パッとわかる!ツルニチニチソウの育て方
- 乾燥ぎみに育てるのでお庭のツルニチニチソウの水やりはしなくても大丈夫!
- 放ったらかすと増えすぎるので、こまめにカットしてあげます。
- ツルニチニチソウは丈夫で日陰でも育ちます。
ツルニチニチソウは春になると、淡い紫色の花を咲かせます。
繁殖力が強く野生化しているほどですが、強さを活かしてグランドカバーに利用されたり、柵に這わせて利用されます。
強健で丈夫で日陰でも育つので初心者でも安心して育てられますが、毒があるので口にすると危険です。
この記事では、ツルニチニチソウの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。
ツルニチニチソウの詳細情報
植物名 | ツルニチニチソウ |
和名 | 蔓日々草 |
学名 | Vinca major |
英名 | bigleaf periwinkle |
科名 | キョウチクトウ科 |
属名 | ツルニチニチソウ属(ビンカ属) |
園芸分類 | 草花(低木) |
形態 | 多年草 |
樹高 | 30cm〜200cm程度 |
原産地 | 南ヨーロッパ |
開花期 | 3月〜5月頃 |
花色 | 白、紫、青紫、薄紫、赤紫など |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
ツルニチニチソウは南ヨーロッパ原産の多年草です。
生育旺盛で日陰でも簡単に育つためオーストラリアやアメリカ、日本などで野生化しています。
ツルニチニチソウはアルカロイドという毒を持っています。
剪定時に触ったり汁が付いたりする程度では問題ありませんが、肌の弱い方は念のため手袋などをして作業してください。
3月〜5月頃に白や紫の可愛らしい花を咲かせますが、花よりも葉っぱを楽しむ目的で利用されることが多いです。
常緑性で強健な植物のためグランドカバーにもよく利用されます。
ツルニチニチソウのツル性を活かして、吊り下げて鉢の縁から垂らせると緑の草姿がより引き立ちます。
ツルニチニチソウは葉っぱは白や黄色の斑が入るものが人気でよく見かけますが、斑の入るツルニチニチソウは花があまり咲きません。
花を楽しむのであれば葉っぱに斑の無い、緑一色のものを選びましょう。
ツルニチニチソウにはツルニチニチソウとヒメツルニチニチソウの2種類があります。
ヒメツルニチニチソウの方が小型で、ツルニチニチソウより少し寒さに強く少し暑さに弱いです。
ツルニチニチソウもヒメツルニチニチソウも育て方はほぼ変わりません。
一度植えるとよく増えるため、ツルニチニチソウを植えてはいけないと言われることがあります。こちらの記事で詳しく解説しています。
ツルニチニチソウの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ツルニチニチソウの苗の販売時期は春と秋です。
園芸店やホームセンター、インターネット通販で購入できます。
ツルニチニチソウの苗を選ぶ時は、ツルがたくさん出ていて葉っぱに痛みがないものを選びましょう。
ツルの長さよりもツルの本数がポイントです。
用土
ツルニチニチソウは水はけと通気性のよい土で育てます。
庭植えの場合
他の植物が健康に育っている土なら問題はないので、あまり気にしなくても大丈夫です。
水はけが悪く土を新しく作り直す場合は、赤玉土小粒:腐葉土:砂=5:4:1を目安に配合します。
鉢植えの場合
ツルニチニチソウを鉢に植える場合は市販の草花用培養土を使いましょう。
自分で配合する場合は庭植えの配合と同じです。
植え付け・植え替え
ツルニチニチソウの植え付けと植え替えの適期は3月〜5月頃と9月〜10月頃ですが、基本的には真夏と真冬を除く時期ならいつでも可能です。
2つ以上の苗を植え付ける場合は株間30cm程度あけて植え付けましょう。
植え付け場所には日当たりのよい場所を選び、植え付けの1週間ほど前に土を耕しておきます。
ツルニチニチソウの根元の節が隠れるように深めに植え付けてください。
鉢植えの場合は、もともと植わっていた鉢よりひと回り以上大きな鉢に植え付けます。
植え付けたあとはたっぷり水やりをしましょう。
地植えのツルニチニチソウは植え替え特に必要ありません。
鉢のツルニチニチソウは根詰まりを起こしやすいので植え替えが必要です。
ツルニチニチソウの下葉が黄色く変色してきた頃が植え替えのタイミングです。
ひと回り以上大きな鉢に植え替えてあげましょう。
日当たり・置き場所
ツルニチニチソウは日向でも、半日陰でも、日陰でも育つほど丈夫です。
花を楽しむために花付きをよくしたい場合は、日当たりの良い場所で育てます。
斑入りの葉っぱを楽しむ場合は日光で葉っぱが傷んでしまう事があるため、明るい日陰で育てた方が緑がきれいに育ちます。
ツルニチニチソウの育て方|日々のお世話
水やり
ツルニチニチソウは乾燥を好み多湿を嫌うため、乾燥ぎみに育てます。
庭植えのツルニチニチソウは水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は土が乾いたのをしっかり確認してから、たっぷりお水をあげましょう。
肥料
ツルニチニチソウは植え付け時の元肥として、緩効性化成肥料をよく混ぜ合わせます。
庭植えの場合は追肥は必要ありません。
鉢植えの場合は花が咲く時期に2週間に1回液体肥料を、開花後には緩効性化成肥料や有機質肥料などを与えましょう。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
剪定・切り戻し
ツルニチニチソウの剪定は春前の新芽が出てきた頃に行います。
またツルニチニチソウはよく広がるため、風通しを良くするためにもこまめに剪定しましょう。
春前の剪定
冬越し後の枯れてしまった葉っぱや枝を取り除き、古くなった枝も根元でカットします。
新芽が伸び伸びとできるようスペースを作り、風通しも良くしましょう。
こまめな剪定
ツルニチニチソウはすぐにツルが伸びて広がりすぎます。
放ったらかすとすごい勢いで増えすぎて、他の植物の生育環境を壊してしまいます。
伸びすぎたツルや古いツルはこまめに剪定してください。
葉っぱに斑の入ったツルニチニチソウから緑一色の葉っぱが出る場合があるので、緑の葉っぱは取り除きましょう。
夏越し
ツルニチニチソウは暑さと乾燥に強いため、夏越しで注意することは特にありません。
直射日光で葉っぱが痛む場合がありますが強健なので枯れません。
冬越し
ツルニチニチソウの耐寒温度は−5℃と寒さに強いですが、霜に当たらないよう注意してください。
寒さで葉っぱが痛むことがあっても枯れることはありませんが、土が凍結するほど寒い場合は枯れてしまうので対策が必要です。
庭植えのツルニチニチソウを冬越しさせる場合は、ワラや腐葉土などを敷いてマルチングしましょう。
鉢植えの場合は霜が降りない−4℃以上の場所に移動させます。
水やりは通常より回数を減らして、土が乾燥してから3日ほど経ってから水やりしてください。
病害虫
ツルニチニチソウは病害虫の被害に遭うことが少ないですが、風通しが悪いとカイガラムシが付きやすいです。
カイガラムシは固い体をしていたりフワフワした体をしていたり、動いたり動かなかったりと特徴が様々です。
どのカイガラムシも植物に住み着いて養分を吸い取ってしまいます。
カイガラムシはすす病を運んでくることもあるため、見つけたらすぐに歯ブラシなどでこすり落として取り除きましょう。
カイガラムシは固い殻に覆われているため薬剤があまり効きません。
カイガラムシが発生しないよう常に風通しを良くするために、茂った葉っぱや黄色の葉っぱ、古いツルなどこまめに剪定してください。
\よく効くスプレー/
ツルニチニチソウの増やし方
ツルニチニチソウは挿し芽と株分けで増やします。
挿し芽
挿し芽は5月〜6月頃が適期です。
生長の止まったツルの先を切って土に挿しておくと、簡単に根付き新しい株を作ることができます。
株分け
株分けの適期は真夏と真冬以外いつでもできます。
ツルニチニチソウのツルは土に接した部分から発根して増えるので、発根したツルを土に挿すと簡単に株分けできます。
古くなった株を分けて増やすこともできます。
まとめ
ツルニチニチソウの育て方を紹介しました。
ツルニチニチソウの花は可愛らしく、たくさん咲くと鮮やかさが控えめで美しい光景です。
ツルニチニチソウのナチュラルな緑は10月頃まで楽しめるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。