育てやすく、成った果実は食べることもできるジューンベリーですが、「庭に植えてはいけない」「迷惑」と言われることがあります。
ジューンベリーを植えてはいけないと言われるのは、大きくなり過ぎたり、植えた場所の周囲を汚したりしてしまうことが原因です。
しかし、植える場所や管理の仕方に工夫をすればジューンベリーは庭に植えても問題のない植物です。
この記事では、ジューンベリーを植えてはいけない理由と対処法を解説します。
ジューンベリーを植えてはいけない、迷惑と言われる理由
シンボルツリーとして人気なのに、「ジューンベリーを植えてはいけない」「ジューンベリーは迷惑」と言われる原因は以下の5つです。
大きくなって剪定が大変になるから
ジューンベリーを植えてはいけない理由の1つ目は、大きくなって剪定が大変になるからです。
ジューンベリーは放っておくと、樹高が5m程度にまで伸びる高木。
5mというと、2階の屋根に届く大きさです。
ジューンベリーが大きくなりすぎると、剪定が大変になり、自分では手に負えなくなってしまいます。
剪定次第では、樹高を3m程度に抑えることもできますよ!
鳥が集まるから
ジューンベリーを植えてはいけない理由の2つ目は、ジューンベリーの実に鳥が集まってしまうからです。
花が咲いた後、6月ごろに実るジューンベリーの実を鳥が好んで食べにくるので、実を食べた後の鳥の糞で家の周りが汚れてしまうことも…。
鳥の糞は乾いてしまうと落としにくく、掃除に手間がかかる上に、建物も劣化させてしまいます。
何より、鳥の糞には菌が多く、不衛生です。
実を食べた鳥の糞は果汁が混ざって、より落ちにくくなるのも困りもの。
近隣に住む方にも迷惑がかかってしまうので、ジューンベリーを植えてはいけないと言われるのです。
落ちて潰れた実が周辺を汚すから
ジューンベリーを植えてはいけない理由の3つ目は、ジューンベリーの落ちた実が家や路面を汚すからです。
ジューンベリーの実は赤く、コンクリートの路面や屋根などに落ちると実が潰れて、赤い果汁が残ります。
落ちた実を放っておくと、虫が寄ってくる原因にもなります。
ジューンベリーの実が路面に落ちて潰れている状態は見た目も良くないですし、こまめな掃除が必要です。
掃除する時に赤い汁が服や靴に付着すると落ちないこともあります。
冬になると落葉するから
ジューンベリーを植えてはいけない理由の4つ目は、ジューンベリーの落ち葉の掃除が大変だからです。
ジューンベリーは落葉樹で秋から冬にかけて、葉がどんどん落ちていきます。
鳥の糞や実の掃除に比べると片付けやすいものの、木が大きいほど落ちる葉の数も多くて集めるのに時間がかかります。
隣のお家が近いと、ジューンベリーの落ち葉が隣の敷地内に入り込むこともあり、ご近所トラブルになりかねません。
害虫がつきやすいから
ジューンベリーを植えてはいけないと言われる理由の5つ目は、害虫がつきやすいからです。
人間が食べても美味しいと感じるジューンベリー、鳥だけでなく害虫もたくさん寄ってきます…。
ネットでも、「ジューンベリーの葉を全部食べられた」、「毛虫に刺された」…などの被害報告をよく見かけます。
わが家もジューンベリーの根っこをコガネムシの幼虫に全部食べられて、枯れてしまいました…。
こまめにお手入れする覚悟がないと、ジューンベリーを育てるのは難しいかもしれません。
ジューンベリーの庭植えで生じる問題の対処法
ジューンベリーを植えたものの、「掃除が大変で植えなければよかった」とならないように、できる対策が3つあります。
鳥対策
ジューンベリーを植える上で最も重要な鳥対策。
鳥の糞は放置しておくと、鳥が安全な餌場だと学習して居座るようになります。
鳥が居座ると、巣を作るようになったり、簡単な鳥除けでは効かなくなります。
また、鳥の糞は固まると落ちにくくなる上、乾燥した糞が風で飛散してしまうので、すぐに掃除しましょう。
鳥が糞を落とす前に、鳥を寄せ付けないようにする対策も必要です。
ジューンベリーが実ったり熟す前に摘み取ってしまうのも一つの方法ですが、大きく育ったジューンベリーの収穫や、結実を楽しみたい場合は鳥害対策をしましょう。
植えた後でもできる鳥害対策には以下のようなものがあります。
- 鳥が嫌がる光るものを吊り下げる
- 忌避剤を設置する
- 防鳥ネットをジューンベリーの木にかけておく
最も手軽にできる対策はCDや防鳥テープのような光るものの設置です。
手軽にできる反面、鳥に効かなかったり、鳥が慣れてしまうことがあります。
忌避剤はジェル・スプレーや吊り下げ型・置き型など種類が豊富で、定期的に設置する必要があります。
コストは高くなりますが、鳥除けの効果が期待できるアイテムです。
ただし、子どもやペットがいる家庭は誤飲に注意する必要があります。
防鳥ネットはジューンベリーの実が食べられるのを物理的に防ぐので、実の収穫を楽しむのであれば有効です。
ジューンベリーの木を丸ごとネットで被せるので、大きな木だと設置が大変だったり、見栄えが悪くなってしまうデメリットがあります。
植える場所を選ぶ
ジューンベリーを植えるのであれば、近隣に迷惑をかけない場所に植える必要があります。
3m~5m程度大きくなることを想定して、敷地内におさまるように植えましょう。
隣の敷地はもちろん、人が通行する場所や、駐車場にかからないような場所選びも大切です。
消毒をしたり、殺虫剤をまいたりする
余裕があれば、ジューンベリーを消毒しておくと、毛虫などの害虫が発生しづらいです。
発生後は殺虫剤をスプレーしましょう。
\よく効くイチオシのスプレー/
地中にいるコガネムシの幼虫は、目に見えないので特に注意が必要です。
- 下葉が黄色くなってきた
- 水やりしてしばらく経つのに土が乾かない
- 木がぐらつく
- 木の周りの土がへこむ
などの症状が出たら、コガネムシの幼虫が地中に潜んでいる可能性が高いです。
\地中の害虫にはこれ!/
樹形選びで掃除や手入れを楽にする
ジューンベリーは「一本立ち」のものと、「株立ち」のものがあります。
一本立ちのジューンベリーは3m以上になりますが、株立ちのものであれば1.2m~2mほどの大きさに抑えることができますし、1m程度で実をつけてくれる品種もあります。
株立ちのジューンベリーは手の届く高さで留めることができるので、自分でお手入れがしやすいです。
ジューンベリーは大きくなればなるほど、剪定などのお手入れや掃除が大変です。
業者にお手入れを依頼しないのであれば、最初から株立ちのジューンベリーを選ぶことで、剪定や掃除の負担を減らすことができます。
ジューンベリーの実が目当てなのであれば、株立ちのジューンベリーの中から実成りの良い品種や、実が大きく成る品種を選ぶと良いです。
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まとめ
四季の中でそれぞれ違った姿を見せてくれるジューンベリー。
ジューンベリーを植えてはいけないと言われる理由は「家の周囲が汚れてしまう」から。
そのため「掃除が大変」であり、「近隣住民に迷惑をかけるかもしれない」というトラブルにも繋がってきます。
トラブルを防ぐためにも、こまめなお掃除と剪定ができない場合は植えない方がいい植物と言えます。
しかし、近隣や自宅の生活環境に適した品種を選んだり、きちんとお手入れや掃除をしていれば絶対に植えてはいけない植物ではありません。
これからジューンベリーを植えようと検討している方は、植えてはいけない理由と対処法を参考に自宅のガーデンスペースにぴったりのジューンベリーを探してみてくださいね。
ジューンベリーの育て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。