ガーデニングの名脇役、グランドカバー。
土部分をグリーンで覆うことができるので、おしゃれなガーデニングを楽しむ上で大活躍です。
今回は、グランドカバーの中でも日陰で育つものをご紹介いたします。
「日陰のお庭ではガーデニングを楽しめないし…」と諦めていた方でも大丈夫!
目的別にご紹介いたしますので、あなたのお庭にぴったりな種類を見つけてくださいね。
日陰で育つ花が咲くグランドカバー
暗い印象を受けがちな日陰のお庭。
お手入れもついつい後回しになっていませんか?
お花があれば日陰でのガーデニングも楽しくなりますよね。
グランドカバーをしつつ花を楽しめる品種を3つご紹介します。
ヒメツルソバ(ポリゴナム)
ヒメツルソバはタデ科イヌタデ属の植物で、『ポリゴナム』とも呼ばれています。
草丈は5〜10センチ、ツルの長さは50センチ程度で地面を這うように成長します。
開花時期は4〜11月で、白〜パステルピンクのポンポンのような形の丸く可愛い花を付けます。
葉は常緑で−5℃まで耐えますが、霜にあたると枯れてしまいます。
でも地下茎は生きていますので、春になるとまた芽を出し、可愛い姿を楽しむことができますよ。
お花はドライフラワーにしてお部屋で楽しむのもおすすめです。
ベロニカ・オックスフォードブルー
ベロニカ・オックスフォードブルーはゴマノハグサ科ベロニカ属の植物で、地面を這うように成長します。
草丈は10センチ程度で、4月下旬〜5月にかけて青紫色の小さな花が楽しめます。
葉の形は小さく、春夏は明るいグリーン、秋から冬にかけてはブロンズ色がかった深い色合いに変化します。
ちなみに「オックスフォードブルー」の名前は、花の色がイギリスのオックスフォード大学のスクールカラーに似ていることに由来しているそうですよ。
ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウはキョウチクトウ科ツルニチニチソウ属の植物で、ツルを1メートル以上伸ばしながら生育していきます。
3〜5月にかけて、淡い紫色の花を次々と開花させます。
葉は縁にクリーム色の斑が入っていて、お庭の良いアクセントとなってくれるでしょう。
ツルが伸びすぎてしまったら切り戻します。
また、斑入りではない葉がついたら早めにカットするのがおすすめです。
ツルニチニチソウの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
日陰で育つ和風なグランドカバー
次に、和風なガーデンに似合うグランドカバーのご紹介です。
日陰ならではの雰囲気を活かして和モダンガーデンを作るのも楽しそうですね。
和風にふさわしい凛とした雰囲気を持つ品種を3つ、見ていきましょう。
玉竜
玉竜は、キジカクシ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。
どんな環境でも育つ強健な種類、さらにあらゆるシーンに合わせやすいのでグランドカバーの代表格でもあります。
深い緑の葉とシュッとした細長くクールな形状は、和風のガーデンによく似合います。
とても丈夫で病害虫の被害もほとんどないので、ガーデニング初心者の方にもおすすめです!
日陰の湿気のあるところで育つグランドカバー
日陰のお庭は、環境によって土が乾きにくいのが悩みですよね。
次にご紹介するのは、湿気の多い日陰でも育つ種類です。
ディコンドラ(ダイコンドラ)
ディコンドラはヒルガオ科ダイコンドラ属の多年草で、横へと広がって這うように伸びていきます。
『ミクランサ種』と『アルゲンテア種』がありますが、湿気のある場所におすすめなのは『ミクランサ種』です。
ミクランサ種は『アオイゴケ』と呼ばれ、小さくて可愛らしい葉を広げます。
冬は地上部が枯れてしまいますが、春になるとまた芽を出します。
水草としても使用されるほど湿った場所が大好きなので、日陰のグランドカバーにはぴったりですね。
一方で、『アルゲンテア種』はミクランサ種とは逆に乾燥を好みます。
選ぶ時には注意してくださいね。
ディコンドラの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
ヒメイワダレソウ
ヒメイワダレソウはクマツヅラ科ヒメイワダレソウ属の多年草で、地を這うように増えていきます。
6〜9月にはピンク色の可愛らしい花も楽しめます。
ヒメイワダレソウの特徴はなんといっても繁殖力。芝生の20倍もあるんです!
他の雑草の侵入も阻止してくれますよ。
また踏み付けにも強いことから、芝生と並んで人気のあるグランドカバーです。
ただ、その繁殖力の強さから『生態系被害防止外来種リスト』に登録されています。
お庭で育てる際は、敷地の外に出ないよう注意してくださいね。
ヒメイワダレソウを植えてはいけないと言われる理由や対処法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
日陰のグランドカバーで虫除け効果があるもの
ガーデニングを楽しみたいけど虫はちょっと苦手…という方もきっといらっしゃると思います。
そんな方にはグランドカバーをしつつ、虫除けもできてしまうハーブがおすすめです!
ハーブの中には虫が嫌う成分を含んでいる種類があります。
さらにはお料理やお茶としても楽しめる種類も!
それではいくつかご紹介いたします。
ペニーロイヤルミント
ペニーロイヤルミントは草丈15〜50センチ、ほふく性で這うように増える植物です。
葉に虫が嫌う『メントール』が含まれていて、虫除け効果があります。
特に薄紫色の花が咲く7〜9月は特に香りが強くなります。
ペニーロイヤルミントは食用ではありませんが、収穫したらドライにもできますし、押入れに入れたりペットのノミ避けなどとしても使えます。
ほふく性のローズマリー
ローズマリーは草丈30センチ〜2メートルになる常緑性低木です。
地面を這っていくタイプ(ほふく性)のローズマリーなら、グランドカバーとしても使えます。
とても良い香りで食品や化粧品などに使われることが多いので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
人間にとっては心地よい香りですが、葉に含まれる『カンファー』という成分には虫除けの効果があります。
収穫したローズマリーをお鍋で煮出せば虫除けスプレーも作れます。
レモンバーム
爽やかな香りが楽しめるレモンバームも、グランドカバーにおすすめです。
草丈は30〜80センチで、初夏に白い花をつけます。
レモンバームの防虫効果は『シトロネラ』という成分にあって、特に蚊に有効だそうです。
収穫してハーブティーとして楽しむのもいいですね。
まとめ
日陰で育つグランドカバーにもいろいろな種類がありました。
日が当たらなくてガーデニングを諦めていた方は、ご紹介したグランドカバーから始めてみるのもいいかもしれませんね。
また、グランドカバーには雑草を抑制する効果もありますので、ぜひ取り入れてみてくださいね♪