バジルは、色々な料理に使いやすく、初心者でも育てやすいので人気のあるハーブ。
バジルはコンパニオンプランツとしても役に立つので、家庭菜園をしている人にもおすすめです。
特に、トマトとの相性がよいことは有名で、トマトの苗が出回るころにはバジルの苗も同じコーナーに置かれることも多いです。
バジルをたくさん収穫するために、地植えにできればいいですよね。
しかし、バジルはお庭に植えてはいけないと言われる植物です。
結論を言えば、バジルをお庭に植えても問題はありません。
バジルは放置しなければ、お庭でも簡単に育てられるハーブです。
この記事では、バジルを植えてはいけない理由と対処法をお伝えします。
バジルを植えてはいけない理由
バジルを植えてはいけない理由は、以下の5つ。
こぼれ種で増える
バジルを植えてはいけない理由の1つ目は、こぼれ種で増えること。
バジルはシソ科で、こぼれ種で増えることがあるため、繁殖力が強いと言われます。
ただし、バジルはあたたかな環境を好み、発芽気温は20度以上必要です。
あたたかな地域では、こぼれ種からたくさんのバジルが芽を出すことがありますが、発芽しない地域もあります。
しかも、バジルは寒さに弱く、一般的に冬には枯れてしまいます。
除草も簡単で、ミントのように繁殖力が強すぎることもないので、バジルはお庭に植えて大丈夫です。
大きくなりすぎる
バジルを植えてはいけない理由の2つ目は、大きくなりすぎること。
環境が合っていると、バジルがぐんぐん伸びて、1m近くにまでなることもあります。
大きくなりすぎるとバジルの葉が固くなり、風味も悪くなります。
バジルは浅い場所に根を張るため、草丈が高くなりすぎると倒れる可能性もあります。
ですから、大きくなりすぎる前に摘芯や収穫をしないといけません。
バジルは生育旺盛なので、巨大化しないようにこまめなお手入れが必要です。
近くに他の植物を植えている場合は、大きくなったバジルがスペースを圧迫したり、日差しを遮ってしまうことがあります。
特に、コンパニオンプランツとしてバジルを植える場合、十分な株間を開けて植えるようにしましょう。
冬越しできない
バジルを植えてはいけない理由の3つ目は、冬越しできないこと。
バジルは多年草ですが、寒さや霜に弱く、冬になると枯れやすい植物。
そのため、日本では一年草として扱われることが多いです。
バジルを枯らさないためには、気温が最低10度以上の環境で育てる必要があります。
多年草としてお庭に植えても、冬になると枯れてしまうので、バジルを冬越しさせたい場合はお庭に植えないようにしましょう。
ただし、バジルの冬越しができても、株元からだんだんと木質化していきます。
何年も同じ株で柔らかなバジルの葉を収穫することはできません。
害虫がつく
バジルを植えてはいけない理由の4つ目は、害虫がつくこと。
虫除けになると言われることもあるバジルですが、全く虫がつかないわけではありません。
新芽が出るころにはアブラムシやハダニ、ベニフキノメイガの幼虫やヨトウムシなどがバジルに発生しやすいです。
他の植物にウイルス病をうつされる可能性があるため、早期の駆除が重要です。
交雑する
バジルを植えてはいけない理由の5つ目は、交雑すること。
シソ科のバジルは交雑する可能性があるため、種を採りたい場合は近くにバジルの別の品種を植えない方がよいです。
交雑すると、香りが悪くなってしまいます。
バジルを植えるときの対処法
バジルを植えるときの対処法は以下の3つ。
蕾を摘む
バジルを植えるときの対処法の1つ目は、蕾を摘むこと。
こぼれ種の対策は種ができる前に花を摘むとよいですが、バジルは花を咲かせると、葉がかたくなって風味が落ちます。
そのため、花が咲いてから種ができる前に摘むのではなく、蕾ができたら摘み取って花を咲かせないようにします。
花を咲かせないことで交雑の予防にもなるので、バジルの株が大きくなってきたら、蕾に注意しながら摘芯を兼ねてどんどん収穫していくとよいです。
摘芯をする
バジルを植えるときの対処法の2つ目は、摘芯をすること。
バジルは、こまめに摘芯をすることで巨大化を防げます。
バジルの草丈が20cm~30cmごろになったころが収穫できる目安です。
下から3節ほどを残して摘み取り、その後も、脇芽から伸びた茎の先を摘芯していきます。
害虫対策をする
バジルを植えるときの対処法の3つ目は、害虫対策をする。
バジルは収穫シーズンになると毎日のように収穫ができるため、できるだけ薬剤を使わず育てたいですよね。
バジルの害虫被害を防ぐには早期発見と対処が大切です。
過度に水をやりすぎたり乾かしすぎないような適切な水やりと、風通しをよくするための剪定を行います。
ハダニの予防に効果があるので、バジルの水やりのときには葉水も与えるとよいです。
バジルが幼苗のうちは害虫に狙われやすいため、直まきで育てるときは特に注意しましょう。
ポット撒きした種が十分な大きさになるまで育ってからお庭に植えたり、購入した苗から育てると対処が楽です。
防虫ネットを張るのも効果があります。
アブラムシやハダニなど小さな害虫が発生した場合は、セロテープを使って駆除するか、害虫がついた葉ごと取り除きます。
大量発生してしまったときは薬剤散布で対処してください。
鉢植えで育てる
バジルを植えるときの対処法の4つ目は、鉢植えで育てること。
バジルは6月から10月ごろまで長く収穫できるので、たまに料理で使う程度の量であれば、鉢植えでも十分な量のバジルが収穫できます。
バジルソースなどを作るため大量にバジルの葉が欲しいときは、プランターがおすすめです。
地植えでは冬越しが難しいバジルですが、鉢植えにして気温が10度以上になる室内に取り込めば、冬越し可能です。
また、バジルは強い日差しに弱いので、鉢植えなら真夏は日陰に移動できるメリットもあります。
まとめ
バジルはこぼれ種で増えやすいですが、お庭に植えても問題のないハーブです。
いろいろな種類のバジルを植えたい場合は、交雑しないように注意が必要ですが、花を咲かせなければ心配いりません。
一年草と割り切って地植えにしてもよいですし、鉢上げして室内に取り込めば冬越しもできます。
たくさん収穫したバジルの葉を使い切れない場合は、乾燥させたり冷凍すれば長持ちするので、どんどん収穫しましょう。
バジルは初心者でも育てやすい植物なので、ぜひお庭に植えて収穫を楽しんでくださいね。
バジルの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。