パッとわかる!スイセンの育て方
- 直射日光を避けた日当たりと水はけの良い場所で育てる。
- 花が終わったらこまめに花がら摘みや切り戻しを行います。
- 数年に一度は球根を掘り返し、植え替えする。
寒さを感じる冬の時期、ほのかに甘みのある香りと、美しい見た目の花を咲かせてくれるスイセン。
数年植えっぱなしでも、翌年には花を咲かせてくれる丈夫で非常に育てやすい植物です。
この記事では、スイセンの育て方を詳しくご紹介します。
スイセンの詳細情報
植物名 | スイセン |
学名 | Narcissus |
英名 | Daffodil |
科名 | ヒガンバナ科 |
属名 | スイセン属 |
園芸分類 | 球根 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 20~40㎝ |
原産地 | 地中海沿岸・北アフリカ・スペイン・ポルトガル |
開花期 | 11月~4月頃(品種による) |
花色 | 白、黄、緑、ピンク、アプリコットなど |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
スイセンはヒガンバナ科スイセン属の多年草の球根類です。
秋に植え付け、春に楽しむ秋植え球根の一つで、開花期は11~4月。
花からは、ほのかに甘みのある香りがします。
スイセンは1万種類ほどの品種があり、さまざまな開花時期や花姿、花色のものがあるため
自分好みのスイセンを見つけて育ててみるのも楽しいですね。
しかしスイセンは、美しい見た目に反し葉や茎、球根にはアルカロイドという毒を持っています。
ニラやノビルなどに見た目がよくにていますが、誤って食べてしまうと食中毒などの症状が出ることもあるので、
植え付け場所には注意です。
スイセンの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
スイセンは球根や苗から育てることが出来ます。
9月~11月末にホームセンターや園芸店、インターネットなどで購入可能です。
スイセンの球根は、丸くて大きい、ずっしりと重みを感じられるもの選びましょう。
小さくて軽い球根は、花が咲かないことがあり、カビが生えているものは腐ってしまったり病気の原因になります。
球根を買いそびれた場合は、12月〜1月ごろに店頭に並ぶ、芽出し苗を買うとよいでしょう。
スイセンの苗を購入する場合は、株元がグラグラしない葉の色がきれいな緑色の苗を選びましょう。
スイセンの球根は、9月には購入できますが、暑さの少し落ち着いた10〜11月に植え込みます。
早めに購入した場合は、風通しの良い暗い倉庫などで保管しましょう。
八重咲きの品種もかわいくておすすめです。
用土
スイセンは、水はけと通気性が良い土を好みます。
市販の草花用培養土や球根用培養土を使用すると気軽に始めることができます。
また、市販の草花用培養土:6、腐葉土:3、堆肥:1で配合するのもよいでしょう。
\おすすめの培養土/
スイセンは土に植えず、水栽培することも可能です。
植え付け・植え替え
スイセンの球根は、10月~11月頃に植え付けを行います。
植え付けが遅くなると、根の張りが弱くなり、花が咲きにくくなるので注意しましょう。
スイセンは地植えや鉢植えでも楽しむことができ、植え付けはできるだけ日光の当たる場所を選びます。
地植えする場合球根が2つ入るくらいの深さに植えましょう。
間隔は大きな球根の場合は約20cm、中~小球根の場合は約10~15cmが目安です。
鉢植えの場合は、18cm鉢を使い、5球くらいを球根の頭が隠れるくらいの深さに植えます。
スイセンは、毎年植え替えしなくとも丈夫に育つ植物です。
しかし3年ほどたったら、葉が枯れた後球根を掘り起こし、秋まで保管して植え直しましょう。
数年に一度植え替える理由は、植えて4,5年くらいで球根が増えすぎて窮屈になってくるためです。
球根と球根の間を広めに空けて、数年植えっぱなしでも球根が増えて窮屈にならないように植えます。
日当たり・置き場所
スイセンは、直射日光にさらされない日当たりの良い場所で育てます。
スイセンを室内で栽培する場合は、明るい窓辺に置いて、できるだけ日が当たる場所に置くと良いです。
日光不足だと花があまり咲かず、葉ばかりになってしまいまうので日当たりには注意しましょう。
スイセンの育て方|日々のお世話
水やり
雨だけでも丈夫に育つスイセン。
地植えの場合、土が乾かないかぎり水やりは不要です。
ただし、冬の間も成長しているので、土がかなり乾燥していた場合は水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげる程度で良いです。
肥料
スイセンの土には、ゆっくり効いてくる肥料を与えます。
あらかじめ元肥として混ぜて、芽が出たら10〜15日に1回のペースで、リン酸分の多い液体肥
料を与え、肥料は花が咲き終わるまで定期的に与えましょう。
スイセンの花が終わったあとは、球根が休眠期に入るため、肥料の追加は控えます。
肥料の与え過ぎは葉や茎の伸びてきたり、球根の病気のリスクが高まるため適切な肥料を適切な時期に与えるましょ
う。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
剪定・切り戻し
スイセンの花が終わった後、花がらつみと切り戻しを行いましょう。
花がついている茎の根元から切り取り、葉だけの状態にします。
こまめに摘み取ることで、株の衰弱や病気を予防できます。
茎や葉がまだ元気な緑色である場合は切り取らないよう注意。
元気な葉や茎を切り取ると球根が大きくならず、翌年の花が咲かない原因になります。
夏越し
スイセンは暑さに弱く、夏になると花が終わった後に地上部分が枯れて休眠します。
鉢植えの場合は、休眠中の夏は強い日差しを避けるため日陰に移動させます。
部分的な日陰や室内の涼しい場所も良いでしょう。
スイセンの球根は掘り上げをせず、植えっぱなしでも毎年花が咲きます。
冬越し
スイセンは寒さに強く、特別な冬越しの必要ありません。
ただし、氷点下の気温や強風には弱いので、寒冷地や気温が厳しい地域では、スイセンを室内に移動させて
冬越しさせます。
病害虫
スイセンの葉や花芽にはアブラムシつきやすいため注意しましょう。
こまめに観察を行い、アブラムシを見つけた場合すぐ駆除し、数が多い場合は薬剤を利用します。
スイセンの病気として気を付けたいのが、モザイク病と軟腐病です。
モザイク病は、葉に黄色いモザイク状の模様がでます。
モザイク病になると生育不良を起こすこともあるため、発病した球根は球根ごと処分しましょう。
次に軟腐病は、スイセンを水はけの悪い場所で栽培するとなる場合病気です。
細菌の繁殖が原因の病気で、長期間の雨で葉がしおれたり黄色く変色したりした後、腐敗して悪臭を放ちます。
軟腐病と思われる株を発見したら、抜き取って処分してください。
スイセンの増やし方
スイセンの増やし方は、分球させて増やすことができます。
スイセンを植えてから数年すると、親球根内で新しい球根が一つ二つと増えていきます。
植え付けて数年たち、葉が枯れたら球根を掘り起こしましょう。
球根を掘り起こすと、新しい球根が3~4個ほどできているはずです。
これを手で割って分球し、秋から冬にかけて球根を植え付けしましょう。
小さめの球根はの場合、開花まで2年以上かかることがありますが、諦めずに管理しましょう。
まとめ
今回は、スイセンの育て方について紹介しました。
一度植え付ければ、数年植えっぱなしでも元気に翌年も花を咲かせてくれるスイセン。
年々球根が増えて、より見事になっていきますよ。
美しいスイセンの花をぜひお庭育ててみてくださいね。