ディコンドラは踏んづけられても枯れにくいため、グランドカバーにもよく使われる植物です。
1年を通して楽しめるハートにも似た可愛い形の葉っぱが魅力的です。
ディコンドラは春頃から花を咲かせますが、葉っぱに隠れて咲く可憐さも楽しめます。
この記事では、ディコンドラの育て方について、ガーデニング初心者の方でもわかりやすく解説しました。
ディコンドラの詳細情報
植物名 | ディコンドラ |
別名 | ダイコンドラ・ダイカンドラ |
学名 | Dichondra |
英名 | Dichondra |
科名 | ヒルガオ科 |
属名 | ダイコンドラ属(アオイゴケ属) |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 3~10cm程度 |
原産地 | アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、東アジア など |
開花期 | 4月〜8月頃 |
花色 | 白、黄緑、クリーム色 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや強い |
ディコンドラは南北アメリカやニュージーランド、オーストラリアやアジアなど世界中の様々な所で自生している植物です。
ディコンドラは横に伸びて広がっていくので、寄植えのアクセントにしたり吊るして垂らしたりして葉っぱを楽しみます。
雑草を防ぐためのグランドカバーにもよく使われ、踏みつけた部分の葉っぱは小さく密になり、踏みつけていない部分の葉っぱと大きさが異なります。
葉っぱは常緑性のため1年を通して葉っぱを楽しめます。
ディコンドラの花はとも小さく2mmほどしかないため、葉っぱで隠れて咲いている事に気づかない事もあります。
よく栽培されるディコンドラは3種類あります。
緑葉のディコンドラ・ミクランサ(Dichondra micrantha)は和名アオイゴケと呼ばれ、湿った環境を好み日陰でもよく育ちます。
銀葉のディコンドラ・アルゲンテア(D. argentea)は日当たりが良く乾燥した環境を好み、砂漠などで自生しています。
ディコンドラ・レペンス(Dichondra repens)は森林や草地などで自生し、乾きすぎないやや湿り気のある環境を好みます。
ディコンドラの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ディコンドラの種と苗は、園芸店やホームセンター、インターネット通販で購入出来ます。
種はいつでも購入でき、苗は植え付ける前に購入します。
ディコンドラは「エメラルドフォールズ」「シルバーフォールズ」「ハートグリーン」などの品種があります。
用土
ディコンドラは水はけと通気性の良い環境を好みます。
庭植えの場合は植え付け場所の土をあらかじめ耕して、庭土:腐葉土=7:3を目安によく混ぜ込んでおきます。
鉢植えの場合は市販の草花用培養土がお手軽でおすすめです。
自分で土を配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:パーライト=6:3:1の割合で混ぜ合わせます。
\おすすめの培養土/
植え付け・植え替え
ディコンドラの種まきと植え付けの適期は3月〜4月頃と9月〜10月頃で、植え替えの適期は3月〜4月頃です。
種まき
ディコンドラの発芽温度20~22℃くらいで、種まきから1ヶ月ほどで地面を覆い隠すほどに育ちます。
秋まきは寒さで枯れてしまう事があるため、育てやすい春まきがオススメです。
ディコンドラをは育苗ポットに種まきするか直播きします。
グランドカバーとしてたくさんの種をまく場合は、グランドカバーする場所にバラまきします。
種まき後に被せる土は薄く被せて、芽が出るまで乾燥しないように水やりしてください。
発芽してから雑草がよく生えてくるので、こまめに抜いて取り除きましょう。
植え付け
ディコンドラの苗を購入したら出来るだけ早く植え付けます。
庭に植え付ける場合は日当たりが良く水はけの良い場所を確保してください。
鉢に植える場合は、もともと植わっていた鉢よりひと回り大きな鉢に植え付けましょう。
秋に植え付ける場合は寒くなる前の早い時期に植え付けてください。
ディコンドラは水草として育てる事も出来る植物です。
水草として育てる場合は根っこは水に浸し、葉っぱは水の上に出して育てます。
植え替え
鉢植えのディコンドラが根詰まりしてきたり、株が大きくなって混んできたら植え替えを行います。
地植えのディコンドラは、植え替えの必要はありません。
日当たり・置き場所
ディコンドラは品種によって好む環境が違います。
ミクランサ種(緑葉)
ミクランサ種は、日当たりの良い場所から明るさのある日陰で育ちます。
強い乾燥を苦手とし多湿環境を好みます。
アルゲンテア種(銀葉)
アルゲンテア種は日当たりが良く乾燥した環境で育ちます。
日照不足で葉色が悪くなるので注意してください。
レペンス種(緑葉)
レペンス種は、日当たりの良い場所から明るさのある日陰で育ち、やや乾燥に弱いです。
ディコンドラの育て方|日々のお世話
水やり
ディコンドラを地植えしている場合はしっかり根付いた後は、自然に降る雨のみで大丈夫です。
鉢植えの場合は土が乾燥したのを確認してから、たっぷりお水をあげましょう。
肥料
ディコンドラは肥料を少なめにして育てます。
ディコンドラの元肥には緩効性肥料を用意し、土に混ぜて与えましょう。
追肥は鉢植えの場合のみ必要で、4月〜10月頃に薄めた液体肥料を与えるか、緩効性肥料を苗元に置き肥します。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
剪定・切り戻し
ディコンドラは混み合ってきたら、風通しが良くなるよう全体を透いてカットします。
特にアルゲンテア種は多湿に弱いので、風通しに気をつけてください。
ディコンドラが伸びすぎてしまった場合は、草丈を半分くらい切り戻しを行いましょう。
春先には冬に枯れてしまった茎や葉っぱを刈り込むと、春に新芽がたくさん芽吹きます。
夏越し
ミクランサ種とレペンス種は夏越しで注意することは特にありません。
アルゲンテア種は多湿に弱いので、梅雨や真夏の多湿の時期は特に風通しをよくします。
冬越し
ディコンドラの耐寒温度は−1℃です。
最低気温が−1℃以上の地域では常緑で冬越しします。
最低気温が−1℃を下回る場合は葉っぱが枯れてしまいます。
1度枯れても多年草のため、暖かくなればまた新しく芽吹きます。
病害虫
ディコンドラは病害虫に強く、被害に遭うことはほとんどありません。
ディコンドラの増やし方
ディコンドラは挿し芽と株分け、種の採取で増やすことができます。
挿し芽(茎伏せ)
ディコンドラの茎を適当な長さにカットして、土の上に横に伏せておきます。
土を軽く被せておくと簡単に発根して増えていきます。
株分け
株分けの適期は3月~4月頃で植え替えのタイミングで行います。
掘り上げた株の根鉢を手やナイフで割いて分けましょう。
種の採取
ディコンドラは開花後に種が出来るので、種を採取しておくと増やすことができます。
ディコンドラはこぼれ種で増えることもあります。
まとめ
ディコンドラの育て方を紹介しました。
ディコンドラは品種によって得意な環境を作ると美しく育ちます。
ディコンドラの綺麗な緑や銀色の葉っぱが、お庭をナチュラルな雰囲気にしてくれますよ。
丈夫であまり手間もかからないので、ぜひディコンドラを取り入れてみてくださいね。