パッとわかる!サカキの育て方
- 半日陰の場所や日陰の場所で育てる。
- 乾燥に弱いため、水切れさせないように水やりをしっかり行う。
- 害虫予防のため定期的に、切り戻しや刈り込みをして風通しを良くする。
年間通して、光沢のある深い緑を絶やさないサカキ。
サカキの枝は神事に用いる「玉串」として古くから利用され、日本人に馴染み深い樹木のひとつですね。
この記事では、神様に捧げる植物として馴染深いサカキの育て方について紹介します。
サカキ(榊)の詳細情報
植物名 | サカキ(榊) |
学名 | Cleyera japonica |
英名 | Japanese Cleyera |
科名 | モッコク科 |
属名 | サカキ属 |
園芸分類 | 庭木・花木 |
形態 | 高木 |
樹高 | 6m~7m |
原産地 | 日本、中国、台湾、朝鮮半島一帯 |
開花期 | 6月~7月頃 |
花色 | 白 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
神社などの境内でよく見かけるサカキ。
サカキは、鮮やかな緑色の美しい葉をもつ、常緑性の高木です。
初夏には小さな白い神社などの境内に出花を咲かせ、秋頃に黒紫色の果実が実ります。
またサカキは、古くから神事の際や神棚に飾る神木としてお馴染みの植物ですね。
昔は、先が尖ったものには神が宿ると考えられていたため、サカキの尖った葉はまさに神が宿るにふさわしい植物とし
神事に使われるようになったのです。
そんなサカキには実は種類あり、「ホンサカキ」と「ヒサカキ」の2種類があります。
それぞれの特徴として、ホンサカキは葉が丸く表面がツルツルとしており、ヒサカキはホンサカキより葉が小さく、葉
先がギザギザしています。
そんな神聖な植物のサカキですが、庭や植木鉢でも育てることができ、比較的育てやすい植物の一つです。
サカキは神事にまつわる植物なので、サカキは植えてはいけないと言われることがありますが、現代はあまり気にしなくて大丈夫です。
こちらの記事で詳しく解説しています。
サカキ(榊)の育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
サカキは、ホームセンターやスーパーマーケット、生花店やネットショップなどで購入することが出来ます。
サカキの苗は、店頭にないこともありますが、楽天市場などのネット通販なら在庫があることが多いです。
販売時期ですが、サカキは常緑樹のため年中取扱いがあります。
用土
サカキは土質は選びませんが、乾燥に弱いため適度に水気を保てる土だと育てやすいです。
しかし、あまりにも水はけがいい土で育てると、枯れてしまう可能性があるので注意。
水はけがよい土より、粘土質で湿り気のある土のほうが適しており、水やりの頻度も少なくていいので管理が楽です。
また、鉢植えであれば市販の培養土で植え付けできます。
もしくは、赤玉土:腐葉土=2:8で混ぜたものを使用しましょう。
植え付け・植え替え
サカキは、春なら3~4月、秋なら9~10月に植え付けします。
植え付けの際は、有機肥料か土にゆっくり効く緩効性化成肥料を元肥に混ぜます。
庭植え、鉢植えともに、植え穴または鉢土の底に行いましょう。
庭植えは、苗よりも1~2回り大きな植え穴を掘って植えます。
根を浅く広くはるため、植え付け後は支柱を立てると良いでしょう。
鉢植えの場合は、苗よりも1回り大きな鉢に植え付けます。
庭植えでも鉢植えでも、植え替え後はしっかり水をあげましょう。
サカキの植え替えは、庭植えならば植え替えは必要ありません。
鉢植えで育てている場合は、根が窮屈になってくるので2~3年に1回植え替えます。
植え付けてから3週間ほどは、根がしっかり根付いていないため水切れしやすいです。
そのためその期間は、水切れをしないように様子を見て水やりしましょう。
日当たり・置き場所
乾燥に弱いサカキ。
日当たりが良すぎる場所で育てると、土がすぐ乾燥してしまうため半日陰か日陰がで育てます。
夏の直射日光なども苦手で、強い光に当たるとサカキの葉が焼けてしまいます。
また、風通しの良すぎる場所は避けましょう。
風通しが良すぎると、乾燥の原因になってしまうからです。
サカキ(榊)の育て方|日々のお世話
水やり
サカキは乾燥が苦手です。
また、水切れにも弱いため土が乾いたら水をしっかり与えます。
夏場は朝夕に2回水を与えましょう。
育てる場所の土が、粘土質な湿り気のある土ならば、水やりはしなくても育ちますよ。
肥料
サカキの肥料は、3月に追肥を行います。
よく肥えた土を好むため、腐葉土・化学肥料の元肥・堆肥を土に混ぜて与えると効果的。
市販の培養土を使う場合は、すでに元肥が入っているため、植え付け時の肥料は不要です。
剪定・切り戻し
サカキは、適度に切り戻しや刈り込みを行いましょう。
とても生命力が強いサカキは、放っておくと大きく成長しすぎてしまいます。
また、害虫の発生にも繋がるので定期的に剪定してあげましょう。
切り戻し
7月から10月はサカキの成長の時期。
短期間で枝が長く伸びてくるため、切り戻しをしてあげます。
刈り込み
刈り込みは3月から11月に行います。
刈り込みを行うことでサカキの樹形をきれいに保つことが出来ます。
サカキの剪定で困ったら、プロに頼むのが安心です。
夏越し
暑さに強く、温暖な環境を好むサカキ。
直射日光を避け、土が乾燥しないように水やりをしっかり行います。
冬越し
サカキは、寒さに弱い植物です。
冬に気温が10度以下になるようであれば防寒が必要です。
鉢植えで育てている場合は室内に移動させます。
また、気温が10度以上でも、冬の乾いた寒風が当たらないようにします。
病害虫
サカキは、カイガラムシやすす病に注意!
発見したら早めの対処が肝心です。
カイガラムシ
カイガラムシは、幹や茎から養分を吸い取ります。
そのため樹木が弱り、病気にかかりやすくなってしまうのです。
カイガラムシを見つけたら早めに駆除しましょう。
幼虫なら薬剤で駆除することもできますが、成虫になると薬剤が効きにくくなります。
薬剤が効かない場合は、手で取り除くか、ブラシなどでこそげ落としましょう。
すす病
すす病は、カイガラムシの糞などが原因でおこる病気です。
すす病は、葉に黒いカビのようなものができる病気のこと。
悪化すると光合成ができなくなり、サカキの木が弱ります。
すす病にかからないためにも、カイガラムシは早めに駆除しましょう。
サカキ(榊)の増やし方
サカキは挿し木で増やすことが出来ます。
挿し木は、6月から7月にかけた梅雨の時期がおすすめです。
切花のサカキを土に挿しておくと自然と根が生えてきます。
おすすめとしては、ポット苗で根を出してから、土に植えると根付きやすいですね。
挿し木後は直射日光を避けた明るい場所で、空気穴をあけた透明ビニールで覆い乾燥しないようにします。
根が発芽したら庭や鉢に植えましょう。
まとめ
今回はサカキの育て方について紹介しました。
育てる手間は少なく、見た目も品があるので、生け垣などに利用されることも多いです。
育てたサカキを、神事に利用したり神棚に飾るのもいいですね。
神聖な植物ですが、実は育てやすいのでぜひ育ててみてくださいね。