パッとわかる!パンジーの育て方
- 太陽の光にたっぷり当てるとたくさんの花を楽しめます。
- 咲き終わった花がらをこまめに摘み取れば、どんどん開花します。
- お庭のパンジーは水やり不要、鉢のパンジーは土が乾燥してからお水をあげましょう。
パンジーの花は秋から春頃までの長い間楽しむことができ、花色や模様も豊富な植物です。
寄植えやお庭、花壇など様々な使い方ができる上に、花の愛らしさからもとても人気があります。
パンジーは丈夫なので初心者にも育てやすい植物です。
この記事では、パンジーの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。
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パンジーの詳細情報
植物名 | パンジー |
学名 | Viola × wittrockiana |
英名 | pansy |
科名 | スミレ科 |
属名 | スミレ属 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
樹高 | 10~30cm程度 |
原産地 | ヨーロッパ |
開花期 | 5月〜10月頃 |
花色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、青、紫、アプリコット、黒、複色など |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
パンジーは寒さに強い秋蒔きの一年草で、ヨーロッパが原産の植物です。
パンジーはヨーロッパのアマチュア園芸家が、野生のスミレを掛け合わせて品種改良し、誕生しました。
パンジーの花の模様が人間の顔に見えるため、ディズニー映画の「不思議のアリス」にも登場しました。
パンジーの花は秋から春にかけて、長期間咲くのが魅力。
冬のさびしいお庭を彩ってくれる貴重な存在です。
パンジーの花はエディブルフラワーとして食用利用されることがあります。
近年では、サトウ園芸さんの「ドラキュラ」や「ローヴドゥアントワネット」、エディブルフラワーの「ムーランフリル」など、華やかなブランドパンジーが人気を集めています。
大きな花のものをパンジー、小さな花のものをビオラと呼ぶ事もありますが、ビオラは「スミレ属」を指すため違いは特にありません。
パンジーとビオラの違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
パンジーの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
パンジーの種と苗は園芸店やホームセンター、インターネット通販で購入できます。
パンジーの種はいつでも購入でき、苗は10月頃から3月頃まで店頭に並びます。
たくさんの品種が並ぶのは10月〜1月頃なので、レアな品種などがある場合は早めに園芸店を訪れましょう。
パンジーの苗を選ぶ時は葉っぱに変色が無く、つぼみがついているものを選びます。
用土
パンジーは水はけと水もちの良い土を好みます。
庭や花壇に植える場合は、庭土:腐葉土:堆肥=6:3:1を目安に配合しましょう。
鉢に植える場合は市販の草花用培養土を使います。
植え付け・植え替え
種まき
パンジーの発芽適温は20℃で種まきの適期は9月の終わり頃で、年明け前後に開花します。
年内に開花させる場合は8月〜9月に種まきして、冷蔵庫の野菜室などで管理します。
パンジーの種は寒さにあてると発芽しやすくなるため、購入した種は種蒔きまで冷蔵庫で保管しましょう。
育苗箱やトレーなどにあらかじめ湿らせた種まき用の土を入れておきます。
パンジーの種を重ならないようばら蒔きし、涼しい日陰に置いて管理しましょう。
パンジーの葉っぱが5枚前後出てきたら、育苗ポットへ植え替えます。
ポットにしっかり根が張ったら庭や鉢に植え付けましょう。
植え付け
パンジーの植え付け適期は10月~11月頃です。
庭に植え付ける場合は、霜が降りる時期を避けて植え付けてください。
パンジーの根っこは乾燥しやすいため、手早く済ませましょう。
パンジーの苗を抜き出し、根鉢を軽く崩して植え付けます。
苗を2つ以上植え付ける場合は株間15cm~20cm程度開けて植え付けてください。
植え替え
パンジーは夏越し出来ない一年草のため、植え替えは必要ありません。
日当たり・置き場所
パンジーは日光がよく当たる風通しのよい場所を好みます。
日によく当てるとその分花つきも良くなります。
日照が足りないと花数は減り、茎はヒョロヒョロになって病害虫の被害にも遭いやすくなります。
パンジーの育て方|日々のお世話
水やり
パンジーは乾燥ぎみに育てるため、庭植えの場合は植え付け後の水やり以降は、自然の雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は土が乾燥したのを確認してから、たっぷりお水をあげましょう。
冬の水やりは暖かくなり始める午前中に行います。
午後以降に水やりすると土に残った水分が夜の寒さで凍ってしまい、パンジーが弱ってしまう事があります。
肥料
パンジーの元肥は緩効性化成肥料を土によく混ぜ合わせ、植え付けから3月までは薄めた液体肥料を10日に1回くらいを目安に与えます。
4月以降は株が元気に育っていれば追肥の必要はありませんが、元気がなければ引き続き追肥してください。
花がよく咲くようになってきたら10日に1回くらいを目安に、薄めた液体肥料を与えます。
剪定・切り戻し
パンジーは花がら摘みとこまめな透かし剪定を行います。
咲き終わった花がらは花の付け根からカットして取り除きましょう。
花がらをそのままにしておくと種になって花が咲かなくなり、風通しも悪く病気も発生しやすくなります。
株が混み合ってきたなと思ったら、風通しが良くなるように透かし剪定してください。
夏越し
パンジーは暑さには弱いため夏越しは必要ありません。
寒さの厳しい地域では夏越し可能ですが、日本の夏は枯れてしまうことがほとんどです。
冬越し
鉢植えのパンジーは凍結しないよう水やり時間に注意し、必ず暖かくなり始める午前中に行います。
パンジーは寒さに強く雪に埋まっても凍結しても、春になれば元気になることもあります。
病害虫
パンジーは以下の病害虫の被害に遭うことがあります。
- 灰色かび病
- 斑点病
- アブラムシ
灰色かび病
灰色かび病はカビが原因の病気で、傷ついたり枯れた茎葉や咲き終わった花がらから発生します。
風通しが悪いと発生しやすいので、こまめに透かし剪定して風通しよく保ちましょう。
発病したら変色した部分を取り除き処分してください。
斑点病
斑点病はカビが原因の病気で、雨によって広がります葉っぱに褐色の斑点ができ悪化すると落葉します。
発病した葉っぱは取り除き、風通しと水はけの良い環境を整えましょう。
アブラムシ
パンジーはアブラムシがつきやすいため、見つけたらすぐに駆除してください。
アブラムシは葉っぱの裏に住み着いて、植物の養分を吸い取ります。
大量発生していたら浸透移行性の殺虫剤などの薬剤を使用して駆除しましょう。
ナメクジ
パンジーの花はナメクジに食べられてしまう事がよくあります。
ナメクジは夜行性のため食べ跡はあるのに日中姿が見えない事が多いです。
ナメクジの発生が疑われる場合は、ナメクジに効果のある薬剤を使って駆除しましょう。
パンジーの増やし方
パンジーは種の採取で増やすことができますが、親と同じ花が咲くとは限りません。
咲き終わった花がらをそのままにしておくと、種を採取することができます。
採取した種は封筒などにいれて陰干し、冷蔵庫などに入れて保管しましょう。
こぼれ種でもどんどん増えていきます。
まとめ
パンジーの育て方を紹介しました。
パンジーは花の少ない冬のお庭に欠かせない植物です。
花色や花姿も様々なのでお庭を華やかに彩ってくれますよ。
暑い夏が終わって涼しくなったら、ぜひパンジーを育ててみてくださいね。