パッとわかる!マーガレットの育て方
- 水はけと風通し、適度な日当たりが必要
- 暑さと寒さへの対策をすれば長く楽しめる
「好き・きらい・好き・・・」と花占いをするときのイメージにぴったりな、細長い花びらのかわいらしいマーガレット。
一重咲きで淡い花色のものが定番ですが、八重咲きや半球状のポンポン咲きにビビットカラーなどバリエーションが増えています。
この記事では、マーガレットの育て方と管理のコツをご紹介します。
マーガレットの詳細情報
植物名 | マーガレット |
学名 | Argyranthemum frutescens |
英名 | Marguerite |
科名 | キク科 |
属名 | モンシュンギク属(アルギランセマム属) |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 30~100cm |
原産地 | スペイン領カナリア諸島 |
開花期 | 11~5月 |
花色 | 白、クリーム、ピンク、赤、黄、オレンジ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 弱い |
マーガレットは春と秋に花を咲かせる多年草で、可憐な姿からブーケなど切り花としても親しまれています。
一重咲きが定番ですが、近頃は八重咲きのものなど品種が増えています。
品種によって草丈も変わってくるので、購入時に確認するようにしてください。
寄せ植えには背丈の低い品種、花壇には背の高い品種など用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
1年を通して温暖な気候のカナリア諸島が原産なので高温多湿と厳しい寒さが苦手ですが、基本的には丈夫で育てやすい植物です。
管理のコツをおさえれば花を長く楽しめますので、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
マーガレットの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
マーガレットの苗は、春と秋に園芸店やホームセンターなどで手軽に購入できます。
茎がしっかり太く、葉の色が濃いものを選びましょう。
用土
マーガレットは水はけのよい土を好み、多湿を嫌います。
酸性の土壌ではうまく育たないので、酸性土の場合は苦土石灰で中和する必要があります。
鉢植えの場合
市販の草花用培養土を使用します。
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地植えの場合
腐葉土や堆肥を混ぜてふかふかにし、水はけをよくします。
植え付け・植え替え
マーガレットは3~6月、または9~10月に植え付け・植え替えをします。
霜がおりる心配のない暖かい時期を選んでください。
冬の厳しい寒さが苦手なので、日本では温暖地でないと冬越しができず一年草として扱われます。
寒冷地で多年草として楽しむためには、移動できる鉢植えに植え付けましょう。
鉢植えの場合
鉢底ネットと鉢底石を敷いてから土を入れて植え付けます。
根づまりを起こしやすいので、1~2年に1度は一回り大きな鉢に植え替えましょう。
地植えの場合
水はけのよい環境を好むので、土を高く盛ってから植え付けます。
地植えの場合は植え替えは必要ありません。
日当たり・置き場所
マーガレットは日当たりと風通しのよい場所を好みます。
高温多湿が苦手なので、梅雨時期は雨の当たらない場所に置いてください。
真夏の直射日光や西日も避けるようにして、木漏れ日などの半日陰になる場所に置きます。
冬は寒風の当たらない南向きの日向が適しています。
地植えの場合は夏と冬の日当たりを考慮して、場所選びをしてください。
マーガレットの育て方|日々のお世話
水やり
マーガレットは過湿を嫌うので、水のやりすぎに注意してください。
土を手で触り、湿り気がなかったら水やりをします。
開花中は花に水がかからないようにしましょう。
鉢植えの場合
土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり水やりします。
夏は生育しない時期なので、乾かし気味にしてください。
冬は土が乾きにくいので水やりの頻度を少し減らし、土の表面の乾き具合をよく見てから水やりしましょう。
地植えの場合
植え付けてからしっかり根付くまでの1ヶ月くらいは、土の表面が乾いたら水やりをします。
根付いてからは基本的に水やりは必要ありません。
肥料
マーガレットは、植え付け・植え替え時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。
市販の培養土を使う場合は、すでに肥料が入っていることが多いため元肥は必要ありません。
根付いてからは肥料が切れないように、置き肥として緩効性肥料を1ヶ月に1回の頻度で与えます。
生育が止まる夏には、肥料が切れるようにしてください。
\元肥におすすめ/
\追肥におすすめ/
剪定・切り戻し
マーガレットは摘心・花がら摘み・切り戻しをすることで、長くきれいに花を楽しめます。
摘心
3〜5月に、新芽が15cmくらいまで伸びたら摘みとります。
摘みとったところから脇芽がでてきて、よりたくさんの花を咲かせてくれます。
花がら摘み
花が咲き終わると種をつくるために栄養を使ってしまうので、花がしぼみはじめたら花茎の根元から摘みとります。
花が完全に枯れてからでは遅いので、中央の黄色い部分がふくらみはじめて花びらが少ししおれてきた頃にカットしてください。
株の内側に傷んだ葉などがあれば、一緒に取り除きましょう。
こまめに花がら摘みをすることで、風通しがよくなり長く花を楽しめます。
切り戻し
夏が終わり、秋の開花が始まる前の9月頃に切り戻しをしてください。
元気な葉や脇芽が残るようにして、草丈の半分~1/3ほどカットして丸く半球状に形をととのえます。
思い切って切り戻しをすることで、春に花をたくさんつけてくれます。
長い期間育てていると、マーガレットの茎が木のように木質化してきます。
木質化したマーガレットは、先端にしか花が咲かなくなってきてしまうので切り戻しをしましょう。
新芽が残るようにして短くカットし、形をととのえてください。
夏越し
マーガレットは夏に生育が止まるので、肥料を与えず水やりも控えめにします。
真夏の直射日光は苦手なので、風通しのよい半日陰などの涼しい場所で雨に当てないようにして夏越しします。
冬越し
マーガレットは、温暖な環境であれば冬越しができます。
寒冷地で地植えの場合は冬越しできないので、一年草として考えてください。
鉢植えの場合
本格的に寒くなる前に、霜がおりないよう軒下か屋内の日当たりのよい場所に移動します。
とくに寒冷地では、屋内の暖かいところで冬越しをしましょう。
地植えの場合
霜がおりない温暖地でなら、冬越しできます。
真冬の寒風に当たらないようにして、土にはウッドチップなどでマルチングすると安心です。
病害虫
マーガレットは立枯病、アブラムシ、ヨトウムシに注意が必要です。
連作で30℃以上の環境になると、葉や茎が茶色く枯れてしまう立枯病が発生することがあります。
夏場は乾燥ぎみにすることを心がけ、予防しましょう。
アブラムシは室内で冬越ししているときに大発生することがありますので、見つけ次第すぐに取りのぞいてください。
ヨトウムシは春と秋、若い葉が出ている時期に発生することがあります。
葉の裏に卵を見つけたら、卵がついている葉ごと取りのぞきます。
葉脈だけ残すようにして葉が食べられていたら、土の中にヨトウムシがいる可能性があります。
見つけ次第、すぐ駆除してください。
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マーガレットの増やし方
マーガレットは挿し木で増やすことができます。
切り戻した茎を10cmくらいにカットし、切り口は斜めにして1時間ほど水につけたら挿し芽用土を入れたポットに挿します。
土が乾かないようにこまめに水やりをして日陰で育て、発根して生長したら鉢上げしてください。
まとめ
可憐な花で長く楽しませてくれるマーガレットの育て方のコツをご紹介しました。
夏と冬の温度管理に気をつければ、基本的には丈夫で育てやすい植物です。
ひとつの品種でそろえても素敵ですし、カラフルにさまざまな品種を並べても楽しめます。
お気に入りのマーガレットを、ぜひ見つけてみてくださいね。