくと次第に枯れていき、子孫を残そうとして種のために栄養が使われてしまいます。
植え付けが10月〜11月上旬くらいの場合、切り戻してから植えるとこんもりとした見た目になります。
ただし切り戻すと花が咲くまでに時間がかかってしまうので、すぐに花を楽しみたい場合は、切り戻さないでください。
また、冬は生育が緩やかになるため、切り戻しをせずに植え付けます。
日当たり・置き場所
ビオラは日光を好みます。
日当たりがよく風通しの良い場所で育ててください。
ビオラは耐寒性がとても強く、雪や霜に当たってしおれてしまっても、復活しやすいです。
ビオラの育て方|日々のお世話
水やり
ビオラの水やりの時間は午前中がおすすめでしょう。
夕方に水やりをすると、地中の水分が凍って、根にダメージを与える恐れがあるためです。
水やりの際は一気に強い水流を与えると苗が倒れてしまうこともあるのでじょうろなどで株元よりも上のほうからシャワーであげるのがおすすめです。
地植えの場合
植え付けてから根つくまではたっぷりと水やりをします。
根ついてからは、あまり神経質にならなくとも雨水だけでも育ちます。
鉢植えの場合
鉢植えでビオラを育てている場合、秋冬は案外乾燥しやすいので、水切れに注意しましょう。
特にテラコッタ製の植木鉢は要注意です。
土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。
肥料
ビオラは丈夫で育てやすいお花ですが、成長を促すためには肥料は必要です。
- 植え付け時(元肥)
- 花の咲いている季節に液体肥料を週に1回程度(追肥)
ただし、真冬は生育が緩やかになりますので、肥料はやらなくてOKです。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
花がら摘み・切り戻し
ビオラを長く楽しむために、「花がら摘み」や「切り戻し」を行いましょう。
花びらがまいてきたものは咲き終わりのサインです。
花がらは根元から摘みとります。
「切り戻し」とはビオラの伸びた茎をバッサリ短く剪定することで、見た目を小さくまとまったかたちにすることができます。
切り戻しは茎が徒長したときに行います。
切り戻しはビオラの生育期である秋と春に行ってください。真冬に切り戻してしまうと、なかなか成長せず、花が全然咲かないということになりかねません。
夏越し
ビオラは夏の暑さに弱いので、夏越しは難しいです。
6月ごろになると株が乱れて枯れてしまいます。
冬越し
ビオラは耐寒性が高いので、特に冬越し対策はしなくても大丈夫です。
病害虫
ビオラは、アブラムシやツマグロヒョウモン、ナメクジが付きやすいです。
ツマグロヒョウモンやナメクジは放置しておくと、ビオラの葉や花を食べられてしまいます。
アブラムシは、ビオラの茎から汁を吸ってしまいます。
もし害虫を見つけた場合は、取り除くか市販の薬剤を使うのがおすすめです。
ビオラの増やし方
種苗法に基づく登録品種については、知的財産権(育成者権)として保護されています。
また、出願品種についても仮保護の対象となっており、これらを育成者の許諾なしに業として利用(増殖、譲渡、輸出入など)する行為は、損害賠償、刑事罰の対象となる場合があります。
登録品種を増やして人にあげる、販売するなどの行為は絶対にしないでください。
ビオラは、種とりや挿し芽で増やすことができます。
ここではおすすめの挿し芽についての手順を紹介しましょう。
1、 茎を切って、下の葉っぱを取ります。
2、 茎を1時間ほど水につけます。
3、 土にビオラの茎を挿し、株元に土をかぶせます。
4、 日当たりがよく、風通しの良い場所に置きます。
5、 芽が生えるまで土が乾燥しないようにみずを与える。
種から育てるより失敗も少なく、比較的簡単ですのでぜひ試してみましょう。
ビオラの種をとる場合は、花がら摘みをしないでそのままにしておきます。
晴れた日に種がはじけて飛んでしまうので、種ができたらお茶パックなどをかけておくと、収穫することができます。
まとめ
ビオラの育て方について解説しました。
ビオラはたくさんの品種があり、思わず収集したくなるほどの魅力があります。
ガーデニング初心者の方にも育てやすいので、ぜひ育ててみてくださいね。