パッとわかる!メラレウカ(ティーツリー)の育て方
- 乾燥しすぎると葉が落ちて枯れてしまうので、水切れに注意する
- 寒さに弱いので、寒冷地では屋内に移動できるよう鉢植えが安心
メラレウカは細い葉にふわふわとした幻想的な花が咲く常緑低木で、寄せ植えや庭木、シンボルツリーとして人気です。
別名ティーツリーと呼ばれていて、アロマオイルのひとつとして聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
2~3m程度の低木から8~10mにもなる高木まで多くの品種が存在しますが、ここでは日本で流通している園芸用のメラレウカの育て方についてご紹介します。
メラレウカ(ティーツリー)の詳細情報
植物名 | メラレウカ |
別名 | ティーツリー |
学名 | Melaleuca alternifolia |
英名 | Tea tree |
科名 | フトモモ科 |
属名 | メラレウカ属 |
園芸分類 | 庭木・花木 |
形態 | 低木 |
樹高 | 50~300cm |
原産地 | オーストラリア |
開花期 | 4~6月 |
花色 | 白、ピンク、紫 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
メラレウカはオーストラリア原産で、細く華奢な葉から柑橘類のようなすっきりした香りがほのかにするのが特徴です。
大航海時代に先住民がお茶にして飲んでいたのを見たキャプテン・クックが、「ティーツリー」と名付けたと言い伝えられています。
アロマオイルとして使用されるのはメディカルティーツリーという品種で、枝や葉から精油を抽出します。
メラレウカは200種以上の品種があり、そのほとんどがオーストラリアの固有種ですが日本で販売されている園芸用の品種もたくさんあります。
綿毛のようなふわふわした花やレースのように繊細な糸状の花、色も白や淡いピンクや紫などさまざまです。
葉の色が四季を通して黄金色のもの、普段は緑色で冬になるとブロンズカラーに紅葉するものなどもあります。
海外で自生しているのは20mを超える高木もあるそうですが、日本で園芸用として販売されているのは2~3mほどが定番です。
栽培環境やお好みに応じて、品種を選んでみてください。
メラレウカ(ティーツリー)の育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
メラレウカの苗は、園芸店・ホームセンター・ネット通販などで購入できます。
寒冷地の屋外では冬越しが難しいので、鉢で育てられるよう比較的コンパクトな品種を選びましょう。
葉が黄金色のレボリューションゴールド、わたあめに似た花のコットンキャンディー、レースのような花のホワイトレースなどが鉢植えに向いています。
用土
メラレウカは水はけと通気性のよい土を好みます。
鉢植えの場合
市販の花木用や庭木用の培養土を使用するか、赤玉土・腐葉土・パーライトを6:3:1の割合で混ぜたものを使用します。
鉢底石を多めに敷いてから土を入れましょう。
地植えの場合
植え付けの1~2週間前に、腐葉土や堆肥をすき込んでおきます。
水はけのわるい土壌の場合は、パーライトを一緒に混ぜ込みましょう。
植え付け・植え替え
メラレウカの植え付けの適期は3月下旬~6月で、十分にあたたかくなってから行うようにしてください。
寒冷地では冬になったら屋内に移動できるよう、鉢植えにするのがおすすめです。
鉢植えの場合
購入した苗よりも二回りほど大きな鉢に植え付けます。
苗に対して鉢が大きすぎると多湿になり、根腐れを起こす可能性があるので注意してください。
生育が旺盛なので、2~3年に一度は植え替える必要があります。
根が鉢底から出てくるようになったら植え替えの合図なので、一回り大きな鉢に移しましょう。
地植えの場合
購入した苗より二回りくらい大きく土に穴をあけ、水をたっぷりしみ込ませておきます。
しっかり根付くまで1ヶ月くらいは水やりをしてください。
日当たり・置き場所
メラレウカは日当たりのよい場所を好み、日陰だと生育しにくくなってしまいます。
枝が細く倒れやすいので、強い寒風が当たるような場所は避けるようにしてください。
上に向かって伸びて横には広がりにくいので、多少狭い場所でも育ちます。
屋内でも育てられますが、できるだけ外に出して日光に当てるようにしましょう。
メラレウカの育て方|日々のお世話
水やり
メラレウカは、強い乾燥や水切れで葉が落ちてしまうことがあります。
地植えはほぼ雨にまかせてしまって大丈夫ですが、鉢植えは水切れに注意が必要です。
表面が乾いたらたっぷり水やりをしてください。
夏は朝晩2回、冬は土の様子を見ながら2~3日に1回は水をあげるようにしましょう。
肥料
メラレウカはあまり肥料を必要とせず、むしろあげすぎに注意が必要です。
新芽がでる3月下旬ごろから7月くらいまでは緩効性肥料を与えます。
真夏と冬は根に負担がかかっていまうので、肥料が切れるようにしてください。
剪定・切り戻し
メラレウカは花が終わったあとの5~7月上旬に、伸びすぎた枝を剪定します。
花芽が形成される夏が来てから切ると翌年の花が減ってしまうので、剪定時期に注意してください。
メラレウカは丈夫なので、枝半分くらい大胆に切ってしまっても問題ありません。
幹の根元からでる若芽、ひょろひょろと徒長した枝、内側に伸びて絡んだ枝などはすべて切って樹形をととのえます。
風通しをよくするためにも、毎年の剪定は大切な作業です。
夏越し
メラレウカは暑さに強いので、特に対策は必要ありません。
鉢植えの場合の乾燥に注意してください。
冬越し
メラレウカは霜に当たると弱ってしまうので、寒冷紗で覆ったり株元を腐葉土でマルチングするなど寒さ対策が必要です。
鉢植えなら強い寒風が当たらない軒下などに移動させてください。
寒冷地の屋外では冬越しできない品種が多いので、プランターをあたたかい室内にうつすようにしましょう。
病害虫
メラレウカは病害虫の心配がほとんどありません。
鉢植えで風通しがわるいとカイガラムシが発生することがあるので、見つけたら歯ブラシなどで取り除くか枝ごとカットしてください。
剪定で風通しをよくしておくことが予防になります。
メラレウカの増やし方
メラレウカは挿し木で増やすことができます。
4月または9月に茎の先10cmほど斜めにカットし、葉を4~5枚残したら1時間ほど切り口を水につけます。
挿し芽用土に挿し、日陰で乾かさないよう管理します。
1ヶ月くらいで発根するので、それまでは動かしたり水切れしないよう注意してください。
根が十分に生えてきたら植え付けましょう。
まとめ
メラレウカは切り花として楽しむのもおすすめです。
ふわふわの花が咲いている枝はとてもかわいらしいですし、紅葉した枝は花瓶に挿すだけでシックな雰囲気になります。
見た目でも香りでも楽しませてくれるメラレウカ。
ぜひガーデンに取り入れてみてくださいね。