パッとわかる!ガウラの育て方
- 日当たりと水はけの良い場所で育てる
- 4月~5月に摘心をして、草丈低めに仕立てて倒れにくくする。
- 花がら摘みをこまめに行い、株が蒸れないようにする。
ガウラは、白やピンクの蝶のような形の花を、初夏から秋が終わるまで次々と咲かせる植物です。
四方に広がる4枚の花びらと長い雄しべを持つガウラの花は、「白蝶草(ハクチョウソウ)」の別名の通り、小さな蝶の姿にそっくりです。
満開になると、蝶々が茎の先いっぱいに群れているような花姿が見られます。
ガウラは丈夫で暑さや寒さに強く、夏や冬の管理が難しい地域でも問題なく育てられるのも魅力。
今回は、ガウラの育て方と管理のコツをお伝えします。
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ガウラの詳細情報
植物名 | ガウラ |
学名 | Gaura lindheimeri |
英名 | White gaura |
科名 | アカバナ科 |
属名 | ヤマモモソウ属 |
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
樹高 | 30cm~150cm |
原産地 | 北アメリカ |
開花期 | 5月~11月 |
花色 | 白、ピンク、赤、複色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
ガウラは北アメリカ原産の植物ですが、日本でもよく育てられていて、「山桃草(ヤマモモソウ)」や「白蝶草(ハクチョウソウ)」の名でも知られています。
白蝶草と呼ばれるのは、花が白い蝶のように見えるからです。
ガウラは5月から11月までの長い期間、次々と花を咲かせます。
ガウラは本来、白色の花を咲かせますが、現在はピンクや複色の花を咲かせる品種もあります。
ガウラは一般的に背が高くなる植物です。
しかし、近年は草丈が低い小型品種も流通しています。
高性種のガウラは大きくなると150cmほどの高さになります。
耐寒性・耐暑性のどちらも非常に強く、植えたままで翌年を迎えることが可能です。
ガウラの育て方|購入から植え付けまで
入手方法と販売時期
ガウラの苗は4月から6月頃に購入します。
園芸店やホームセンターで購入可能です。
葉の色が濃く、茎がしっかりしている苗を選びます。
ガウラは白やピンクの花色があります。草丈も品種によって異なります。
お好みのものを選んでくださいね。
用土
ガウラを育てる土は、水はけと水持ちのバランスが良い土で育てます。
やせ地でも育ち、あまり土質を選ばないので、鉢植えの場合は、一般的な元肥入りの培養土で構いません。
新しく土作りをするなら、赤玉土小粒と腐葉土を7:3で配合します。
地植えの場合は、庭土に堆肥と腐葉土をすき込んでおきます。
植え付け・植え替え
ガウラの植え付けは4月から6月の間に行います。
ガウラは根張りが強いので、鉢植えの場合は2回り大きな鉢に植えます。
複数株植える場合の株間は30cm~40cmです。
ガウラの植え替えは、4月から6月の間に行います。
鉢植えは1~2年に1回、一回り大きな鉢に植え替えます。
地植えの場合は、植え替え不要です。
日当たり・置き場所
ガウラは日当たりの良い場所で育てるのが望ましいです。
半日陰でも育ちますが、日当たりの良い場所の方がよく花を咲かせます。
ガウラを地植えにするなら、水はけの良い場所に植えましょう。
多湿な場所よりも、風通しが良く、やや乾燥する場所の方が株が大きく育ちます。
ガウラの育て方|日々のお世話
水やり
ガウラは水切れしないように注意します。
ガウラは鉢植え・地植えどちらも、植えてから根付くまでは、乾燥しないように水やりをしましょう。
しっかりと根が張った後は乾燥気味に育てる方が良く育ちます。
鉢植えは、土の表面が乾いてから水やりを行います。
地植えの場合の水やりは、基本的に降雨に任せて構いません。
夏場で乾きすぎて株が弱るようなら、水やりをして、完全に水切れしないようにします。
肥料
ガウラは肥料を与えるとよく花を咲かせます。
地植えの場合は、植え付け時に元肥として緩効性化成肥料を施した後は、基本的に追肥不要です。
鉢植えの場合は、植え付け時に元肥入りの土を使用しない場合は元肥に緩効性化成肥料を施します。
鉢植えのガウラの追肥は2月から3月の間と、花が終わる9月から10月の間の年に2回、緩効性化成肥料を施します。
開花期間中の5月から11月の間は月に1回の置肥か、2週間に1度の液肥を与えましょう。
剪定・切り戻し
ガウラは春の摘心と、開花期間中の定期的な剪定が必要です。
ガウラは草丈が高くなる植物ですが、茎を長く伸ばすと、倒れやすくなります。
4月から5月の間に摘心をして脇芽を伸ばし、草丈を低く仕立てると、倒れにくくなります。
開花期間中の5月から11月の間は花がら摘みが必要です。
花が咲き切った茎を、根元から切り落として株が蒸れないようにしましょう。
花茎を切り落とした後は、また新たな茎が伸びて花がつきます。
全体的に花つきが悪くなってきたら、草丈の半分まで切り戻すと、再び花をたくさんつけるようになります。
開花期間を終えた後は、草丈の3分の1まで切り戻しをして通気性を良くしてください。
夏越し
ガウラは夏越しの対策は不要です。
冬越し
ガウラは冬越しの対策は不要です。
冬になると地上部は枯れますが、春になると新しい芽を出します。
耐寒性が強く、ー10℃までなら寒冷地でも屋外での冬越しが可能です。
晩秋に、地際から10cmぐらいの高さまで切り戻します。
冬の間の水やりは控えめに、土の表面が乾いてから数日後に与えます。
病害虫
ガウラは病害虫の少ない植物です。
生育期間中、アブラムシがつく場合があります。
植え付け時にオルトラン粒剤を施しておくと予防が可能です。
ガウラにつくアブラムシの数が増えてきた場合は、薬剤散布で駆除します。
ガウラを多湿にしていると灰色かび病にかかる可能性があります。
水やりをする時は株元に静かに注ぐように水を与えてください。
花がら摘みや、切り戻しをして常に株の風通しを良くしておくだけでも予防になります。
ガウラの増やし方
ガウラは種蒔きや挿し芽、株分けで増やすことができます。
ガウラはこぼれ種でも増える植物ですが、採取した種を蒔く場合の種蒔き適期は5月ごろです。
育てたい場所に直まきするか、ポットに蒔いて、薄く土を被せて根がつくまで乾燥させないように水やりをします。
ガウラを挿し芽で増やす場合は、5月~6月に行います。
新しく伸びた茎を、5cmほどの長さに切り、1時間ほど吸水させます。
新しい土に挿し、根がつくまで乾燥させないように水やりをします。
大きく育ったガウラは株分けで増やすことも可能です。
鉢植え・地植えのどちらも、芽が動き出す前の3月ごろに植え替えを兼ねて株分けを行うと良いです。
1つの株に2~3芽をめやすに、手や清潔なハサミで根を分けます。
分けた株は、植え付け時と同じように、元肥を施した新しい土に植えます。
まとめ
一度植えてしまえば、簡単なお手入れで毎年花を咲かせてくれるガウラ。
大きくなるイメージの強いガウラですが、小型品種は45cmほどの大きさで留まってくれるので、ベランダや省スペースで育てたい場合は小型品種を選びましょう。
風通しを良くして、多湿にならないよう管理していれば病気にもかかりにくいです。
夏や冬も管理がしやすく、可愛い花を長く咲かせるガウラを、ぜひ育ててみてくださいね。