パッとわかる!パセリの育て方
- 地植えでもプランターでも、そして水耕栽培もできる育てやすい野菜です
- 植え付けをしたら、乾かない程度に水やりをし、適宜肥料も与えましょう。
- 本葉が15枚ぐらいになれば、下から枝を切り取り食用にすることができます。
パセリは地植えでもプランターでもそしてキッチンで水栽培もできるとても便利な野菜です。
丈夫で誰でも育てられ、少し大きくなればみずみずしい本葉を摘んでお料理のアクセントにすることもできます。
葉が役に立つだけでなく、白い小さな花は観賞用にも適しています。
植え付けから収穫まで70日ぐらいと短いので、ガーデニング初心者の方でも気軽に取り組めるのは嬉しいですね。
この記事では、パセリの育て方と管理のポイントを紹介します。
パセリの詳細情報
植物名 | パセリ |
学名 | Petroselinum crispum |
英名 | parsley |
科名 | セリ科 |
属名 | オランダゼり属 |
園芸分類 | 野菜 |
形態 | 2年草 |
樹高 | 30~60㎝ |
原産地 | 南イタリアおよびアルジェリア |
開花期 | 6月~7月 |
花色 | 白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
パセリはセリ科の2年草で、食用のハーブとして古くから人気があります。
原産地は地中海沿岸で、古代ローマ時代から料理に使われていました。
日本に伝わったのは、18世紀でオランダ人が長崎に持ち込んだのが最初でした。
「オランダゼリ」「洋ゼリ」とも呼ばれるのはそんな背景があるからなのです。
パセリは日本で栽培されているハーブの中では相当長い歴史があり、一般の庶民にもすっかり定着していますね。
春に種まきや植え付けをすれば、2か月ほどで収穫することができます。
採れたてのパセリをお料理に使えば、香りや独特の味を楽しむことができるばかりでなく、2年目には白くて小さな可愛い花が咲きます。
観賞用に花を楽しむこともできるので楽しみは2倍です。
水やりを忘れずに、時々肥料を与えれば、ほとんど失敗なく育てることができます。
場所も選ばず、水耕栽培もできるパセリはまさにオールラウンドプレーヤーのような植物ですね。
パセリの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
パセリの種や苗は一般の園芸店やホームセンターで買うことができます。
3~4月の春先にはすでにお店に出ています。
種だけなら、100均にもありますが、やや発芽率が低いです。
また通販で探せば種も苗もほぼ一年中手に入れることができます。
しかし、苗を買うなら葉の付き具合や色を確かめたいので、園芸店やホームセンターで手に取って見るのがおすすめです。
用土
パセリの土は市販の元肥入りの培養土が一番簡単です。
野菜用、ハーブ用の土と書いてあるものを選びましょう。
ある程度慣れている人ならば、小粒の赤玉土を多めにし、腐葉土を混ぜて肥えた土を用意するのもいいでしょう。
植え付け・植え替え
パセリの種まきをするなら、3~5月と9~10月が適しています。
種を一晩水に浸けておいてから10㎝間隔で一か所に10粒ぐらいまいて、発芽してから適宜間引きをして育てます。
パセリを苗から育てるなら、葉の色が濃く、健康的で枯れた葉などがないものを選びましょう。
地面やプランターの土に20㎝ぐらいの間隔で穴を掘り、苗を植え付けます。
パセリは根をいじられるのを嫌うので、ポットから取り出すときには2本の指を慎重に差し込んで根を崩さないように気を付けて取り出しましょう。
苗を植え付けたら根の周りに土をかけて、たっぷり水やりをしてください。
日当たり・置き場所
パセリは植え付けをした後2~3日は日陰に置きます。
その後は南向きで温かく風通しの良い場所に置きましょう。
夏場の日差しが強すぎる場所は不向きなので、プランターごと半日陰に入てもいいですね。
パセリの育て方|日々のお世話
水やり
パセリは丈夫なので、朝晩水やりをする必要はありません。
しかし、乾燥には弱いので、土が乾いたらその都度十分に水やりをしましょう。
肥料
パセリの肥料としては、最初に元肥入りの土を使い、植え付けの後は2週間に1回程度化成肥料10gぐらいを株元に置くのが適当です。
剪定・切り戻し
本葉が15枚ぐらいになれば、収穫することができます。
下の方から2~3枚ずつ切り取り、食用にすることができます。
本葉が10枚以下になると枯れる心配があるので、一度にたくさんの葉を採り過ぎないように気を付けてください。
一度植え付けをすれば、2年間は収穫することができます。
花を楽しみ種を採りたい場合は別ですが、食用にするのが目的ならば、花茎が伸びたら花が咲く前に摘み取りましょう。
花が咲き、種ができるとパセリの葉や茎が硬くなってしまって食用には向かなくなります。
パセリは必要な枚数だけ収穫し、いつも新鮮なハーブを食卓に添えることができるのが大きな魅力ですね。
夏越し
パセリは夏の暑さに強いので、ほとんど何もしなくても夏越しが可能です。
ただ、乾燥には弱いので暑い日でしかも乾燥する日には、しっかりと水やりをしてください。
特に暑いところやエアコンの風の吹き出し口のようなところに置くと、熱と乾燥とでパセリが傷むことがあります。
プランターに植えたパセリなら、直接熱風が当たるところを避けて置くのが安全ですね。
冬越し
パセリは冬の寒さも強いので地面が凍結するようなところ以外なら、そのまま屋外に置いても冬越しをすることができます。
冷え込みが強く、凍結や雪の心配がある地方では、プランターや鉢植えのパセリは軒下などに入れておくのがいいでしょう。
病害虫
パセリは病害虫に比較的強いですが、アブラムシ、ヨトウムシ、キアゲハの幼虫がついているときには、天然由来の殺虫剤を使って駆除しましょう。
ナメクジがついているのを見つけたら、その都度駆除してください。
パセリの葉が密集し過ぎて風通しが悪くなると、立枯病やうどんこ病になることがあります。
パセリの葉があまり密集しないように、適宜切り取って風通しを良くしておくことが肝心です。
パセリの増やし方
パセリは種まきと株分けで増やします。
前年に採れた種を春や秋にまいて増やすことができます。
株分けするには、種まきした後にたくさん発芽して増え過ぎた株を適宜間引きをします。
このとき上手に間引いて株分けした苗を別の場所に植えて増やすことができるわけです。
まとめ
パセリは誰でも育てられる丈夫な野菜です。
種や苗を植えて水やりや肥料を追加すればすくすく成長します。
本葉が増えたら切り取って食用にすることができます。
2年草なので、2年間収穫することができ、花が咲けば観賞用にも適しています。
広い庭がなくても、プランターや植木鉢でも大丈夫、水耕栽培もできるパセリをぜひお試しください。