パッとわかる!バジルの育て方
- 寒い時期を避けて種まきや苗植えをしましょう
- 水やりを欠かさずにします。
- 草丈20㎝ぐらいになったら摘心をすると、長く収穫できます。
春に種まきや苗植えをすると、ぐんぐん伸びて夏には小さい白い花を咲かせてくれるバジル。
花を楽しむだけでなく、柔らかい葉を摘んでお料理に加えればいい香りに包まれて美味しい味が楽しめます。
水やりを欠かさず、適度に摘心をするだけで、初心者でも簡単に育てられるのが嬉しいところですね。
この記事では、バジルの育て方と管理のポイントを紹介します。
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バジルの詳細情報
植物名 | バジル |
学名 | Ocimun basilcum |
英名 | Basil |
科名 | シソ科 |
属名 | メボウキ属 |
園芸分類 | ハーブ |
形態 | 多年草(ただし、日本では耐寒性がないために一年草として扱われています。) |
樹高 | 30㎝~150㎝ |
原産地 | インド、マレーシア |
開花期 | 7月~10月 |
花色 | 白 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
バジルはインドや熱帯アジアが原産のハーブです。
シソ科のメボウキ属の一年草ですが、「メボウキ」という和名は種が水を吸収するとゼリー状になり、目に入ったごみを取るのに役に立つということから付けられた名前です。
熱帯地方が原産で、寒さに弱いので春になってから種まきや苗植えをするのがポイントですね。
やがて、緑色のきれいな葉がたくさん出て来て、見ているだけでも楽しめます。
ある程度育てば、摘心をして葉が育ちやすいようにすると共に若い葉を摘み採ってお料理に使うことができるようになるので、まさに一石二鳥!
夏の間は葉を摘み、小さな白い花を見て楽しむことができます。
摘んだばかりのバジルをお料理に入れれば味も香りも素晴らしく、乾燥バジルとは比べ物になりません。
病虫害にも強く、初心者でも十分に育てられます。
バジルの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
バジルの種や苗は4~5月ごろ、園芸店やホームセンターで販売されます。
ただし、バジルは寒さに弱いので露地栽培するなら、5月の連休明けぐらいからにした方が無難です。
バジルは寒の戻りなどで寒さにあたると、葉が黒ずんで枯れてしまうことがあるからです。
種だけだと100均でも売っていることがありますが、発芽率がいま一つなので、少し高くついても、専門店やホームセンターで買う方が確実です。
苗を買う場合は葉っぱの色が濃くて生き生きしているものまた茎がしっかりしているものを選びましょう。
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用土
バジルは肥えた土がある庭ならそのまま直蒔きすることができます。
土がやせているならば、種付け前に土を耕すことから始めましょう。
まず、石灰を混ぜ、その1週間後に、完熟堆肥と元肥を入れて土によく馴染ませます。
急ぐときは、有機石灰、完熟堆肥、有機肥料を使えば、同時に混ぜ込むことができるので便利です。
鉢やプランターで育てるなら、市販の培養土やハーブ用の土を買って使うのが確実でいいですね。
植え付け・植え替え
バジルは種から育てることができますが、苗を買ってきて植え付けることもできます。
種まき
種まきをするなら、気温が20度ぐらいになってからにしましょう。
4月下旬から5月頃がまき時です。
植木鉢やプランターまたは地面に20~30㎝間隔に2~3粒の種を蒔き、ある程度育ってから間引きをするのがいいでしょう。
苗
苗を買ってきて育てるには、鉢は深型で直径30㎝ぐらいのものを選びます。
バジルは枝張りが30㎝ぐらいになるので、横長のプランターなら、株と株が30㎝ぐらい離れる余裕があるものがいいですね。
葉が生き生きしていて、緑の濃い丈夫そうな苗を選ぶことが大事です。
苗を買ったら、鉢やプランターに苗ポットと同じくらいの穴を掘り、じょうろで水を注いで土を濡らします。
苗の根を傷つけないように慎重にポットから苗を取り出して、土に掘った穴に入れます。
苗の周りの土を寄せて根元を軽く覆うようにかぶせ、軽く押さえてから、たっぷりと水やりをしましょう。
日当たり・置き場所
バジルは日光が大好きです。
日当たりが良く、風通しの良いところに種蒔きをし、プランターや鉢を置く場所も条件の良いところに置きましょう。
ただし、直射日光が当たりすぎると、葉が黒くなってしまうことがあります。
バジルはトマトのコンパニオンプランツです。
コンパニオンプランツとは、一緒に植えると相性の良い植物のこと。
バジルをトマトの近くに植えておくと、以下のメリットがあります。
- 水分調整がうまくいく
- 害虫が寄りづらくなる
- トマトの影になるので、バジルの葉が黒くなりづらい
夏の家庭菜園でトマトやミニトマトを植えるときは、ぜひバジルも近くに植えてみてくださいね。
バジルの育て方|日々のお世話
水やり
バジルは水を好み、乾燥に弱いので水やりを欠かさないことが大事です。
土が乾いたらたっぷりと水やりをするのが基本ですね。
特に夏場は乾燥するので、朝の涼しいうちに水やりをし、夕方もやや涼しくなるのを待ってもう一度水やりをする必要があります。
暑い時に水やりをすると根に負担がかかるので、日中の暑い時間の水やりはお勧めできません。
肥料
バジルは植え付けの時と成長する5月~9月にかけてハーブ用の肥料を与える必要があります。
規定量の肥料を定期的に与えるのがコツですね。
肥料が足りないと下の方の葉が変色して落ちてしまうことがあるので注意してください。
剪定・切り戻し
バジルの葉を収穫したいなら、摘心と呼ばれる剪定をする必要があります。
- 草丈20cmくらいになったとき
- 花芽がついたとき
バジルは花が咲くと苦味が出ます。そのため、花が咲くのを防ぐために摘心を繰り返す必要があります。
摘心のやり方は、根元から数えて2~3番目の葉の少し上の茎をはさみで切り取るだけ。
こうすると脇芽がどんどん伸びて葉の収穫は増えていきます。
夏場の暑くて蒸れる時期には、葉と葉がかさなりあって通気性がなくなるのを防ぐために、葉っぱをすくような感じで一部の切り戻しをすることも必要です。
7月の上旬にモリモリに育ったバジルの葉っぱ全体を剪定し1/3から半分ぐらいに切り戻しするのがコツです。
切り取った葉はお料理に使えるので、無駄にはなりません。
夏越し
バジルは暑さには強いので、自然のままで夏越しはできますが、水切れには弱いのでたっぷりと水やりをしましょう。
葉が茂り過ぎると通気性がなくなり、病虫害の発生にもつながるので剪定や切り戻しは欠かせません。
冬越し
バジルは寒さに弱く、秋に種ができると枯れます。
翌年にまた種蒔きをして次の世代を育てることになります。
病害虫
バジルにつきやすい害虫には次のようなものがあります。
アブラムシ
新しくて柔らかい葉にはアブラムシが付きやすいです。
見つけ次第、取って処分しましょう。
葉が茂り過ぎて風通しが悪くなったり、肥料が多すぎることもアブラムシが発生する原因になるので注意してください。
ヨトウムシ
虫食いのあとやふんが落ちていると、ヨトウムシかもしれません。
葉や根に近い土を剥がしてみるとヨトウムシが見つかることがあります。
やはり被害が大きくならないうちに取り除くことが必要です。
ハダニ
白っぽく変色している葉があったら、ハダニがいる可能性が高いです。
葉に褐色の小さい斑点が出ることもありますが、変色した葉はすぐに取り除きましょう。
葉に水をかけて洗い流すのも有効です。
バッタ類
秋にはバッタに葉を食い荒らされることがあります。
このころにはバジルの葉が硬くなるので食用には向かなくなりますから、バッタの害はあまり気にしない方がいいでしょう。
バジルの増やし方
バジルは種を採って翌年の春に種まきをして増やすことができます。
発芽率が高く、種からでも育てやすい植物なのです。
また、種まき以外にも挿し木をするという方法もあります。
バジルの茎を切って、水に浸けておくだけで2週間ほどすると根が生えて来ます。
そのまま水耕栽培をすることもできますが、ある程度根が伸びたら、鉢や地面に植え付けて増やすことができるのでお試しください。
まとめ
バジルは寒さと乾燥さえ気を付ければとても育てやすいハーブです。
見るだけでなく、葉を摘んで美味しいお料理にも使えます。
広い庭がなくても大丈夫です。
この素敵なハーブをあなたも育ててみてはいかがでしょうか?