小さな花が集まってカラフルで彩りあふれるランタナ。
春から秋の長い期間で花を楽しめ、丈夫に育ってくれる植物です。
見た目の可愛さや育てやすさから人気がありますが、一方では「植えてはいけない植物」とも言われています。
今回は、そんなランタナについてご紹介します。
ランタナを植えてはいけないと言われる理由
ランタナを植えてはいけないと言われる理由には、主に4つが挙げられます。
ここからは、その4つの理由についてお話していきます。
繁殖力が強すぎるから
ランタナを植えてはいけない理由の中で最もよく言われるのが、繁殖力が強すぎるということです。
ランタナは、日本のみならず世界レベルで問題視されていて、「要注意」な植物と明記されています。
- 国際自然保護連合(IUCN)「世界の侵略的外来種ワースト100」
- 環境省「生態系被害防止外来種リスト」
日本の徳之島では、ランタナが増えすぎたことが新聞にも取り上げられました。
【徳之島】徳之島ではこのところ、カラフルで愛くるしい花を咲かせる外来植物の一つ「ランタナ」が侵入、繁殖拡大が顕著化している。市街地の路傍にとどまらず在来種の自生エリアにも侵入。その花姿に無防備に心を和ませる住民は多いが、「世界の侵略的外来種ワースト100の一つ。植えてはいけない植物。種は有毒―」など指摘も。
引用元:奄美新聞社
ランタナを温暖な地域で育てると、たくさん実を付けて種を落とし、どんどん増殖します。
鳥が実を食べて運ぶため、さらに広い範囲に増殖していってしまうんですね。
しかもランタナは、コンクリートのすき間にも生えるほどの生命力です。
毒性があるから
ランタナに毒性があることも、植えてはいけない大きな理由の1つです。
ランタナは、葉っぱや茎、実など植物全体に毒性を持っています。
「ランタナン」という成分で、もしも誤って口にしてしまうと、嘔吐や下痢などの症状を引き起こす危険性があるといわれています。
お子さんやペットのいるご家庭では、ランタナを植えない方が良いです。
冬越しすると木質化するから
ランタナは、実は低木で、木質化することも植えてはいけない理由の1つです。
耐寒性が弱いため、関東以北では霜で枯れてしまいますが、温暖な地域では冬越しします。
冬越しして木質化してしまうと、抜きたくてもなかなか抜けなくなってしまう…なんてことも。
トゲがあるから
ランタナを植えてはいけない理由の中には、トゲがあるということもあります。
ランタナはよく見ると葉っぱや茎の部分に小さなトゲがあり、気づかずに触って怪我をしてしまう恐れもあります。
そのため、手入れをする際にも手袋をするなどして気をつけなければなりません。
ランタナをうまく管理する方法
ここまでは、ランタナを植えてはいけない理由をお伝えしてきました。
ここからは、ランタナをうまく管理する方法を4つお話していきます。
冬越しさせず一年草扱いで育てる
ランタナをうまく管理する方法の1つ目は、冬越しさせずに一年草として育てることです。
ランタナは、冬越しさせると木質化して大きく育ってしまうため、管理するのも大変になります。
しかし、冬越しをさせずに、毎年1年間だけ育てるようにすることで、大きくなりすぎることを防いだり、繁殖力を抑えることにも繋がります。
種がなる前に花がらを摘み取る
ランタナをうまく管理する2つ目の方法は、種がなる前に花がらを摘み取るということです。
ランタナは花を咲かせた後に実を付けて種を落とし、そこからあっという間に増えてしまうので、花が咲いたら種がなる前に花がらを摘み取ってしまうことが大切です。
鉢植えで育てる
ランタナをうまく管理する3つ目の方法は、鉢植えで育てるということです。
ランタナは、鉢植えで育てることで、株が大きくなりすぎたり庭に広がってしまうのを防ぐことができます。
また、置き場所を変えたい場合にも鉢植えなら移動できるので管理がしやすくなります。
子どもやペットが近づけない場所で育てる
ランタナをうまく管理する4つ目の方法は、子どもやペットが近づかない場所で育てるということです。
ランタナには毒性やトゲがあり、小さなお子さんやペットがいるご家庭で育てる場合には特に注意しなければなりません。
そのため、子どもやペットが近づけない場所で育てることがとても大切になってきます。
まとめ
今回は、ランタナを植えてはいけない理由とうまく管理する方法についてご紹介しました。
ランタナは、繁殖力旺盛であることや毒性やトゲを持つ植物であることが、安易に植えてはいけない理由に挙げられます。
しかし、カラフルで可愛らしい花で丈夫なため、初心者の方にも育てやすいという点では、とても魅力的な植物でもあります。
ランタナの性質を知った上でうまく管理していきましょうね。