華やかで一際目を引く大輪の花を咲かせる牡丹(ぼたん)と芍薬(しゃくやく)。
どちらも原産地は中国のボタン科で、たくさんの品種があります。
見た目がそっくりなので、違いを見分けるのが難しいですよね…。
でも、見分け方は簡単!
見分けるコツは7通り。慣れれば簡単に違いがわかります。
この記事では、牡丹と芍薬の違いと見分け方について解説しました。
牡丹と芍薬の違いは?見分け方を詳しく
牡丹と芍薬の花は似ていますが、簡潔にいうと、牡丹は低木・芍薬は多年草に分類されます。
牡丹と芍薬の違いや見分け方のポイントは7つ!
花や葉、茎を見ると簡単に見分けることができますよ!
開花時期
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
4月下旬〜5月中旬 | 5月〜6月 |
牡丹と芍薬は開花時期で見分けることができます。
まず、牡丹と芍薬は花が咲く時期に違いがあります。
牡丹は4月下旬から5月中旬の春の季節
芍薬は5月から6月の初夏の季節
といったように、先に牡丹が咲き、芍薬の花が後から咲くという流れになっています。
また、牡丹は冬に咲くことのできる「寒牡丹」や「冬牡丹」と呼ばれる品種もあります。
冬の牡丹は、雪や霜から守るために「わらぼっち」という藁でできた可愛らしい帽子のようなものをかぶせられます。
蕾の形
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
先が尖っている | 丸みがある |
蕾もよく見ると形が違うのが分かります。
牡丹と芍薬は蕾の形で見分けることができます。
牡丹の蕾は先を少し尖らせた形をしています。
芍薬は先が尖っておらず、全体が丸みのある形をしています。
また、芍薬は蕾から蜜がでるのも特徴です。
花の散り方
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
花びらが一枚ずつ散る | 花まるごと落ちる |
牡丹と芍薬は花が咲き終わった後の散り方で見分けることができます。
牡丹が散るときは一枚ずつ、ひらひらとすぐに散っていくのが特徴です。
芍薬は花びらではなく、花そのものがまるごと落ちていきます。
香り
牡丹 | 芍薬 |
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香りなし | 爽やかな香り |
牡丹と芍薬は香りで見分けることができます。
牡丹は香りはしませんが、芍薬は香ります。
どことなくバラに似たような爽やかな香りです。
芍薬を切花として飾るとお部屋にいい香りが漂いますよ。
葉
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
ギザギザ ツヤなし | ギザギザしていない ツヤがある |
葉の形は牡丹と芍薬を最も見分けやすいポイント。
牡丹と芍薬は葉の形、ツヤで見分けることができます。
花が咲いていないときに見分ける場合は、葉をチェックしてみましょう。
牡丹の葉は切れ込みが入ったギザギザした形をしていて、ツヤはないです。
芍薬の葉は切れ込み等がなく、丸みのある形をしていて、ツヤがあるのが特徴です。
茎の太さ
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
木質化していて、太く固い | 緑色で細い |
牡丹と芍薬は茎の太さで見分けることができます。
そもそも牡丹は低木で芍薬は多年草に分けられるため、茎にも大きな違いがあります。
牡丹の茎は木質化していて、太くて固いのが特徴です。
また、その幹から次々に枝が伸び、その先で花を咲かせます。
芍薬の茎は木質化しておらず、緑色で細いのが特徴です。
こちらは、枝分かれはせず、まっすぐ一直線に伸びた茎の先に花を咲かせます。
冬の状態
牡丹 | 芍薬 |
---|---|
葉を落として木を残した状態 | 葉や茎が枯れ、根だけが地中に残った状態 |
牡丹と芍薬は冬の状態で見分けることができます。
先ほど茎の太さの違いでもお話したように、牡丹は木で芍薬は草に分けられるので、それぞれ冬の越し方にも違いがあります。
牡丹は葉を落とし、地上部に木を残した状態で冬を越します。
芍薬は枯れた葉や茎が落ちて、根だけを地中に残した状態で冬を越します。
まとめ
牡丹 | 芍薬 | |
---|---|---|
開花時期 | 4月下旬〜5月中旬 | 5月〜6月 |
蕾の形 | 先が尖っている | 丸みがある |
花の散り方 | 花びらが一枚ずつ散る | 花まるごと落ちる |
香り | なし | あり |
葉 | ギザギザ ツヤなし | ギザギザしていない ツヤがある |
茎の太さ | 木質化していて、太く固い | 緑色で細い |
冬の状態 | 葉を落として木を残した状態 | 葉や茎が枯れ、根だけが地中に残った状態 |
このように牡丹と芍薬は、よく見るとそれぞれ違いがあり見分けることができます。
中国では古くから栽培されてきた歴史があり、多くの文学にも取り入れられました。
牡丹は花の王様という意味を持つ「花王」と呼ばれ、高貴な花として大切にされました。
一方、芍薬は花の宰相という意味を持つ「花相」と呼ばれ、庶民的で優しい花として愛されました。
牡丹と芍薬をぜひ見分けてみてくださいね♪