パッとわかる!スミレの育て方
- 日当たりと風通しの良いところで育てる。
- 肥料をやらなくても育つほどたくましい。
- 花がら摘みをすると、花が長く咲く。
春になると小さな可愛い花を咲かせるスミレ。
日本で古くから親しまれている植物です。
とても丈夫でたくましく、育てやすいのが特徴です。
この記事では、スミレの育て方や管理のコツを詳しく解説します。
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スミレの詳細情報
植物名 | スミレ |
学名 | Viola mandshurica |
英名 | Viola |
科名 | スミレ科 |
属名 | スミレ属 |
園芸分類 | 山野草 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 10㎝前後 |
原産地 | 日本列島、中国東北部から東部、朝鮮半島など |
開花期 | 3~5月(品種による) |
花色 | 紫・白・ピンク |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
スミレと言えば、小さな紫の可憐な花を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
日本では北海道から沖縄まで、スミレの仲間が数多く自生しています。
道端や野原、山道でも見かけることができるポピュラーな植物です。
庭の地植えの場合は、放っておいても育ちますので、忙しくまめに世話ができない人でも栽培することができます。
古くは万葉集で詠まれ、入手が容易で育てやすいスミレは、日本人にとって馴染み深い植物と言えます。
スミレの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
スミレの種や苗はホームセンターや園芸店で入手することができます。
苗は開花期である春頃に店頭に並ぶことが多いです。
ネット通販なら、在庫さえあれば通年で購入することができます。
スミレは有茎種と無茎種があります。
- 有茎種のスミレは茎に葉や花が付く。
- 無茎種のスミレは、根元から直接葉や花柄を伸ばして花を咲かせる。
「スミレ」と言ってよくイメージされるのは、無茎種のスミレか有茎種のタチツボスミレです。
用土
スミレは水はけのいい、中性の土を好む植物です。
草花用培養土や野菜用培養土、山野草の土で問題なく栽培できます。
パンジーやビオラ専用の土が販売されていますので、それらを選んでもいいでしょう。
植え付け・植え替え
スミレを種から育てる場合、種の発芽の適温は20度前後。30度を超えると発芽率が低くなります。
夏の終わりから秋にかけてが種まきの時期です。
植え付けと植え替えは、真夏と真冬を避ければいつでも大丈夫です。
鉢植えのスミレは、鉢底から根がはみ出るようになったら、ひとまわり大きい鉢に植え替えをします。
日当たり・置き場所
スミレは日向で育てましょう。
夏の日差しが強く、葉が焼けてしまう場合は、20~30%程度の遮光をするか、半日陰に移動させましょう。
スミレの育て方|日々のお世話
水やり
地植えのスミレは、植え付け直後は水やりをしますが、根ついてからは基本的に水やりは必要ありません。
ただし、夏に乾燥が続く場合は水をたっぷりと与えましょう。
鉢に植えた場合は、土が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
鉢底から水が染み出るくらいあげるのがポイント。
鉢植えのスミレは、土が常に湿っていると根腐れしてしまうので、水のやり過ぎに気をつけてください。
肥料
地植えのスミレは肥料を与えなくても育ちます。
鉢植えで園芸用培養土を使う場合は、肥料が入っていることが多いため、元肥は不要です。
鉢植えは鉢底から養分が流れ出てしまうため、生育期である春〜秋にかけて月に2回程度、液体肥料を薄めて与えましょう。
剪定・切り戻し
スミレの花が咲いたら、花がらをこまめに摘み取るようにしましょう。
花がら摘みをすることで、次々と花が開花し、スミレの花を長く楽しむことができます。
夏越し
高温多湿の季節は、直射日光を避け、風通しの良い半日陰に移動させましょう。
スミレは夏の間に葉を茂らせます。
葉のコンディションを保つために、直射日光や乾燥に配慮することがポイントになります。
冬越し
スミレは、冬は葉を落として休眠します。
耐寒性が強いため、冬越しのための作業は必要ありません。
ニオイスミレやパルマスミレは、早咲きで、12月ごろに花を咲かせます。
病害虫
スミレの病気ではそうか病、うどんこ病に気を付けてください。
スミレの主な害虫は、アブラムシ、ダニ、ヨトウムシとマツクロヒョウモンの幼虫、ネコブンセンチュウです。
そうか病
そうか病は、晩春から初夏と秋に発生します。
葉や葉柄を中心に白いかさぶた状のものが発生します。
茎が折れることもあります。
対策方法としては雨を避けることが有効です。
うどんこ病
うどんこ病は、5~8月に発生しやすい病気です。
葉の表面に白いカビが生えてきます。
放っておくと、スミレを弱らせる原因になります。
初期段階では、薬剤で繁殖を抑えることができます。
症状が進んでしまうと、葉を切り取らなければなりません。
見た目が悪くなりますので、早期発見をし、初期段階で対処しましょう。
害虫
ネコブンセンチュウは、土の中に潜んでいます。
寄生すると、根が傷んでしまいます。
これらの害虫を見つけたり、症状が出たりする場合は、虫を取り除き、薬剤を散布しましょ
う。
スミレの増やし方
スミレは種で増やすことができます。
スミレの種を採取する際は、花がらを取り除かずに、そのままにして結実させます。
スミレの種は熟すと、サヤが弾けて飛散します。
弾ける前にお茶パックなどをサヤに被せておくと、簡単に採取できます。
まとめ
スミレの育て方について解説しました。
スミレの可憐な草姿は、ナチュラルな雰囲気があり、とても可愛いです。
ぜひお庭で育ててみてくださいね。