フッキソウはツゲ科で、グランドカバーに向いている常緑性の半低木。
富貴草と書くので、縁起担ぎにお庭に植える人もいます。
日本に自生している植物のため、気候に悩まされず管理がしやすいメリットもあります。
しかし、フッキソウはお庭に植えてはいけないと言われます。
結論を言えば、フッキソウはお庭に植えても大丈夫。
増えやすいと言われますが、園芸の初心者でも育てやすく、丈夫な植物です。
今回はフッキソウを植えてはいけない理由と対処法、植えると良い点もお伝えします。
フッキソウを植えてはいけない理由
フッキソウを植えてはいけない理由は、以下の2つ。
地下茎で繁殖する
フッキソウを植えてはいけない理由の1つ目は、地下茎で繁殖するから。
フッキソウは地下茎で繁殖するので、対策をしないで地植えにするとあちらこちらに勝手に広がってしまいます。
フッキソウは生育スピードが遅いため、増えていることを感じにくいです。
そのため、放置しているといつの間にか増えてしまっているケースがあります。
放置しすぎると増えすぎたフッキソウを除草するときに、地下茎を掘り起こすのが大変だったり、除草剤が効きにくくなる可能性があります。
きちんと対策とお手入れをしていれば、手がつけられないほど繁殖したり除草が困難な植物ではないので、お庭に植えても大丈夫です。
毒性がある
フッキソウを植えてはいけない理由の2つ目は、毒性があるから。
アイヌ民族はフッキソウを胃腸薬として、中国では民間薬として使います。
しかし、フッキソウにはステロイドやアルカロイド系の成分が含まれているため、安易に口にしてはいけません。
観賞目的で植えるだけなら人体に影響はないので、フッキソウを植えても大丈夫ですが、誤飲の可能性があるペットや子どもがいる家庭では植えない方がよいと言えます。
フッキソウを植えるときの対処法
フッキソウをお庭に植えるときの対処法は、以下の4つ。
根止めをする
フッキソウをお庭に植えるときの対処法の1つ目は、根止めをすること。
フッキソウは地下茎で増えるので、フッキソウが自由に繁殖できないように根止めシートなどで区画を作って、地下茎が区画の外に伸びないようにします。
伸びすぎた茎を切る
フッキソウをお庭に植えるときの対処法の2つ目は、伸びすぎた茎を切ること。
フッキソウは地面に茎が当たると、そこから根を出して増えます。
せっかく地下茎が制御できていても、地上部のお手入れをしなければ、フッキソウの茎が土に触れたところから増えていってしまいます。
フッキソウは生育スピードが遅いため、こまめな剪定は必要ない植物です。
しかし、地上部が根止めを施した場所を越えてしまうと意味がないので、伸びすぎた茎は剪定をして区画を越えないようにします。
誤飲に注意
フッキソウをお庭に植えるときの対処法の3つ目は、誤飲に注意すること。
フッキソウは有毒植物と言われる確かな情報はないものの、ステロイドやアルカロイド系の成分を含んでいるため、管理に注意が必要です。
ペットや子どもがいる家庭でフッキソウを植える場合、体調に影響が出る可能性があるため、誤って食べたりしないように注意してください。
植える場所を選ぶ
フッキソウをお庭に植えるときの対処法の4つ目は、植える場所を選ぶこと。
フッキソウは北海道でも難なく育つ植物なので、冬越し対策は必要ないですが、暑さが厳しい地域では乾燥しすぎると枯れてしまいます。
さらに、強い日差しに当たると葉が黄色く焼けてしまうので、明るい日陰や半日陰で育てるのがおすすめです。
ただし、全く日当たりがない場所では生育が悪くなるので、適度に日が当たる場所に植えましょう。
フッキソウを植えるメリット
フッキソウをお庭に植えるメリットは、以下の4つ。
縁起がよい
フッキソウをお庭に植えるメリットの1つ目は、縁起がよいこと。
フッキソウは、繁殖しやすい常緑性の植物で、通年緑色の葉を観賞できます。
繁栄のイメージがあり、漢字では「富貴草」と書くことも、縁起がよいとされます。
さらに、花言葉は「良き門出」や「吉事」「祝意」の縁起がよい言葉が3つつけられていて、悪いイメージの言葉はありません。
縁起を大事にしている家庭でも安心して長く植えられます。
日陰で育てられる
フッキソウをお庭に植えるメリットの2つ目は、日陰で育てられること。
フッキソウは、草花が育ちにくい日当たりの悪いところでも育つ植物です。
背の高い植物があって、日陰になってしまうような場所を埋めるときにも役立ちます。
横に伸びて広がっていくものの、地下茎で広がる植物の中では比較的制御しやすいので、グランドカバーにも使えます。
難しい剪定がいらない
フッキソウをお庭に植えるメリットの3つ目は、難しい剪定がいらないこと。
フッキソウは草丈が20cm~30cmほどの高さになる半低木です。
日当たりがほとんどない日陰でない限り、草姿があまり乱れず、剪定をしなくてもある程度きれいにまとまってくれます。
草丈を低くしたいときは軽く刈り込むだけでいいので、草姿を整えるために、茎を切る位置で頭を悩ませなくても大丈夫です。
病害虫が少ない
フッキソウをお庭に植えるメリットの4つ目は、病害虫が少ないこと。
グランドカバープランツは病害虫の発生源になりやすいですが、フッキソウは病害虫が発生しにくいです。
グランドカバーとして植物を広範囲にかけて植えると、病害虫対策が大変ですが、フッキソウなら病害虫対策の負担が少なくてすみます。
まとめ
フッキソウは増えやすく毒性がある難点がありますが、きちんと管理すれば植えても問題ないことがわかりました。
フッキソウを上手に管理する方法がわかっていれば、良い点がたくさんあります。
植物が育ちにくい場所があるときは、縁起がよくて育てやすいフッキソウをぜひ、お庭に植えてくださいね。