豆苗はスーパーで安価で購入できて、いろいろな調理法で食べられるキッチンの救世主とも言われる野菜。
豆の部分より上を切って根の部分を水に漬けておけば、伸びてきた部分をもう一度楽しむことができます。
それなら豆苗を土に植えればもっと収穫できるのではないかと思いますよね。
しかし、豆苗は植えてはいけないと言われることがあります。
結論を言えば、豆苗は庭に植えても問題ありません。
ただし、豆苗を食べるために庭に植えようとしているなら注意が必要です。
この記事では、豆苗を植えてはいけない理由と対処法を解説します。
豆苗を植えてはいけない理由
豆苗を植えてはいけない理由は以下の3つ。
豆苗として食べられなくなる
豆苗を植えてはいけない理由の1つ目は、大きくなると豆苗として食べられなくなるから。
豆苗はえんどう豆の若菜のことで、日当たりの良い屋外で植えると大きく育っていきます。
大きくなった豆苗も食べることはできますが、茎がかたくなって食感が変わってしまう上に、栄養価も落ちてしまいます。
スーパーで売られているような豆苗を収穫したいなら、庭に植えてはいけません。
また、豆苗は無消毒種子から出来ています。
土に植えて育てた豆苗は、雑菌の心配もあるため加熱して食べた方が安心です。
豆苗を生食で楽しみたい場合は、お庭に植えずに水耕栽培で育てましょう。
うまく育たない
豆苗を植えてはいけない理由の2つ目は、うまく育たないこと。
豆苗は通年入手できるのが魅力の野菜です。
しかし、時期を気にせずに土に植えると暑さや過湿で枯れたり、豆苗が大きく育っても実があまりつかないことがあります。
えんどう豆を収穫したいだけなら豆苗から育てるよりも、耐病性の高い品種や時期に合った品種を買って育てる方が無難です。
コバエが発生する
豆苗を植えてはいけない理由の3つ目は、コバエが発生すること。
豆苗の再生栽培にはコバエが湧くデメリットがあります。
豆苗にコバエが寄ってくるのは水耕栽培だけの問題ではなく、適切な植え方をしないと土に植えた豆苗にもコバエが発生してしまいます。
豆苗を植える時の対処法
豆苗をお庭に植える時の対処法は以下の3つ。
株をそのまま植えない
豆苗を植える時の対処法の1つ目は、豆苗の株をそのまま植えないこと。
スーパーで買った豆苗を再生栽培するなら、そのまま土に植えることはやめましょう。
株を分けずにそのまま植えると大きく育つまでに根が詰まったり、弱い部分が腐ってしまいます。
傷んでいる部分は病気やカビの元になるので取り除いてから植えます。
豆苗の根の部分にすでにカビが発生している場合は育てても食べることができないので、再生栽培には利用せずに新しい豆苗で栽培をチャレンジしてください。
えんどう豆の実ができるまで大きくしたい時は、2~4等分に株分けをしてから植えると成功しやすいです。
種から育てる
豆苗を植える時の対処法の2つ目は、種から育てること。
大きくするのではなく、豆苗をたくさん収穫するために土に植えたいのであれば、種から育てると良いです。
種を蒔いた後はが鳥に食べられないように、発芽するまでは不織布をかけておきます。
発芽した後は水耕栽培と同じように7日から10日程度で収穫できます。
ただし、日当たりが良いと育ちすぎて食感が悪くなるので、様子を見て茎がかたくなる前に収穫しましょう。
病害虫予防をする
豆苗を植える時の対処法の3つ目は、病害虫予防をすること。
豆苗といってもえんどう豆の若菜なので、えんどう豆と同じように環境に気をつけないと病害虫が発生します。
豆苗は過湿と乾燥に弱く、春はアブラムシやハモグリバエが発生しやすいです。
豆苗が大きくなって実るえんどう豆は、寒さにあたることで花芽ができる性質があるため、豆苗を植えて実をつけるまで育てたい時は秋に植えると成功率が上がります。
酸性土を嫌うので豆苗を植える2週間前には苦土石灰を混ぜておきましょう。
マメ科の植物は連作障害が起きます。
連作障害を防ぐために、豆苗を土で育てる時はえんどう豆を過去に育てていない場所に植えてください。
まとめ
豆苗は、水耕栽培の方が育てやすいですが、お庭に植えてはいけない植物ではありません。
土に植えたら間引きをしながら、残った豆苗をえんどう豆になるまで育てるのも自由研究のようで楽しみがあります。
間引きをした豆苗の茎や葉は食感が少しかたくなりますが、油との相性が良いので炒めれば美味しくいただくことができます。
ぜひ豆苗を植えて、成長と収穫を楽しんでくださいね。