パッとわかる!ワイヤープランツの育て方
- 日当たりの良い場所で管理する
- 鉢植えの場合、春夏の生育期には土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える
- 地植えの場合、増えすぎたら剪定するか抜く
ワイヤープランツは「ツル」を伸ばし、名前の通り細いワイヤー(針金)のような茎が特徴的な植物です。
小さな緑色の葉っぱがとても可愛らしく、増やし方も簡単で初心者にも育てやすいです。
この記事では、ワイヤープランツの育て方をご紹介します。
ワイヤープランツの詳細情報
植物名 | ワイヤープランツ |
学名 | Muehlendeckia axillaris |
英名 | Creeping wire vine、Sprawling wirevine |
科名 | タデ科 |
属名 | ミューレンベッキア属 |
園芸分類 | 庭木、常緑 |
形態 | 低木 |
樹高 | 5cm〜20cm(ツルの長さ〜5m) |
原産地 | ニュージーランド |
開花期 | 5月〜7月 |
花色 | 淡い黄緑色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
ワイヤープランツはツルにつく葉が小さく、鮮やかな緑色をしています。
品種によっては「淡い黄色」「マーブル模様」などの斑入りもあります。
茎が横に広がるのでつる性の植物だと思われがちですが、実はつる性の植物ではありません。
水切れや肥料切れ、根詰まりを起こしやすく、そうすると葉が落ちてしまいます。鉢植えの場合は適宜植え替えを行いましょう。
ワイヤープランツの環境に合えば、春から夏にかけて小さな花を咲かし、その後種子もできます。
明るい黄緑色の花を咲かせますので、よく観察してみてください。
地植えにするとワイヤープランツは増えすぎるので、管理が大変になります。こちらの記事で対処法を解説しています。
ワイヤープランツの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ワイヤープランツは、ホームセンターや園芸店で購入することができます。
販売時期は春ごろです。
ネット通販なら、在庫があれば通年で購入することができます。
用土
ワイヤープランツは水はけと通気性の良い土を好みます。
市販の草花用の培養土で問題なく育てることができます。
また、赤玉小粒6:腐葉土3:軽石(パーライトでも可):1の割合で混ぜた土もおすすめです。
地植えの場合は、他の植物が植えてあるところなら、土づくりをしなくても育ちます。
新しく植えるなら、植え付けまえに腐葉土と堆肥をすき込みましょう。
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植え付け・植え替え
ワイヤープランツの植え付けは、真夏と真冬を除けば、いつでもできます。
鉢植えのワイヤープランツの育て方でとても大切なのが植え替えです。。
茎の生長だけでなく根の生長も旺盛なので、根詰まりを起こしやすい植物です。
植え替え時期は4月〜6月で、2年1回くらいのペースで行うのが基本ですが、2年経っていなくても鉢底から根が見えてきたら植え替えのタイミングです。
手順としては根の周りの土をほぐしてきれいにして、一回り大きな鉢に土を隙間なく入れましょう。
この時に株分けするのも良いですね。
植え替え後は、明るい日陰で管理してください。
日当たり・置き場所
ワイヤープランツは日当たりの良い場所を好みます。
庭やベランダでは、極端に暗い日陰でなければどこでも育ちます。
日当たりと風通しの良いところが一番生育します。
室内では、窓辺などの日当たりの良い明るい場所に置きましょう。
ワイヤープランツの育て方|日々のお世話
水やり
地植えのワイヤープランツは、植え付け直後は水やりをしますが、根付いてからは水やりをしなくても育ちます。
鉢植えは、土が乾いたらたっぷりと水を与えてあげましょう。
鉢植えの場合、乾燥しすぎると葉が落ちてしまったり、ツルが伸びにくくなってしまうので水切れには注意しましょう。
乾燥してしまうと、葉が黄色く変色してしまい枯れてしまう原因となります。
室内で育てている場合、春〜秋は土が乾きかけてきたらたっぷりと水を与えると同時に霧吹きなどで水に吹きかける葉水を行なってあげると良いでしょう。
冬はやや乾燥気味に管理をしてあげましょう。
常に土が濡れるほど水を与え続けてしまうと根腐れを起こしてしまいます。
乾きかけたタイミングを見計らって水を与えてあげてください。
肥料
地植えの場合は、肥料を与えると茂りすぎる原因になります。
痩せ地でも十分育つくらい強い植物なので、地植えの場合は少ない肥料分で問題ありません。
鉢植えは、ワイヤープランツは夏と冬を除いて、緩効性肥料を規定量または規定濃度の液体肥料を適宜追肥してあげましょう。
タイミングとしては2週間に1回がおすすめです。
真夏に肥料を与えてしまうと根が弱って枯れてしまうので気をつけましょう。
剪定・切り戻し
ワイヤープランツは育てる年月が長いほどツルのも長くなります。
剪定しないとどんどん広がり伸びてしまうので、長いなと感じた時(適宜は4月〜6月)に適当な長さに切り揃えてあげましょう。
ワイヤープランツは葉が出ている茎であれば、どこから切っても問題ありません。
地植え、鉢植えともに1年中剪定を行なっても可能です。
葉っぱが落ちてしまいツルだけになってしまっている場合は思い切って切り落としてしまいましょう。
切り落とした部分から新しい芽が左右に生え、ボリュームも出てきます。
剪定した枝を使って、水挿しや挿し木にしてみるのも良いですね。
夏越し
庭で育てている場合、特に夏越しの作業はありません。
乾燥した場合は、たっぷり水を与えましょう。
室内で育てている場合、ワイヤープランツは真夏の直射日光に当たると、葉が薄いので葉焼けを起こして枯れてしまいます。
高温にも弱いので、強い日光に当たることにより温度の上昇で根が弱ってしまいます。
また、夕方の西日でも枯れてしまう場合もあるので注意しましょう。
冬越し
ワイヤープランツは寒さに強く、寒冷地以外ではベランダや屋外で育てても越冬することができます。
ですが、霜に当たると葉が落ちてしまうので霜が降りそうな時は寒冷紗などを被せて寒さ対策をしてあげましょう。
葉が落ちてしまっても、根が元気であれば春にはまた元気に葉が出てきてくれる可能性があるので諦めずに育てることが大切です。
寒冷地では鉢植えで育て、最低気温が5℃を下回る頃になったら室内に移動させてあげます。
室内でもなるべく日当たりの良い場所に置き、暖房器具や暖房の風が直接当たらないようにします。
やや乾燥気味に管理をして、土が完全に乾いてから水を与えてください。肥料は与える必要はありません。
病害虫
ワイヤープランツには2種類の病害虫に気をつけてください。
下記で紹介する2種類の病害虫は、こまめな霧吹き、葉を拭き取るなど葉をきれいに保つことを怠らなければ発生することはありません。
常にきれいな状態を維持するには、霧吹きの購入は必須となります。また、月に1回シャワーで洗い流してあげるのもおすすめです。
ハダニ
夏の乾燥する時期に葉っぱの裏につき、食い荒らしてしまいます。
湿気をとても嫌うので、水を与えるときは葉裏にもかけるように心がけましょう。
放っておくと糸を張って大量発生してしまう危険性があるので早めの対策を行ってください。
風通しをよくすると良いでしょう。
アブラムシ
春から秋に茎や葉に群生して吸汁し、育成を阻害します。
体長は約3mmほどの害虫です。
アブラムシは、ウイルス病を広げてしまうので、早期に発見して殺虫剤で駆除してください。
ワイヤープランツの増やし方
ワイヤープランツには「水挿し」「挿し木」「株分け」の3種類の方法があります。
盛夏と猛暑の時期を避けるように行いましょう。
水挿し
- 葉のついた枝を6〜7節くらいの長さで切り、下の方の2〜3節の葉を取り除く
- 切った枝を水を入れた瓶やコップなどに入れる
明るい日陰や窓側の半日陰になる場所に置いて管理すると数日で発根します。
水は毎日入れ替え、根が十分に出てきたら鉢植えに植え替えを行いましょう。
水挿しで生えた根は、他の増やし方とは違って根の吸収力が弱いので、1週間ほどは土を乾かさないように注意しましょう。
挿し木
- 葉のついた絵dさを6〜7節くらいの長さで切り、下の方の2〜3節の葉を取り除く
- 挿し穂を土に挿す
明るい日陰に置き、乾燥しないように注意をして水を与えてあげましょう。
30日〜50日ほどで発根します。
株分け
- ワイヤープランツを掘り起こす
- 株を2〜3節に分ける(手やハサミなどを使い丁寧に分ける)
- 根の古い土を落として、それぞれを新しい土を入れた鉢に植える
- たっぷりと水を与える
1〜2週間明るい日陰で管理してから通常のワイヤープランツと同じように育ててあげましょう。
株分けは根を切ってしまうこともあるので、根が痛まないように5月〜9月の暑い時期を避けて必ず行ってください。
まとめ
ワイヤープランツは「水挿し」「挿し木」「株分け」の3種類の増やし方があり、簡単に行うことができます。
室内のインテリア、屋外でのガーデニングの植物として、色々を楽しむことができるおすすめの植物です。
また、花言葉である「純愛」「あなたを思っています」はパートナーなどへのプレゼントにもぴったりです。
初心者にも簡単に育てることができるので、育ててみてはいかがでしょうか。