家庭菜園の中でも人気の高い「ミニトマト」。
見た目もかわいらしく、料理にも使いやすい野菜です。初心者でも育てやすいので、家庭菜園デビューにもぴったりです。
この記事では、ミニトマトの育て方を基本から詳しくご紹介します。
ミニトマトの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
苗はホームセンターや園芸店、ネットショップなどで春先から販売が始まります。
地域によって差はありますが、4月〜5月ごろが植えつけのベストシーズンです。
ミニトマトの苗は4月半ばごろから売られていますが、あまり早すぎると夜間の冷えで枯れてしまう恐れも。
ゴールデンウィークごろに植えるのがおすすめです。
種も売っていますが、初心者は苗から育てるのが簡単です。
苗選びのポイントは、葉の色が濃く、茎がしっかりと太くて節の間が詰まっているものを選ぶこと。
つぼみがついている苗は、順調に育っている証拠です。
用土
ミニトマトは水はけがよく、栄養のある土を好みます。
鉢植えの場合は「野菜用培養土」が便利。「園芸用培養土」でももちろん大丈夫です。
地植えにする場合は、苦土石灰をまいて土壌を中和し、腐葉土や堆肥を混ぜてふかふかの状態にしておきます。
日当たり・置き場所
ミニトマトは日光が大好きなので、1日を通してよく日が当たる場所が理想です。
ベランダや庭の南向きの場所に置くとよく育ちます。
植え付け
植え穴を掘ったら、元肥を入れてから苗を植えます。
この時、肥料が直接根に触れないよう、肥料の上に土を少し被せてから苗を植えてください。
植えつけと同時に支柱を立てて、茎を麻紐などで縛って固定しておきましょう。
ミニトマトは生長が早く、背丈も高くなるため、支柱が欠かせません。
おすすめなのは、ぐるぐるした見た目のミニトマト用の支柱。
小さいうちは麻紐で固定する必要がありますが、成長してからはぐるぐるした部分にミニトマトの茎を絡ませていくだけで、麻紐が不要になりますよ。いちいち紐を切って結ぶ手間がなくなるので便利です。
ミニトマトの育て方|日々のお世話
水やり
ミニトマトは乾燥に比較的強いですが、実をたくさんつけるには安定した水分が必要です。
土の表面が乾いていたらたっぷり水を与えましょう。
鉢植えの場合は、鉢底からあふれるぐらい与えるのがポイントです。
地植えの場合は、根つくまでは水やりが必要。根ついてからは水やりの回数を減らしても大丈夫です。
ただし、近年の暑さはかなり厳しく、ミニトマトにとっても過酷です。
雨が降らず日照りが続いていたり、地面が乾燥したりする場合は、地植えでもしっかり水やりをしてください。
肥料
元肥が入った培養土なら、植え付けからしばらくは追肥不要ですが、花が咲き始めたら2〜3週間に1回程度、液体肥料や化成肥料を与えます。
地植えの場合は、植え付け前に元肥を与える必要があります。
肥料が不足すると実つきが悪くなるので注意しましょう。
とは言え、肥料のやりすぎにも注意。
肥料をやりすぎると葉ばかり成長して実が付きづらい「つるボケ」という症状が出てしまいます。
肥料をやりすぎているかどうかの判断は、葉を見ればすぐにわかります。
肥料やりすぎの場合、ミニトマトの葉がカールしてきます。そうなったら、しばらく与えないでください。
芽かき
葉と茎の間から出てくる「わき芽」は、早めに摘み取るのが基本です。
放っておくと栄養が分散してしまい、実がつきにくくなります。
指で軽くつまむだけで簡単に取れます。
ミニトマトはいろいろな仕立て型がありますが、初心者には、わき芽をすべて取る「一本仕立て」が簡単です。
病害虫
ミニトマトは比較的病害虫に強いですが、梅雨時期は灰色かび病や葉カビ病などが発生しやすくなります。
風通しを良くし、葉が込み合いすぎないように管理しましょう。
また、アブラムシやコナジラミなどの害虫もつくことがあります。
見つけ次第、手で取り除いたり、植物にやさしい防虫スプレーを使うのも効果的です。
ミニトマトの増やし方
ミニトマトは「挿し芽」で増やすことができます。
元気なわき芽を10cmほど切り取り、水に数日つけて発根させてから土に植えればOKです。
梅雨時期など、気温と湿度がある時期に行うと成功率が高くなります。
まとめ
ミニトマトは、手順さえ押さえれば初心者でも育てやすい野菜のひとつ。
苗選びから植えつけ、水やりや肥料、剪定まで、基本のポイントを知っておけば毎年収穫が楽しめます。
たくさん実をつけて、夏の食卓がちょっと楽しくなる。そんなミニトマト栽培、ぜひチャレンジしてみてください。