パッとわかる!ノースポールの育て方
- 多湿環境が苦手で蒸れに弱いため、花がら摘みとこまめな剪定をして風通しをよくします。
- ノースポールは寒さに強く暑さに極端に弱いので、日本では一年草として育てます。
- ノースポールの種は好光性種子なので種まき後の土はうっすら被せます。
ノースポールはマーガレットによく似た、小さな目玉焼きのような花を咲かせる可憐な植物です。
ノースポールはとても丈夫で春になると次々と花を咲かせるので、初心者にとてもオススメです。
日本の高温多湿に極端に弱く夏越しすることは出来ないですが、こぼれ種からまた芽吹くことがあります。
この記事では、ノースポールの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。
ノースポール(クリサンセマム)の詳細情報
植物名 | ノースポール |
学名 | Leucanthemum paludosum |
英名 | Snow daisy、Northpole、Chrysanthemum |
科名 | キク科 |
属名 | フランスキク属 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草(一年草) |
樹高 | 20cm程度 |
原産地 | 北アフリカ |
開花期 | 12月~5月頃 |
花色 | 白 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
ノースポールの特徴
ノースポールは北アフリカが原産の寒さに強い多年草の植物です。
お庭が寂しくなってくる冬にも花が咲きます。
冬から春のお庭で重宝する植物です。
ノースポールは暑さに弱く高温多湿の日本では夏越し出来ず、一年草として育てるのが一般的。
かなり丈夫で育てやすい植物で、ガーデニング初心者にもおすすめです。
ノースポールとクリンサンセマムの違い
実は、ノースポールという名前は株式会社サカタのタネの商品名なんです。
「ノースポール」という名前は、今では一般名として定着しました。
ノースポールの名前の由来はたくさん花が株全体を覆い咲き、まるで北極のように真っ白になることから名付けられています。
一方、クリサンセマムは、本来はキク科全体の総称。
近年、分類が進んで多数の属に分けられるようになりました。
園芸分類上では、以下の種があります。
- ムルチコーレ種
- バルドサム種
- カリナタム種などの一部
この中のパルドサム種の園芸品種がノースポールです。
ノースポールの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ノースポールの種と苗は、園芸店やホームセンター、インターネット通販で購入できます。
ノースポールの種はいつでも購入でき苗は11月〜12月頃、地域によっては翌春まで店頭に並びます。
ノースポールの苗を選ぶ時は、葉っぱの色がきれいで茎がよく詰まりがっしりしたものを選びましょう。
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用土
ノースポール(クリサンセマム)は水はけの良い土で育てます。
庭植えの場合
ノースポールを庭に植える場合は、日当たりが良く水はけの良い場所で育てます。
キク科の花や雑草が生えていた場所は、連作障害で生育が悪くなる可能性があるので別の場所を選びましょう。
植え付けの2週間前に庭や花壇の土を掘り返して、太陽の光で消毒をしましょう。
庭土:腐葉土(堆肥)=7:3を目安によく混ぜ合わせます。
鉢植えの場合
ノースポールを鉢で育てる場合は、市販の草花用培養土を使います。
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種まき
ノースポール(クリサンセマム)の発芽適温は15℃〜20℃です。
種まきの適期は9月後半〜10月頃です。
プランターや育苗箱に湿らせた種まき用の土を入れて、10cm間隔で種をまくか重ならないようパラパラまきます。
ノースポールの種は好光性種子のため種まき後に被せる土は、光を通すくらいうっすら被せるか土を被せなくても大丈夫です。
種まき後のノースポールは明るさのある日陰に置いて、土が乾燥しないよう水やりします。
ノースポールの葉っぱが5枚くらいになったら、花壇や庭や鉢などに植え付けましょう。
植え付け・植え替え
ノースポールの植え付け適期は10月〜11月頃と3月〜4月頃です。
地植えの場合
ノースポールを地植えする場合は株間20cm〜25cm程度あけて植え付けます。
- ポットからノースポールの苗を取り出し、古くなった根っこや傷んだ根っこがあれば取り除きます。
- 穴にノースポールの苗を置いて土を戻し入れます。
- 茎の根元の辺りまで土をかけておきましょう。
- 植え付け後はたっぷり水やりをします。
植え付け後の水やりはノースポールがしっかり根付くまで続けてください。
鉢植えの場合
ノースポールを鉢で育てる場合は、6号ほどの大きさの鉢に1株を目安に植え付けます。
ノースポールは日本では夏越し出来ず一年草として育てるので、植え替えは必要ありません。
日当たり・置き場所
ノースポール(クリサンセマム)は蒸れに弱いため日当たりと風通しの良い環境で育てましょう。
ノースポールの育て方|日々のお世話
水やり
ノースポールは蒸れに弱いため少し乾燥ぎみに育てます。
庭植えの場合は自然に降る雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は土が乾燥したのを確認してからたっぷりお水をあげましょう。
肥料
ノースポールは肥料を少なめにして育てます。
元肥には緩効性肥料を土によく混ぜ合わせます。
培養土を使っている場合は、肥料が入っていることが多いので、元肥は不要です。
ノースポールの開花期間は追肥として、液体肥料を10日に1回くらいを目安に与えましょう。
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剪定・切り戻し
ノースポールの剪定は切り戻しと花がら摘みとこまめな剪定を行ないます。
切り戻し
切り戻しの適期は3月〜4月頃で全体の1/3~1/の高さにカットします。
カットした場所から新しく茎が伸びて花つきも増えていきます。
花がら摘み
ノースポールはたくさん花を咲かせるため、咲き終わった花から病気にならないようにこまめに取り除きましょう。
こまめな剪定
ノースポールは丈夫でよく育ちますが、蒸れに弱いため風通しのよい環境が必要です。
触れ合う葉っぱや混み合う茎をカットして、風が吹き抜けるようにカットしてあげましょう。
夏越し
ノースポール(クリサンセマム)は日本では夏越しが難しく、一年草として育てるため夏越しの必要はありません。
冬越し
ノースポールは寒さに強いですが、霜に当たると葉っぱが変色したり株が弱ることがあります。
変色したり株が弱ってしまってもノースポールは丈夫なので、春には元気になることがあるので保温して様子をみてあげましょう。
庭のノースポールは腐葉土やワラを敷いてマルチングします。
鉢植えのノースポールは日当たりのした室内などに移動させてください。
病害虫
ノースポール(クリサンセマム)は以下の病害虫の被害に遭うことがあります。
- 灰色かび病
- 立ち枯れ病
- アブラムシ
灰色かび病
灰色かび病は名前の通りカビが原因の病気で、多湿環境で傷んだり枯れた茎葉や咲き終わった花がらから発症します。
灰色かび病になった茎葉などは灰色のかびに覆われていき、次第に腐って枯れてしまいます。
灰色かび病にかかった茎葉はすぐに取り除き、殺菌剤などを使ってで感染拡大を防ぎましょう。
灰色かび病の予防方法はこまめに剪定して風通しをよくし、傷んだり枯れている茎葉や花がらをこまめに取り除きます。
立ち枯れ病
立ち枯れ病は土の中にいるカビが原因の病気で、根っこから感染するため初期症状は生育不良です。
蒸れた状態になると発生しやすいので、蒸れを防ぐことが予防になります。
元気が無くなった植物はその後葉っぱが黄色く変色し、立ったまま枯れたようになった後は茎の根元が腐ってしまいます。
立ち枯れ病が発生初期の場合は、殺菌剤を使って感染拡大を防ぎます。
感染が拡大してしまったら残念ですが、株を抜き取り処分してください。
アブラムシ
アブラムシは2mmほどの大きさの小さな害虫で、葉っぱの裏に住み着き植物の養分を吸い取ります。
アブラムシを見つけたら叩き落としたり勢いのある水をかけたり、牛乳を水で薄めて霧吹きで吹きかけるなどして駆除します。
あまりにも大量発生している場合はアブラムシに効果のある薬剤を使って駆除してください。
ノースポールの増やし方
ノースポールは種の採取で増やすことができます。
咲き終わった花がらをそのままにしておきましょう。
花がらが乾燥した頃に茎からカットし花をほぐすと種が出てきます。
封筒などに入れてジッパーバッグなどに入れて密封し冷蔵庫などで保管してください。
環境が合えば、こぼれ種で翌年も生えてきます。
まとめ
ノースポールの育て方を紹介しました。
ノースポールはとても丈夫で花がら摘みとこまめな剪定だけ覚えておけば、初心者でも失敗することがありません。
白と黄色の可愛らしい花がたっぷり咲くと嬉しい気持ちになりますよ。
どのお花から挑戦したらいいか悩んでいる方は、丈夫で可憐なノースポールがオススメです。